【投資と心理64】バットとボールで合わせて1ドル10セント。すぐ浮かぶ答えに乗る人ほど、損の場面で賭けに出ていました

【投資と心理64】バットとボールで合わせて1ドル10セント。すぐ浮かぶ答えに乗る人ほど、損の場面で賭けに出ていました

記事
マネー・副業
どうも、FXトレーダー兼システムエンジニアのナオトです。

投資と心理の話の64回目です。前回は、物価が上がった年の昇給を、表に出ている金額でうれしく感じてしまう、貨幣錯覚の話でした。
今回は、すぐ浮かぶ答えに乗るか、一度立ち止まるか、という違いを3問で測った研究です。



まず、1問だけ考えてみてください。

バットとボールは、合わせて1ドル10セントです。バットはボールより1ドル高い。ボールはいくらでしょう。

すぐに浮かぶのは10セントです。
でも、ボールが10セントなら、バットは1ドル10セントになり、合わせると1ドル20セントになってしまいます。正しくは5セントです。



これは、研究者のフレデリックが2005年に発表した、3問のテストの1問目です。
ほかの2問も同じ作りで、すぐに浮かぶ答えが、間違いになっています。

5台の機械で5分かけて5個作れるなら、100台で100個作るには何分か。浮かぶのは100分、正しくは5分です。
毎日2倍に広がる水草が、48日で池を覆うなら、半分を覆うのは何日目か。浮かぶのは24日、正しくは47日です。

計算が難しいわけではありません。立ち止まって確かめるかどうかを測るテストです。



フレデリックは、2003年1月からの26か月で、35回の調べを通して3,428人にこのテストを解いてもらいました。多くは大学生です。

3問とも正解した人は、全体で17%。1問も正解しなかった人は33%でした。
マサチューセッツ工科大学の学生でも、3問とも正解は48%です。



面白いのは、このあとです。
同じ人たちに、お金の選び方も聞いていました。3問とも正解した組と、1問も正解しなかった組を比べています。

確実に100ドルもらうか、75%の確率で200ドルもらうか。
平均すると賭けのほうが150ドルで得ですが、賭けを選んだのは、0問の組で19%、3問の組で38%でした。

確実に100ドル失うか、75%の確率で200ドル失うか。
平均すると賭けのほうが150ドルの損で不利ですが、賭けを選んだのは、0問の組で54%、3問の組で31%でした。

すぐ浮かぶ答えに乗りやすい人ほど、得の場面では確実なほうへ逃げ、損の場面では、不利な賭けに出ていたことになります。



取引に置き換えるなら、含み損を抱えたときの判断だと思います。

いま切れば確実に損が決まる。持っていれば、戻るかもしれない。
このとき賭けのほうを選びたくなる形は、投資と心理の1回目で書いた、損の場面ほど賭けに出る、という傾きと同じです。この研究では、立ち止まらない人ほど、その傾きが強く出ていました。

ただし、これは相関で、テストの点が選び方を決めている、とまでは言えません。仮の質問への答えで、実際のお金を賭けたわけでもありません。

損切りをどこでするかは、含み損を抱える前に決めておくほうが、立ち止まる手間がいりません。EAにすれば、その場で選び直すこともなくなります。

決めた損切りを、そのとおりに実行するEAの開発のご依頼も受けています。


最後までお読みいただき、ありがとうございました。
サービス数40万件のスキルマーケット、あなたにぴったりのサービスを探す