本日も記事をご覧いただきありがとうございます。ひろです。
人について考える。
今日のテーマは、
「行きたいお店、行きたくないお店」
です。
昼休み。
「今度、美味しそうな店見つけたからご飯行こうか!」
「お、いいですね!」
飲食店の配達を100件以上行うと、美味しそうな店も分かってくる。
「どの辺の店ですか?」
「天満の方かな」
「何系ですか?」
「普通の定食屋さんみたいだったけど」
後輩の表情が曇る。
「定食とかだったら、別にその辺でも食べられるんじゃないですか」
「まぁ、そうだけど。店員さんの対応が良かったから」
良くしてくれた店にはちゃんとしてあげたい。
「何かしてもらったんですか?」
「待ち時間が長くなった時、お茶出してくれたりとか」
「それはすごいですね!」
お客様だけでなく、配達員にも接客をしてくれるお店。
「僕、そんな店当たったことないですよ」
「まぁ、普通はないかも」
だから記憶に残ったのもある。
「そっちは行きたいお店とか、出前を頼みたいお店とかは見つかった?」
「やっぱり・・・」
ん?
「なにかあった?」
「いえ。休日のお昼のピークタイムに配達のバイトする時が多いんで。結構、気が立ってるお店も多いですからね」
ああ、なるほど。
「忙しいお店はイライラしてる人もいるからなぁ」
飲食店業界の宿命。
「先輩はそういうお店には当たらないですか?」
「当たっても気にしないかな。飲食やってたから気持ち分かるし」
お昼のピークタイムと、ディナータイムは戦争だった。
「自分達に余裕がないからって、こっちにしわ寄せが来るのは違う気がするんですけどね」
気持ちは分からないでもない。
「まぁ、その分。あとでマイナスになって返ってくるから。こっちが気にする必要はないと思うけど」
「マイナスってなんですか?」
「飲食店は接客が1番重要だから。人と関わる以上、ちゃんとしないとマイナスになる」
「飲食店で重要なのは、料理の味じゃないんですか?」
後輩は不思議そうにたずねてくる。
「例えば、家から同じ距離にコンビニが2軒あったら。どっちのコンビニに行く?」
「同じ距離なら、どっちでも。たぶん、いつも行ってる方だと思います」
「なら、そのコンビニで嫌な思いをしたらどうする? 頼んでた商品が届かなかったとか」
「それなら、もう一つのコンビニに行くようになると思います」
それが普通。
「でも、これってコンビニの話ですよね?」
「飲食店もそこまで変わらないよ。カレーライスを頼んだら、多少の味の違いはあるものの、劇的に変わるカレーは出てこないでしょ」
ほとんどの飲食店で出されるカレーは、同じような盛り付けで出てくる。
「でも、いつも行ってるお店はありますよ」
「それはさっき言ってたコンビニと一緒。いつも行ってて、美味しいっていう安心感があるから行ってるんだと思う」
人の行動は習慣によって作られる。
「はい。だから、そのお店のカレーが美味しいから行ってるんだと思います。これって、味で通ってるって事ですよね」
「でも、お店の接客が最悪だったら。料理の味だけでずっと通える?」
後輩はしばらく考えてから、
「それでも美味しかったら・・・」
なんとか答えをしぼりだしている様子。
「じゃあ、もう一つ質問。自分が配達のバイトしてて、イライラしているお店に当たった時。後日、そこでご飯を食べようと思う?」
「思わないです」
即答。
「なんで?」
「だって、その人達のこと思い出すの嫌ですもん」
人は嫌な思いをした場所。嫌な思いをさせた人の所で食事をしようとは思わない。
「これがマイナスになるってことですか?」
「そういうこと」
追伸
今と昔では、本当に働き方が違います。
昔は出前と言えば、お店に所属する従業員が行うものでした。
お店の人が作って、お店の人が運ぶ。
すべてが店舗の中で完結していたんですよね。
お店に世話になっている分、従業員がお店に対して、正直に意見を言うことはあまりなかったと思います。
が、今は違います。
店舗が商品を作って、個人の配達員が副業で商品を運ぶ時代。
配達員がお店の所属でなくなり、配達員が潜在的なお客様になる可能性も増えてきました。
となると、
お店 > 配達員
という一方的な関係でもありません。
そして、お店に対して嫌なイメージを持った配達員は、お客様になりません。
人は嫌な体験をすると、約7人にその体験を話すそうです。
1人が嫌なイメージを持つと、7人に広がる。
悪い噂は広まりやすく、それが続いていくと・・・。
結果的に店舗は多くのお客様を失う可能性があります。
お店が配達員を評価しているように見えて、実は配達員もお店を評価しているんですよね。
お客様になる可能性があるから。
人間関係が薄れたと言われる時代ですが、
これまで以上に人間力が試される時代だと感じています。
「雇用してるから、雑に扱っていい」
「使ってやってるから、雑に扱っていい」
そういう時代は終わったのかもしれませんね。