本日も記事をご覧いただきありがとうございます。ひろです。
人について考える。
今日のテーマは、
「人の評価」
です。
「先輩、ちょっといいですか」
いつもと違った様子で後輩が話しかけてくる。
「なにかあった?」
「いえ。実は・・・」
彼が気にしているもの。
それは、
「低評価がついてたんです!」
は?
「配達のバイト。低評価がついてたんですよ!」
デリバリーの配達は一つ一つ、配達が完了するごとにお客様から評価がつく仕組み。
「低評価って何かしたの?」
「いえ。全然覚えがないんです!」
どうやら何もしていないのに低評価を受けてしまったらしい。
「これってなんなんですかね」
「うーん。当事者じゃないからなんとも言えないかな」
後輩の配達によっぽど問題があったのか。それとも・・・。
「なんかショックです。一生懸命やってたのに」
低評価を受けたことにどうやらショックを受けているらしい。
「ものすごく良い、悪い、すごく悪い」
「なんですか?」
「人が物事を意識する基準」
人の記憶に残るのはこの3つ。
「例えば、自分が注文した商品が到着するまであと30分だったとする」
「はい」
「でも到着したのは10分後だった。20分速い配達。どう思う?」
「それはすごいなって思いますけど」
「なんで?」
「言われていた速さの3倍で届いたからです」
つまり、ものすごく良い。
「お客様の記憶に残るんじゃない?」
「そうですね」
人はものすごく良い事をされると記憶に残る。
「じゃあ、悪いとすごく悪いっていうのは?」
「そう。お客様にとって、配達が遅かったり、なにかトラブルがあった時の方が記憶に残りやすいってこと」
人はどうしても悪いものに意識を奪われる傾向にある。
ネガティブな思考、人の欠点、病気など。
人からいい評価をもらう時、最も大切なのは相手にとっての悪い印象をなくすこと。
「もともと第一印象が悪いと、悪い評価をされる可能性が高くなる。配達の時の身なりはキッチリしてた?」
「してました」
「あとはオートロックの時の挨拶とか」
「それも・・・大丈夫だと思います」
原因は一体なんだろう。
「お客様の機嫌が悪かったとかもあるんですかね?」
「それは・・・あるんじゃない」
お客様の感じ方1つで評価は決まる。
「でも、それってどうしようもないですよね」
「もちろん。学校とか職場とかでもそうでしょ?」
「何がですか?」
「全員に好かれることはないし。1人は苦手な人がいたりする」
「それはありますね」
もしかしたらお客様から見て、なにか不快に思えるものがあったのかもしれない。
「だからそこまで気にすることもないと思う。今回の件を通して、配達に気を遣うっていう教訓ができたから。それを学びに頑張っていけばいいんじゃないかな」
「そうですね。頑張ってみます」
なんとか後輩は元気を取り戻したのでした。
追伸
以前配達員ガチャの話をした時もそうなんですが、人を評価しようとする人間は、人に評価されることを意識していないケースがほとんどです。
自分が人に対して何かを言う時は、自分も人から何かを言われる可能性があるということ。
それを意識すると、人は謙虚になることができます。
後輩は今回の件で少し成長できるかもしれません。
人の評価は人それぞれ。
「5段階評価をしてください」
と言われて、無条件に5をつける人はほとんどいません。
だいたい3か4。
人によっては常に3を基準に判断する人もいます。
そして、評価する数が多くなればなるほど、その評価基準は定着していきます。
慣れが出てくるんですよね。
そこで3が定着すると、よっぽどの事がない限り、人は低評価をつけようとは思いません。
今回の件。もしかしたら、後輩に対してお客様が低評価だと意識するような出来事があったのかもしれません。
または、
お客様の配達員に求める基準が高くて、低い評価をしてしまったのかも。
考えられる可能性は色々あります。
大切なのは、
お客様に対して普通以上のサービスを提供すること。
そして、
悪い。すごく悪いの状態に陥った時は、全力でお客様に対応すること。
これだけで、人から低評価を受けることはなくなるかもしれませんね。