2月23日週の為替市場は、先週発表された米国の強い経済指標(PCEデフレーターなど)の余韻を引きずりつつ、「ドル高の持続性」と「主要国の政策修正」が交錯する神経質な展開となりそうです。
🌏 通貨別の注目ポイント
ドル/円(USD/JPY):介入警戒感と日米金利差 🇯🇵🇺🇸 日銀の植田総裁による追加利上げへの前向きな姿勢や、高市総裁誕生後の政治動向から円買い圧力はあるものの、米国の「粘着質なインフレ(Sticky Inflation)」がドルの下支えとなっています。150円台後半での推移が予想されますが、急激な変動には日本の当局による口先介入への警戒が必要です。
ユーロ/ドル(EUR/USD):底堅さを試す展開 🇪🇺 欧州経済には依然として停滞感がありますが、米ドルの独歩高が一服すれば買い戻しの余地もあります。週明け月曜日のドイツIfo景況感指数の結果が、ユーロの底力を測る最初の試金石となるでしょう。
豪ドル(AUD/USD):中銀総裁の発言に注目 🇦🇺 水曜日にはオーストラリアのCPI(消費者物価指数)とブロック総裁の発言が控えています。タカ派的な内容になれば、対ドルでの反発が期待されます。
🗓 今週の主要イベント・経済指標
日付
国
指標・イベント
注目度
2/23 (月)
🇩🇪
ドイツIfo景況感指数
⭐⭐⭐
🇯🇵
天皇誕生日で東京市場休場(流動性に注意!)
⭐⭐
2/24 (火)
🇺🇸
米消費者信頼感指数
⭐⭐⭐
2/26 (木)
🇯🇵
日本・全国消費者物価指数 (CPI)
⭐⭐⭐⭐
2/27 (金)
🇺🇸
米生産者物価指数 (PPI) / トランプ大統領 一般教書演説
⭐⭐⭐⭐⭐
💡 独り言(考察のまとめ)
今週の最大の目玉は、週末に控えるトランプ大統領の一般教書演説と米PPIです。トランプ氏から関税や財政に関する強い発言が飛び出せば、リスクオフの「強いドル」が再燃する可能性があります。
一方で、日本のCPIが予想を上回れば「日銀の3月利上げ」への期待感から円高に振れる場面もありそうです。
米最高裁は、トランプ大統領が根拠としていた「国際緊急経済権限法(IEEPA)」では関税を課す権限は与えられていないと断じました。これに対し、トランプ氏は即座に「プランB(代替案)」を発動しており市場は混乱しています。
🚨 判決による3つの大きな影響
ドルの急落と「関税トレード」の修正 📉
これまで「関税導入 → インフレ再燃 → 米金利上昇 → ドル高」というシナリオ(トランプ・トレード)が主流でしたが、判決直後にドルは売られました。
関税というドル高の大きなエンジンが一つ「一時停止」した形です。
トランプ氏の逆襲:新たな「10〜15%の一律関税」 👊
判決に激怒したトランプ氏は、別の法律(1974年通商法122条など)を根拠に、全世界に対して新たに10%(さらに15%へ引き上げを示唆)の追加関税を課すと即座に表明しました。
これにより、市場は「関税がなくなる安心感」よりも、**「新たな報復合戦と不透明感」**を嫌気する展開にシフトしています。
20兆円規模の「還付金」問題 💰
これまでに徴収された関税(約20兆円とも)の返還義務が生じる可能性があり、これが実現すれば米国内の輸入企業にはプラスですが、米政府の財政赤字拡大懸念につながり、米長期金利の乱高下を招く要因となります。
トランプ大統領は2月24日(火)から新関税の発動を狙っており、さらに2月27日(金)の一般教書演説で司法への批判を含めたさらなる強硬姿勢を示す可能性があります。
「法廷での敗北」が、かえってトランプ氏を過激な保護主義へ走らせるリスクに注意が必要です。今週はテクニカル分析よりも、トランプ氏のSNSや発言による「政治主導」の相場になるでしょう。