本日も記事をご覧いただきありがとうございます。ひろです。
人について考える。
今日のテーマは、
「台風のガイドライン」
です。
「先輩、見ました?!」
後輩が朝一番に声をかけてくる。
「何を?」
「あれです。配達のお知らせです!」
そう言って後輩がスマホの画面を見せてくる。
そこに書いてあったのは、
「台風時の配達ガイドライン」
主にバイクで配達する人へのガイドラインで、内容は風が来る方向に対してバイクを傾ければうまくいく。
みたいなことが書いてある。
「これがどうかしたの?」
「いや、これすごくないですか!」
ん?
「だって、台風の時に配達するのを推奨してるんですよ!」
後輩はスマホの画面に指を差しながら説明する。
「最近はコンプライアンスとかで問題になってるのに。何考えてるんですかね!」
どうやら後輩は怒っているようだ。
「台風の日に配達を考えてるの?」
「考えるわけないじゃないですか!」
あ、考えてないんだ。
「なら怒る必要はないんじゃない?」
「なんでですか!」
興奮がおさまらない様子。
「台風の日に配達するのは危険だとは思うけど、もし配達するなら気をつけてください。っていうお知らせだと思うけど」
後輩はスマホの画面の文字を目で追っていく。
「でも危険な環境での配達を推奨してると思いません?」
「それは、企業側としては出てほしいんだろうけど。配達するかしないかは個人の判断に任されてるでしょ」
危険だと思うなら、やらなければいいだけ。
「自分で選べるんだから、そんなに怒らなくてもいいと思うけど」
「そうなんですかね」
後輩は納得できない様子。
「お金に困っている人は選択肢がないんじゃないですか?」
「まぁ、お金に困ってる人はそうかもしれないけど。自分はそうじゃないんでしょ?」
「そうですけど・・・」
どうやら、お金がない人が選択肢を選べないことに対して怒っているらしい。
「もしかして過去にそういう経験があった?」
「何がです?」
「自分がお金がない状態だったために、悪条件を受け入れないといけなかったとか」
後輩の顔色が変わる。
「そうですね・・・」
彼は黙ってうなづいたのでした。
追伸
人によって物事の受け取り方は変わります。
最近の風潮を考えると、
「コロナ感染のリスクをとってまで出社する必要はない」
という会社も多くなって、リモートが当たり前になっている会社もあります。
彼が言いたかったのは、配達業界もリスクよりも安全を取るべき。
そういう考えがあったのかもしれません。
本当に昔と違って働き方は変化してますよね。
「台風の日で電車が止まってるけど、出社する方法はこうです」
そんな形で、出社するためのガイドラインが送ってこられたら。
出社する人間は何人いるんでしょうか?
「社員を危険な目に遭わせるんですか!」
という声が上がるかもしれません。
でも配達員は雇用ではなく、個人事業主扱い。
自分でその日に働くかどうか選べるという点もあって、完全な受け身というわけでもなく、選択肢もあります。
自分の意思で配達をして怪我をしたら。
誰が責任をとるんだ!
という意見もあるでしょうが、自分の生き方は自分で決められる時代です。
今回の件は、
「自分で選べる」
と考えるか、
「人に決められている」
と考えるか。
どう捉えるかで感じ方は変わってきそうですね。
自分の人生は自分次第。
皆さんは自分の人生を、自分の意思で生きていますか?