【投資と心理㉘】でたらめにも、固まりは出ます。クラスター錯覚と、ロンドンの576の区画

【投資と心理㉘】でたらめにも、固まりは出ます。クラスター錯覚と、ロンドンの576の区画

記事
マネー・副業
どうも、FXトレーダー兼システムエンジニアのナオトです。

投資と心理の話の28回目です。前回は、判断の良し悪しを結果で決めてしまう、結果バイアスでした。
今回は、偶然の並びの中に、理由のある固まりや形を見てしまうくせです。クラスター錯覚と呼ばれます。



第二次世界大戦の終わりごろ、ロンドンには飛行爆弾が降り注ぎました。
住んでいる人たちは、爆弾は固まって落ちている、狙われている地区がある、と感じていたそうです。

これを確かめたのが、保険会社で数理を担当していたクラークという人です。
ロンドンの南部を、同じ大きさの576の区画に分け、537発の着弾を区画ごとに数えました。1区画あたり、平均で1発に少し足りない数です。



結果は、でたらめに落ちたときの形に、よく合っていました。
でたらめに落としても、1発も落ちない区画もあれば、何発も落ちる区画も出ます。その散らばり方と、実際の数が、ほとんど同じだったんです。

固まって見えたのは、狙いがあったからではありません。でたらめだからこそ出る偏りでした。



でたらめの並びが、どのくらい偏るか。コインで数えてみます。

コインを100回投げると、表か裏が6回以上続く並びは、約81%の確率で出てきました。8回以上続く並びも、約31%です。
乱数で20万回くり返して数えた値です。

6回続いた表を見ると、何か理由がありそうに見えます。でも100回投げれば、たいていどこかで起きることです。



チャートでは、これが毎日起きています。

上げが何本か続けば、流れが出たように見えます。同じ高さで何度か止まれば、意識されている線に見えます。
でたらめな値動きでも、そう見える形は、普通に出てきます。

検証ノートの36回目では、上位足の過去の頂点をすべて帯にして、押し目がその中で止まるかを測りました。押し目の85%から95%が、帯の中に入りました。
数字だけ見ると、よく効いて見えます。でも、帯の中の組の成績は、全体と変わりませんでした。帯が価格のほとんどを埋めていたので、どこで止まっても、帯の中に入ったわけです。



だから私は、形を見つけたら、でたらめの側でも同じ形がどれだけ出るかを数えるようにしています。
入る場所をでたらめにしても同じくらい出る形なら、それは相場の性質とは言えません。偶然の見た目です。

固まりを見たら、でたらめならどのくらい出るのかを、一度数えてみてください。思っているより、ずっと多いはずです。

チャートで見つけた形が、でたらめより多く出ているかを確かめる、過去検証のご依頼も受けています。


最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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