「まだ何も起きていないのに、なぜかずっと不安。」
親は元気なのに。でも、どこかで介護のことが頭から離れない。
それはおかしなことではありません。
実は、介護の不安は「始まる前」が一番大きくなりやすいのです。
理由は3つあります。
① 仕事が守れるか分からない
介護が始まったら、今の働き方は本当に続けられるのか。
急な呼び出しが増えたら?通院の付き添いが増えたら?上司や同僚にどこまで言うべきか?
まだ何も起きていないのに、頭の中では「最悪のシナリオ」が動き出します。
会社内での評価が下がるのでは…。昇進は難しくなるのでは…。いずれ辞めざるを得ないのでは…。
「起きていない未来」に備え続けることは、静かにエネルギーも奪います。
仕事は生活の基盤です。
だからこそ、曖昧なままにしておくと不安が常に背景で流れ続けます。
② お金の見通しが立たない
介護には制度がある、と聞く。でも、具体的にいくらかかるのかは見えない。
自己負担はいくらか。施設に入るとどのくらいか。いつまで続くのか…。
「数字が曖昧」なものは、人の想像でどんどん膨らみます。
貯金で足りるのか。自分が補填するのか。兄弟姉妹との負担はどうなるのか。
金銭の不安は、現実の金額よりも「見通しが立たない状態」が怖いのです。
③ いつ・どの程度で始まるか分からない
親の病気や認知症は少しずつ進むのか。ある日突然なのか。
昨日まで元気だったのに、という話もよく耳にするし…。
「まだうちの親は大丈夫」と思いたい。でも、「急に来るのでは」とも思ってしまう。
この「タイミング不明の状態」が、常に心を警戒モードにします。
しかも介護は、始まったら終わりが読みにくいものです。
「期間が読めない」ことは、人の心理的負担を大きくします。
だから何も起きていないのに、心だけが先に疲れていくのです。
これら①➁③共通しているのは、「今後が分からないことが多すぎる」という状態です。
不安は、現実よりも「構造が見えないこと」から生まれます。
だから多くの人は、まだ介護が始まっていないのに心だけが疲れていきます。
もし今、まだ何も起きていないのに不安だけが大きいなら、決断する前に
一度だけ整理してみませんか。
今日は何も決断もしなければ、決めることはありません。
ただ、頭の中の不安やごちゃごちゃしたものを交通整理をします。