「言葉」は世界の解像度を上げる

「言葉」は世界の解像度を上げる

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コラム
 子どもの「読書離れ」「活字離れ」が叫ばれるようになってからずいぶん経ちました。残念ながら、私が学習教室で見ている子どもたちも、ここ数年で「絵本が好き」「読書が好き」といった子どもの割合が減ってきたように感じます。

 読書経験は、その人の「言葉の感覚」を育て、語彙数を増やします。やはり、子どものうちはスマホやタブレットを楽しむだけでなく、読書を通していろいろな文章や表現に触れてほしいものです。

 では、知っている言葉が増えると、私たちの世界の見え方はどう変わるのでしょうか。それは、見ている世界の解像度にあると私は考えます。

 例えば、旅行に出かけてきれいな景色を見たとき。知っている言葉が少ない人は、ただ「きれいな草原だな」で済ませてしまうかもしれません。しかし、語彙が豊かな人は目の前の景色をどう表現するでしょうか。

「淡い緑の草原が見渡す限りに広がって、そこに赤、黄、だいだい、他にもいろいろな色の花が点々と咲いている。どの花も露に濡れて宝石みたいに光ってきれいに見える。空は雲一つない晴天。陽の光はやわらかく、あたたかい」

 ――どうでしょうか。後者の説明の方が景色を想起させませんか。同じ景色を見ていても、知っている言葉が多ければ、感じたことをより細やかに捉え、表現することができます。

 私が子どもたちに本を読んでほしいと願うのは、単にたくさんの言葉を覚えてほしいからではありません。世界を自分の言葉で捉えられるようになってほしいからです。だからこそ、私は子どもたちに「本を読みなさい」、そして保護者の方には「読み聞かせをたくさんしてくださいね」と伝え続けているのです。

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