【投資と心理70】中身が同じ4つの投資信託。手数料を一覧で見せても、いちばん安くしなかった人が8〜9割。費用は見えていても軽く扱われる話

【投資と心理70】中身が同じ4つの投資信託。手数料を一覧で見せても、いちばん安くしなかった人が8〜9割。費用は見えていても軽く扱われる話

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マネー・副業
どうも、FXトレーダー兼システムエンジニアのナオトです。

投資と心理の話の70回目です。前回は、家の売り手が、買った価格に引っぱられて売り出し価格を高く付けていた、という研究でした。
今回は、費用の違いが目の前にあっても、人はそれを軽く扱ってしまう、という実験です。



アメリカの代表的な株価の指数に連動する投資信託は、どの会社のものでも、値動きはほぼ同じです。
この実験では会社のサービスも付かないので、違うのは手数料だけ。それなら、いちばん手数料の安いものを選ぶのが正解です。

これを実験で確かめたのが、経済学者のチョイ、レイブソン、マドリアンです。2006年の研究報告です。



参加したのは、ハーバード大学の職員、ウォートン校の経営学の大学院生、ハーバード大学の学生です。
職員の88%は大学を出ていて、自分のお金の管理にも慣れた人たちでした。

1万ドルを、同じ指数に連動する4つの投資信託に分けて投資してもらいます。
受け取るお金は、選んだ組み合わせの、その後の成績で決まります。会社のサービスは付かないので、手数料の安いものに全部入れるのが一番です。



結果はこうでした。

何も説明しない組では、職員は、手数料を11の判断材料のうち5番目にしか重く見ていませんでした。学生は8番目です。

手数料を1枚の紙にまとめて見せた組では、安いほうへ寄りました。
それでも、手数料をいちばん安くできなかった人は、職員と学生で90%、経営学の大学院生で81%でした。

代わりに重く見られていたのは、それぞれの投資信託の、始まってからの成績です。
実験では、その成績が良いものほど手数料が高くなるように4つを選んであったので、過去の成績を追うほど、手数料の高いほうへ寄っていました。



取引に置き換えるなら、同じ通貨ペアを、どの口座で取引するかだと思います。

同じドル円でも、スプレッドと手数料は口座によって違います。
検証ノートの77回目で書いたように、ゴトー日の売りでは、総コストが0.8 pipsの口座と2.0 pipsの口座で、月のpipsが約45%違っていました。

費用は、見えていても軽く扱われやすい。この研究の形に当てはめると、そう言えそうです。
手法の成績を比べる前に、同じ取引にかかる費用を、口座ごとに並べてみてください。

なお、これは投資信託の実験で、FXで確かめた研究ではありません。

費用の大きさごとに手法の成績を測る過去検証も、ご依頼をお受けしています。


最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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