中小企業経営に役立つ情報発信ブログ44:戦略的健康経営

中小企業経営に役立つ情報発信ブログ44:戦略的健康経営

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ビジネス・マーケティング
今日もブログをご覧いただきありがとうございます。
今日は「戦略的健康経営」について書きます。
1.戦略的健康経営とは?
 「健康経営」というのは、従業員等の健康管理を経営的な視点で考え、戦略的に実践することです。企業理念に基づき、従業員等の健康投資を行うことは、従業員の活力向上や生産性向上等の組織の活性化をもたらし、結果的に業績向上や株価向上につながると期待されています。
 経済産業省は、「健康経営銘柄」「健康経営優良法人認定制度」など健康経営に係る各種顕彰制度を創設し、優良な健康経営に取り組む法人を「見える化」することで、従業員や求職者、関係企業や金融機関などから「従業員の健康管理を経営的な視点で考え、戦略的に取り組んでいる企業」として社会的に評価を受ける環境を整備しています。
 従業員の健康に投資することによって、中長期的な利益を生むとされる健康経営ですが、副業やテレワークが一般的となり、企業と従業員の関係が変わる中で、優秀人材の確保や離職率の防止にも力を発揮することが期待されます。
 それでは、どのようにすれば、経営戦略の一環として健康経営を増進し効果を上げることができるのでしょうか?
 先ほども書きましたが、健康経営は、従業員の健康増進が中長期的な収益につながることを見込み、健康管理を戦略的に実践することですが、元は医療費削減の目的で始まった取り組みが、経産省の巧みな働きかけによって企業に広く伝わったものです。
 しかし、各企業が経営効果につながる健康経営ができているかというとその数はかなり限られ、多くは労働安全衛生の延長線上に留まっています。
 「経営戦略として健康経営を実践する」ということは、具体的には、役員層が経営戦略としての健康経営に本気でコミットすることです。
 「健康経営優良法人認定制度」では、認定要件として「経営者による健康経営宣言の発信」や「経営者自身による検診受信」が挙げられていて、経営者が「健康が経営に資する要素である」と認識し積極的に参加することが大前提になります。
 また、複数の部署が参画し、経営が分かる人材が運営することが必要です。つまり、経営者としての視点を持ち合わせている人材により、投資の観点から健康経営を回すことができるということです。一般的な産業保健スタッフ主体では、産業保健や安全衛生の知識は豊富でも、組織マネジメントの経験がほとんどないので投資の観点から健康経営を回すことはできません。
 経営戦略の観点で健康経営を推進できている企業は、経営企画や人事のほか、広報、IR、そして労働組合など多くの部門が関わってきます。これは効果検証の上でも重要なポイントです。健康経営は間接投資に当たるため、費用対効果が見えにくいためです。例えば、高ストレス状態の従業員の減少が、離職や採用に与えた影響を測るには、ストレス対策を始める段階で、人事とコンセンサスを図っておく必要があります。健康経営をコストではなく投資として推し進めていくには、企業活動を意識した体制作りが欠かせません。
2.健康経営を取り入れることの効果
Ⅰ:コミュニケーションの活性化・・・健康とパフォーマンスは関連性が高いため、仕事の質や量、働き方について、上司・部下・同僚間での話し合いが必要です。また仕事以外での会話も増えます。意思疎通がスムーズにいくと従業員のヘルスリテラシーが高まり、メリハリのある働き方を実践するようになるので、生産性も向上します。
Ⅱ:外部に対するイメージアップ効果・・・健康経営銘柄や健康経営優良法人に認定されますと、メディアも取り上げ、企業イメージが上がります。取引先、従業員、家族にポジティブな印象を与え、リクルートにもプラスに働きます。
Ⅲ:医療費の削減・・・期待される医療費の削減は、短期的に見ますとむしろ増加傾向にあり、ストレスチェックや産業カウンセリングの実施などでメンタル不調の早期発見が促され、休業率も一時的に高くなります。しかし、これまでなら離職に至っていたケースを未然に防ぐことができ、企業にとっても戦力の喪失や採用への影響などのダメージを軽減できることになります。
3.健康経営成功企業に共通する特徴
Ⅰ:健康経営をけん引するタレントの存在・・・経営を説得し行動に移せるようなキーパーソンが存在します。健康は一人ひとりに密接しています。健康経営ならぜひやりたいと手を挙げる人がいるはずで、そうしたタレントを組織から発掘することが手始めとして大切なのです。
Ⅱ:広報の存在・・・健康経営の成否のカギは広報戦略にかかっています。企業ブランディングを意識し、経営戦略と絡め効果的なタイミングでプレスしたり、適切なメディアを選択したりすると、外部に与えるインパクトは大きく変わります。社内広報においても広報の力を借りて従業員に違和感なく伝えることが大事になってきます。
Ⅲ:独自の健康哲学がある・・・健康経営優良企業の基準を満たすことを目指すのではなく、自分たちの組織にとって望ましい「健康な状態」を定義し、その達成に向けていろんな施策に取り組んでいます。最初は、経産省の基準を満たすことを目指してもいいですが、今後は自分たちの組織に根差した健康経営の狙いを定める時代がやってきます。
4.健康経営に取り組むに当たり注意すべきこと
 健康経営を進めるうえで気を付けるべきこととして、「経営と現場の乖離を避けること」が挙げられています。いくら健康上正しい施策であっても従業員に支持されないと浸透しません。自社の健康課題や従業員のニーズをリサーチできている企業は、うまく運営できているのです。アンケートやヒアリングを行って、従業員とともに健康経営を作り上げていく仕組みが重要です。
 新型コロナの影響で、働き方改革が加速しました。しかし、「働き方改革が健康経営にポジティブに作用することはない」と思います。副業などにより却ってワーカホリックな状態を引き起こし、健康被害を招くことも考えられますし、テレワークなどで従業員がオフィスから離れることで健康管理を個人に任せることにもつながるからです。
 しかし、逆に「健康経営が働き方改革にポジティブに作用する」ことは明らかです。健康管理の観点からか労働を抑制したり、メリハリのある働き方を実践したり、ストレスケアに力を入れたりすることにつながるからです。
今後ますます健康経営が重要になってきます。健康経営抜きに経営を語れない時代が来るのではないかと思います。
コロナ禍の今だからこそ、健康経営を考える時期かもしれません。
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