どうも、FXトレーダー兼システムエンジニアのナオトです。
検証ノートの67回目です。前回は、金のナンピンが効くかどうかは入り口しだいだった、という話でした。
今回は、すでに動いているゴールドのナンピンのEAに、別の戦略を足したらどうなるかを測った話です。
EAの利益を増やしたいとき、いちばん簡単なのは、量を厚くすることです。量を1.2倍にすれば、利益もおおよそ1.2倍になります。
ただ、落ち込みも同じように増えます。
もう1つのやり方は、性格の違う戦略を、同じ口座で一緒に動かすことです。
足したのは、1時間足で直前100本の高値を終値で抜けたら買い、50本の安値を割ったら手仕舞う、という順張りです。日足が上向きのときだけ入ります。
ナンピンとは、負ける場面が違います。月ごとの損益の相関は、0.23から0.36でした。
測ったのは、2022年から2026年までのゴールドで、実際のティックのデータを使い、資金は12万円の形です。
まず、利益を約17%増やす形で比べました。
ナンピンの量を1.2倍にする 落ち込みは約20%増
量はそのままで、順張りを足す 落ち込みは約5%増
次に、利益を約23〜25%増やす形です。
ナンピンの量を1.3倍にする 落ち込みは約30%増
量はそのままで、順張りを少し厚くして足す 落ち込みは約8%増
利益を落ち込みで割った値は、量を厚くすると 9.27、9.02、8.93 と下がっていき、戦略を足すと 9.27、10.30、10.55 と上がっていきました。
増やす量が大きいほど、差が開いています。
なぜ落ち込みが増えにくいのか。
このナンピンのEAは、建玉を持っている時間が全体の2.1%しかありません。一方で、順張りは平均8.2日持ちます。
2つの含み損が同じ時間に重なる場面が少ないので、合わせても落ち込みがほとんど増えません。
夜をまたがずに、その日のうちに閉じる3本目も試しました。利益は約8%増え、落ち込みは増えませんでした。ナンピンのいちばん深い落ち込みの瞬間に、建玉を持っていなかったからです。
ただし、戦略を足しても守れないものがありました。いちばん悪い月です。
このナンピンのEAを長い期間で測ると、負けで終わった4年間がありました。その損のほぼ全部は、2012年1月、売りの組が一本調子の上げに巻き込まれた1回でした。
その月、順張りも当日決済も、ほとんど動いていません。どちらも助けにはなりませんでした。
戦略を足すと、利益の流れが増え、月ごとの凸凹はならされます。
でも、いちばん悪い月を小さくするのは、もとのEAの作りのほうの仕事です。戦略が複数あるから安全、とは言えません。
利益を増やしたいとき、量を厚くする前に、負ける場面が違う戦略を足せないかを考えてみてください。
そのときは、月ごとの損益の相関と、建玉を持つ時間が重なるかどうかを、先に数えておくと見通しが立ちます。
お使いのEAどうしを同じ口座で重ねたときの成績を確かめる過去検証のご依頼も受けています。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。