【投資と心理82】台湾の個人投資家は、売り買いで年3.8%を失っていた。損のほぼ全部は、すぐに約定させるための注文から出ていた

【投資と心理82】台湾の個人投資家は、売り買いで年3.8%を失っていた。損のほぼ全部は、すぐに約定させるための注文から出ていた

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マネー・副業
どうも、FXトレーダー兼システムエンジニアのナオトです。

投資と心理の話の82回目です。前回は、為替のディーラーの体が、相場の急な振れに反応していた、という研究でした。
今回は、急いで出す注文と、待って出す注文で、損得がどう分かれたか、を国全体で数えた研究です。



調べたのは、バーバー、リー、リュウ、オディーンです。2009年の論文です。

材料は、台湾の株式市場の、1995年から1999年までの全員の売り買いの記録です。個人も機関も、すべての注文と約定が入っています。
台湾では、売り買いの量のおよそ9割を個人が占めていました。



結果はこうでした。

個人の持ち株を全部まとめて見ると、売り買いによって、1年あたり3.8ポイント成績が下がっていました。
金額では5年で約320億ドル、1年あたり約64億ドルです。1年あたりの額は、台湾の国内総生産の2.2%にあたります。

その内訳は、売り買いそのものの損が27%、手数料が32%、取引にかかる税が34%、売り買いの時機の悪さが7%でした。

一方、機関は、手数料と税を払ったあとでも、1年あたり1.5ポイント上乗せしていました。6か月で見ると、その利益の半分近くは、海外の機関が得ていました。



大事なのは、注文の出し方です。

台湾の市場では、注文はすべて価格を付けて出します。その中で、すぐに約定させるために、買いなら高め、売りなら安めの価格を付ける注文を、急ぐ注文と分けました。逆に、買いなら安め、売りなら高めで待つ注文を、待つ注文としました。

約定の64%は、急ぐ注文から出ていました。
そして、個人の売り買いの損は、ほぼ全部が、この急ぐ注文から出ていました。

機関は、急ぐ注文でも、待つ注文でも、利益を出していました。短い期間で見ると、機関の利益の多くは、待つ注文から出ていました。急いでいる人の相手をすることで、利益を得ていたことになります。



取引に置き換えるなら、飛びつく注文だと思います。

急に動いたのを見て、今すぐ入らないと乗り遅れる、と思って出す注文。FXなら、スプレッドをそのまま払って成行で入る形です。
自分の注文を、急いで出したものと、待って出したものに分けて、1回あたりの損益を並べてみてください。

なお、これは台湾の株の研究で、FXで確かめた研究ではありません。

注文の出し方ごとに損益を分けて数える過去検証も、ご依頼をお受けしています。


最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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