どうも、FXトレーダー兼システムエンジニアのナオトです。
投資と心理の話の47回目です。前回は、当たりにくい大穴ほど高く買われてしまう、という競馬の記録の話でした。
今回は、目に入ったものを買ってしまう、という株の記録の話です。
株を買うとき、候補は何千とあります。全部を調べることはできません。
そこで、ニュースに出た銘柄や、急に大きく動いた銘柄のように、目に入ったものが候補になります。
売るときは事情が違います。売る候補は、自分が持っている銘柄だけです。
だから、目立った銘柄は、売られるより買われるほうが多くなるはずだ。
2008年に、経済学者のバーバーとオーディーンが、これを売買の記録で確かめました。
使ったのは、アメリカの手数料の安い大手の証券会社の、7万8千世帯の1991年から1996年の記録などです。
買いの件数から売りの件数を引き、全体の件数で割った割合を、銘柄が目立った日とそうでない日で比べています。
出来高がいちばん少ない銘柄では、マイナス18%。売りのほうが多い。
出来高がいちばん多い銘柄では、プラス30%近く。買いのほうが多い。
前の日の値動きで並べると、形がもっとはっきりします。
いちばん大きく下げた銘柄でプラス29%、いちばん大きく上げた銘柄でプラス24%。その間では、プラス2%ほどまで下がっていました。
下げても上げても、大きく動いた翌日には買っている。
出来高がいちばん多い銘柄と、前の日にいちばん下げた銘柄では、買いが売りの約2倍ありました。
ニュースのある日も同じで、ニュースの無い日のプラス3%ほどに対して、プラス9%ほどでした。
一方で、プロの運用者の売買は、こうした注目にいちばん左右されていませんでした。
これは株の研究で、FXの取引で同じ数字が出るとは言えません。
ただ、思い当たる人は多いと思います。
指標で大きく動いたあと。何日も続けて上げたあと。目立つ動きを見たときほど、入りたくなる。
目立つ動きのあとが、入りどころになるとは限りません。
検証ノートの41回目では、ドル円が急に走ったあとに戻る性質が、2019年までは強く、2020年からは消えていた話を書きました。乗っても逆らっても、時代によって結果が変わります。
自分の取引を、大きく動いた日やニュースの日のあとに入ったものと、そうでないものに分けて数えてみる。
目立つ動きに引かれて入っているかどうかは、数えると見えてきます。
ご自分の取引の記録を、入った日の条件で分けて数える過去検証のご依頼も受けています。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。