YMM4とAI画像生成ワークフローの概要
YMM4を用いたゆっくり動画制作では、台本に合った「適切な画像を探し、
配置する」作業がクリエイターにとって大きな負担となり、
制作のボトルネックになっています。
この課題を解決するため、AI画像生成技術を活用した新しい
ワークフローについてまとめてみました。
重要ポイントは、AIに全ての作業を任せる「全自動」ではなく、
人間が最終的な判断と責任を担う、
「Human-in-the-Loop(人間が関与する)」モデルを
採用することです。
AIを「強力なアシスタント」として位置づけ、その速度と多様性を
活用しつつ、人間の文脈理解力や倫理観で品質と安全性を担保します。
以下に、具体的な5つのステップからなるワークフローを概説します。
ステップ1:台本準備
タスク: まず、YMM4で動画の土台となる台本を作成し、キャラクター設定などを行います。
役割: この段階は主に人間が担当し、動画の構成や文脈を明確にします。
ステップ2:プロンプト生成
タスク: YMM4の台本をセグメント化し、画像が必要な箇所を特定します。
次に、そのシーンの文脈、キーワード、感情、 desired visual style などを
反映した具体的な指示文(プロンプト)を設計します。
例: 「オンライン講座」というセリフに対し、「笑顔の女性 オンライン講座」
のようなプロンプトを作成して、明るい雰囲気を表現します。
役割:
AIの役割: ChatGPTやGeminiなどのAIに台本を読み込ませ、文脈や感情を
分析させ、プロンプトの候補を提案させることが可能です。
人間の役割: AIが提案した候補を基に、最終的なプロンプトを具体化し、
調整します。被写体、環境、テイストなどを明確に指定することが重要です。
ステップ3:AIによる画像生成と選定
タスク: ステップ2で作成したプロンプトを、VrewやFilmora、Canvaなどの
AIツールに入力し、複数の画像を生成させます。
役割:
AIの役割: テキストプロンプトに基づき、多様な画像を迅速に複数パターン
生成します。
人間の役割: 生成された画像群の中から、**台本との文脈的整合性、動画全体
の視覚効果、画像の品質(不自然な指の数などがないか)**といった基準で
最適なものを選定します。
この人間の介入が、AIの技術的限界(例:ハルシネーション)を補い、
コンテンツの品質を保証します。
ステップ4:YMM4への配置と編集
タスク: 選定したAI生成画像をPNGなどの中間ファイルとしてPCに保存し、
YMM4のインポート機能を使ってタイムラインに追加します。
役割:
人間の役割: YMM4上で、インポートした画像の位置やサイズを調整し、
トランジションやエフェクトを適用します。台本のセリフと画像表示の
タイミングを同期させるなど、人間のクリエイティブなセンスが最も
活かされる工程です。
ステップ5:最終レビュー
タスク: 完成した動画全体を再生し、品質とリスクを最終確認します。
役割:
人間の役割: 画像と台本の整合性、著作権や肖像権などの法的リスクが
ないかを徹底的にチェックします。AI生成物の最終的な法的責任は常に
ユーザー(人間)にあるため、このステップは不可欠です。
逆画像検索ツールなどを活用して、既存の著作物と酷似していないか
確認することも推奨されます。
主要なAIツールとYMM4との連携モデル
現在、安定している連携方法は、各AIツールで生成した画像を
「中間ファイル」として一度保存し、それをYMM4に手動でインポート
する方法です。
1)Vrew:
台本から動画を一括生成する機能があり、YMM4の強力な代替案にも
なり得ます。
2)Filmora:
豊富なAI機能を持ち、YMM4の高度なアシスタントとして機能します。
3)Canva:
直感的な操作と豊富なテンプレートが特徴で、デザイン性の高い画像を
迅速に作成できます。
私は、YMM4のプラグインシステムを利用して、AI画像生成から
配置までを 自動化するカスタムプラグインを開発中です。
このワークフローを実践することで、短時間の画像探し作業で
ゆっくり動画生成ができるようにると思います。