【投資と心理65】4時間を切る直前の1分に、直後の1分より約3割多くのランナーがゴールしていた。キリの良い数字が目標になる話

【投資と心理65】4時間を切る直前の1分に、直後の1分より約3割多くのランナーがゴールしていた。キリの良い数字が目標になる話

記事
マネー・副業
どうも、FXトレーダー兼システムエンジニアのナオトです。

投資と心理の話の65回目です。前回は、すぐ浮かぶ答えに乗る人ほど、損の場面で賭けに出ていた、という研究でした。
今回は、キリの良い数字が、人の目標になってしまう話です。



マラソンのゴールのタイムを、1分ごとに数えたらどうなるか。
ふつうに考えれば、山のなだらかな形になりそうです。

これを、約950万回分のゴールのタイムで確かめたのが、アレン、デショウ、ポープ、ウーの4人の研究者です。2014年の研究です。
1970年から2013年までの、のべ6,831の大会のゴールの記録を集めています。9割以上が2000年以降です。



結果は、なだらかな山ではありませんでした。
キリの良いタイムの直前に、ゴールが固まっていました。

4時間ちょうどの前後で見ると、3時間59分台にゴールした人は92,970人。4時間0分台は71,682人です。
直前の1分のほうが、直後の1分より約3割多いことになります。

3時間ちょうどでは51.4%、3時間30分では21.7%、直前の1分のほうが多くなっていました。
3時間10分や3時間20分のような10分刻みでも、7〜12%ほどの差が出ています。



キリの良いタイムに、賞金があるわけではありません。
著者たちは、有名な大会の出場資格や、一定の速さで先導するペースメーカーでは説明できないことも確かめています。
ゴールが近づいたとき、キリの良いタイムに間に合いそうなら、ランナーは速度を上げ、落としにくくなっていました。

キリの良い数字が、損か得かの分かれ目、つまり基準になっていた、ということです。
4時間を1秒でも切れば得、1秒でも過ぎれば損、と感じる形です。



取引に置き換えるなら、目標の置き方だと思います。

口座を100万円にする、今月はプラス10万円、といった目標は、たいていキリの良い数字です。
研究の形に当てはめると、その数字の手前では、もう少しで届く、と無理をしやすくなり、届いたとたんに手を緩めやすくなるのかもしれません。
本来は、99万円と101万円の差は、2万円でしかありません。

価格のほうでも、キリの良い水準は、多くの人の目標や注文の目安になりやすい数字です。

なお、これはマラソンの研究で、取引で確かめた研究ではありません。

キリの良い価格に線を引いて、近づいたら知らせるインジケーターです。


最後までお読みいただき、ありがとうございました。
サービス数40万件のスキルマーケット、あなたにぴったりのサービスを探す