【投資と心理85】個人投資家を2つの組にでたらめに分けても、買う株の傾きは73%そろっていた。みんなが同じ向きに売り買いしていた話

【投資と心理85】個人投資家を2つの組にでたらめに分けても、買う株の傾きは73%そろっていた。みんなが同じ向きに売り買いしていた話

記事
マネー・副業
どうも、FXトレーダー兼システムエンジニアのナオトです。

投資と心理の話の85回目です。前回は、FXの個人トレーダーが、経験を積んでも上手にはなっていなかった、という研究でした。
今回は、個人の売り買いが、一人ひとりばらばらに見えて、実はそろって動いていた、という研究です。



調べたのは、バーバー、オディーン、チューです。2009年の論文です。

材料は2つです。手数料の安い証券会社の6万6,465世帯の、1991年から1996年の売り買い。それと、大きな証券会社の66万5,533人の、1997年から1999年の売り買いです。



確かめ方はこうです。

個人の売り買いが、一人ひとりの勝手な理由で決まっているなら、でたらめに2つの組に分けたとき、組どうしの動きは似ないはずです。

そこで、投資家をでたらめに2つの組に分け、月ごとに、株ごとの売り買いのうち買いが何割かを、組ごとに出しました。そして、2つの組の数字がどれくらいそろうかを測りました。



結果はこうでした。

そろい方の強さ(相関)は、手数料の安い証券会社で73%、大きな証券会社で75%でした。
片方の組が何を買っているかが分かれば、もう片方の組が何を買っているかも、かなり分かる、ということです。

しかも、ある月に個人がよく買った株は、そのあとの月も、よく買われ続けていました。この傾きは1年を超えて続き、少しずつ薄れていきました。



なぜそろうのか。

著者たちは、税金や、プロの売り買いへの反応では説明しきれないとしています。
そして、人に共通の心の癖を挙げています。最近よく上がった株を買う。損が出ている株は売らずに持つ。売り買いが急に増えた、目立つ株を買う。

一人ひとりは自分で決めているつもりでも、同じ癖を持つ人が大勢いれば、売り買いはそろいます。



取引に置き換えるなら、入ろうと思った理由だと思います。

急に動いた、話題になっている、ずっと上がっている。こうした理由は、多くの人が同じときに同じように感じます。
注文のたびに、入ろうと思ったきっかけを一言書いておき、きっかけごとに損益を分けてみてください。

なお、これはアメリカの株の研究で、FXで確かめた研究ではありません。

取引のきっかけごとに損益を分けて数える過去検証も、ご依頼をお受けしています。


最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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