メロディーが軽やかに転がる!歌い方のコツ

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音声・音楽
はじめまして!WHE(ウィー)と申します。
歌い手と作家をしています。
今まで自作の曲も何十曲と作った際に仮歌入れていただくことも多かったのですが、ディレクションの際に
「あ〜この歌い方惜しいな...」
「もっとリズムを聞いて合わせて欲しい!」
と、
もう1テクあるだけでメロディーがきれいに転がっていくのにもったいない!
と思ったことが何度も何度もあります。
実際に歌のタイミングをきっちり後から処理したら、とても歌が聴きやすくなった!ということがあります。

その中でも特に歌のリズムと軽やかに言葉を転がしていく歌い方ができるだけで、歌の聞こえ方が抜群に良くなる!
ということに気づいたので、ブログに書かせていただきます。
わたしも日々気をつけながらしていることで、作家目線の是非1意見としてご参考ください。

<楽曲のノリを捉えよう!>
まず、楽曲には "ノリ" があります。
これはBPM早めのものはもちろん、バラードにもあります。
まず楽曲をよく聞いて、どういうノリがその楽曲にあるのかを把握しましょう。
ちなみにこの "ノリ" は、平坦な「ターターターター」というものではなく、ほぼほぼ緩急があります。
「ターッターッターッターッ」だったり、「タン...タン...タン...タン...」だったり「ッターッッターッッターッッターッ」だったり様々です(これもほんの一例です)。
しっかりリズムの合間、行間を感じられるように聴き込みトレーニングすると、音楽聞くのもまた楽しさが倍増します(わたしは!)


<歌のアクセントを考えよう!>
ノリを把握したら、次は歌のアクセントをどこに持っていくかを考えます。
実はこれはオケや楽器がかなりヒントをくれていて、大体ここアクセント!というところに楽器がいてくれます。
(ベタな選曲ですが)例えばMISIAさんの「Everything」のAメロの場合...

ちがう との中 あたと めり会え

で、1・3拍目がノリなので、ここにアクセントを基本的に持ってきます。
ですが文章として、「ときの中」「めぐり会え」を前と同じようにアクセントを持ってくると歌としてもちょっと違和感があるので、ここは流れをくんで少し落とし気味にします。

そして1・3拍目以外のアクセントで、ローズの音が鳴っていてそこにさらにアクセントを足しています。

う との中 あ め

バックの音にあわせることで、楽器と一体感が出てきますね。


<フレーズの中での緩急を考えよう!>
この上で緩急の付け方を考えていきます。
フレーズ内でのわずかなボリュームコントロールです。

 ↗️ ↘️     ↗️  ↘️   ↗️      ↗️   ↘️
う との中 あ め

「あなたと」の"と"で下げを意識しないのは、音が一緒なことと「あなた」を強調するための言葉で、ここはしっかり伝えたいからです。
「めぐり会えた」は、でボリュームをあげると、次でせっかく「会えた」と言っているので、「会えた」にボリュームを置くため、は言葉のアクセントのみにしているのではと思います。


<子音と母音>
ここまで意識できても、言葉をベタベタっと出してしまうととてももったいないです!
少し言葉を子音と母音で意識してみます。
子音を大文字、母音を小文字に分けてみます。

SuRe-CHiGa-u ToKi-No Na・Ka・De- ANa-TaTo- MeGu-RiA・E・Ta-
※あいうえおはそれ1音だけなので母音という扱いにはしていません。

日本語には「あいうえおをん」を除けば基本2つの音が入っていますね。
(「か」だとKとA)
母音に重きを置くと後ろにアクセントがくるので、べたっとした音になりやすいのでは?とわたしは考えています。
なので子音に少しアクセントをおいてやり、かつ
SuReで一塊り、CHiGaで一塊りで歌ってみるとノリと一体化して少し軽やかになりませんか??


<歌詞の意味、世界観を考えよう!>
そして大事なこと。
楽曲は、自分の歌の上手さをひけらかすためにあるものではありません。
シンガーのために楽曲があることと同軸で、楽曲を活かす歌を歌えるシンガーが本当に上手いシンガーだと思っています。
そのために歌詞の意味、楽曲が表現したい世界観を落とし込んで楽曲のための歌を歌う。わたしはそれを信条としています。
そうして楽曲を分析していくと、自ずと
「ここ少し抑えようかな...」
「メロディーが上がるのと一緒に力強い歌詞があるからだんだん強くしてみよう」
「ここはこう歌った方が歌詞と雰囲気に合うかもしれない(ニュアンス)」
など気づいていくことができ、なれると意識しなくてもある程度自然とできるようになっていくと思います。


<最後に>
ここに書いた全てがはどの曲にも当てはまる、というわけではないです!
ロックなどは母音しっかりの方がビートに負けない強い声がでるので良いと思います。
ただ軽やかに歌いたい!という場合は有効だと思うので、是非試してみてください!

そうして細かいところに耳が行くようになると、プロのシンガーさんの細かい歌への気配りが感じられて、より一層音楽・歌の魅力に気づいていけると思います。


ここまでお読みいただきありがとうございました!
良い音楽ライフを!


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