どうも、FXトレーダー兼システムエンジニアのナオトです。
投資と心理の話の71回目です。前回は、中身が同じ投資信託でも、手数料の安いものを選ばない人が多かった、という実験でした。
今回は、お金の判断の上手さが、年齢でどう変わるかを調べた研究です。
調べたのは、経済学者のアガルワル、ドリスコル、ガベ、レイブソンの4人です。2007年の研究報告です。
住宅を担保にした借り入れ、クレジットカード、自動車ローンなど、10の種類の借り入れの記録を、借りた人の年齢ごとに並べました。
返せなくなる心配の大きさなど、借りた人の条件はそろえて比べています。
結果は、どの借り入れでも、よく似た形になりました。
若い人と年配の人は、金利や手数料を多く払い、真ん中の年代は少なく払っていました。
年齢で並べると、U字の形です。払う額がいちばん少なかったのは、53歳前後でした。
たとえば、クレジットカードの残高を、低い金利の期間がある別のカードへ移す場面です。
この期間に得をするには、新しい買い物を別のカードで払う、というやり方に気づく必要があります。
1万4,798人の記録を見ると、すぐにこのやり方に気づいた人の割合も、真ん中の年代でいちばん高くなっていました。
著者たちは、理由の候補として、経験と頭の回り方の両方を挙げています。
経験は年とともに増えていきます。一方で、新しい情報を処理する力は、年とともに落ちていきます。
その2つが釣り合うところが、50代の前半にあった、という見方です。
ほかに、生まれた年代の違いなども理由の候補として挙げられています。
取引に置き換えるなら、判断の上手さは、いつも同じではない、ということだと思います。
経験を積むほど良くなるところもあれば、疲れや年齢で落ちていくところもあります。
研究の形に当てはめると、その日の自分の判断の上手さに頼るほど、結果がぶれやすくなるのかもしれません。
決まりを先に決めて、外に置いておけば、判断の上手さが変わっても、取引の形は変わりません。
EAは、その外に置いた決まりの1つです。
なお、これは借り入れの研究で、取引で確かめた研究ではありません。
決めた決まりを、いつも同じように実行するEAの開発のご依頼も受けています。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。