この時期地元のスーパーなどに行くとツブ貝の姿をよく目にする。
ツブの中でも「灯台ツブ」や「青ツブ」といったものが、店の魚介コーナーに並んでいる。
値段はおおむね10粒程度で4・5百円といった感じで、殻が付いたままである。
「青ツブ」のほうが「灯台ツブ」より10~20%程度は安いようだが、味は「灯台ツブ」のほうが良いようで、コリコリとした食感は変わらないのであるが、貝そのものの味が濃いというか、旨味が感じられるのである。
試しに二種類のツブ貝を一緒に煮て味を比べてみたら、やはり「灯台ツブ」のほうが旨かった。以来我が家の家人などは、「次からは灯台ツブにして!」とのたまわっている。
調理の仕方は甘辛煮のみで、刺身にして食べることは殆どない。
知り合いの漁師さんがたまに持ってきてくれる時に、捌いてもらう時だけである。
「ツブ貝」には「アブラ」と呼ばれる内臓(唾液腺)の毒に当たることがあるというから、それの捌き方を知らない私などには手が負えないのである。
そんなこともあって我が家ではもっぱら煮て食べるのである。
しかしながら「アブラ」は煮ても毒性が弱まることは無いらしいので、出来るだけ内臓は食べないように心がけている。
それからすし屋などに行くと「真ツブ」にお目に掛ることが多く、「活ツブ」などを食べるとやはりコリコリ感が強く、甘みを味わうことが出来る。
しかし「真ツブ」は単価が高いこともあって、数をたくさん食べることは出来ない。したがってある程度まとまった数を食べたい時は「灯台ツブ」ということになるのである。
因みに首都圏などで食べると「白ツブ」が出てくることがあるが、あれは北海道でなじみのある「ツブ貝」とは違う食べ物だと、私などは認識している。
平たくてヌメッとした感じの「白ツブ」は、名前は似ててもデコボコしてコリコリ感のある「ツブ貝」とは一線を画する貝だと、私などは思うからである。
「ツブ貝」の値段は殻の大きさに比例しているようで、サイズが大きくなるとそれに比例して値も上がるようである。
しかしスーパーなどでトレーの上に、ラップを掛けて一山で載っている場合は、殻の大きさは大小さまざまで、不揃いであることが多い。
したがって運が良ければ大きな殻の「ツブ貝」を食する機会に恵まれるのである。
因みに醤油・酒・昆布・少量の砂糖・生姜などでツブ貝を煮た後の煮汁は、もったいないので貝と一緒に買い求めてきた「鯛のアラ」を煮る際に、活用するようにしている。
そうすると「鯛の兜煮」や「アラ炊き」などで作った煮物料理に変身して、「ツブ貝」とは違った味を、しばらく味わうことが出来るのである。二度三度味を楽しむことが出来るのである。