はじめに
さて、前回は「ラインアートってどんなアート?」ということを題材に、ラインアートの特徴や種類などを簡単に見て行きました。
ラインアートがどのようなものなかが分かったところで、今回はいよいよラインアートを実際に活用してみましょう!
とはいえ…
ラインアートを買ってはみたけど、どうやって飾ったらいいんだろう?
プレゼントでもらったけど、どこに置いたらいいか分からない…。
恋人に贈りたいけど、どんな形が一番いいんだろうか?
買ってもそもそも飾れるようなおしゃれな家じゃない…。
このような疑問や不安が湧いてくると思います。
実際にラインアートを描いていると、飾り方やプレゼント方法のお勧めを聞かれることもたまにあるのですが、おススメをした後に
「…とはいえ、内装によっては合わないこともあるよなあ…。」
という悩みは常にありました。
筆者自身は海外在住で、ラインアートを使った空間デザインをたくさん見ていますし自分の家にも飾ってありますが、
果たしてこれが日本のお家、生活スタイルにも合うだろうか?
と考えることは少なくありません。
ということで、今回は日本のお家、生活スタイルにも合うような様式を自分なりに考えてみました。
いちデザイナーとしての意見ですが、参考になればいいなと思います。
今回は飾り方のその1、アートの表情を決める
額
について見て行きましょう!
ラインアートにオススメの額とは?~ミニマリズムを意識しよう~
ラインアートは見てわかる通り、究極のミニマルアートです。
数本のラインだけ、
一本でも線がなくなると全てが崩れてしまう…
アートがそうなのですから、額もすっきりとしたデザインがおすすめです。
ラインアートを入れる額を考える時注意することは、「シンプルでミニマルであること」これだけです。
具体的なお勧めとしては
なるべく厚みがなく、平面(ぺったんこ)であること!
そして額縁のオススメは…
☑ クールでミニマル。迷ったら黒ライン
☑ 綺麗・エレガント系なら細いゴールド/ブロンズのライン
☑ ナチュラルが好きな場合は、細めの木製もok!
※注)アートの内容が動物など可愛らしいイメージのもののみ!
☑ アート性があるシンプルなものなら、白い額も◎
☑ 美術館のように飾りたいなら額がないもの
ファブリックパネル等と呼ばれることもありますね。
が挙げられます。
同じミニマリズムでも、写真立てによくあるような全てがガラスのものはあまり合いません。不思議ですね。
この他のお勧めとしてはポストカードに印刷する方法がありますが、現在は額のお話ですので、ポストカードについては後日記載します。
額でアートの表情を見る ~同じ絵を違う額に入れて比較しよう~
では、実際にいくつかの額を使って、同じアートを入れ込んでどれだけ印象が変わるかを見てみましょう。
今回はこちらのゴールデンレトリーバー君を例に。
お勧めの壁の色などもありますので、併せて参考にして下さい。
また、ラインアートは空間がモノをいうアートですので、是非印刷設定などにも生かしてくださいませ。
➀黒い額縁(全ての壁にOK)
細い/内側に空間なし
オーソドックスタイプ。どんな壁色でもサイズでも間違いありません。
細い/内側に空間あり
1人/1匹よりは大人数だったり文字、動きのあるアートにおススメ。
太い/内側に空間なし
小さめのアートの場合はこちらもおしゃれ。
太い/内側に空間あり(おススメしない)
こちらは作品によっては遺影感が出てしまうので、おススメしません。
② ブロンズ/ゴールドの額縁(細い額縁のみオススメ)
細い/内側に空間なし
繊細なアートの場合におススメ。可愛い系は△。壁は薄い色がお勧め。
細い/内側に空間あり
ゴールド/ブロンズの額は、カラー紙に印刷するのもお勧めです。
➂木の額縁(可愛い系アートにオススメ)
細い/内側に空間なし
テラコッタや温かい色味の壁+植物の近くに是非。
細い/内側に空間あり
ナチュラルテイストのお部屋にぴったりです。
太めの木の枠(可愛いシンプル系のみ!)
例として使用しているアートが繊細なので合わないですが、シンプルで線が太く、キュートなアートを沢山並べるのであればおススメです。
如何でしたでしょうか。
好きなスタイルはありましたか?
額縁ひとつで結構アートの表情も変わりますね。
ラインアートのことを既にご存知の方は、正方形であることに違和感を覚えるかもしれません。
海外のラインアートは長方形であることが多いです。
ただ、私は個人的に、日本には正方形(エレガントよりもキュート)があっているのではないかと思っています。
綺麗系の結婚式でご使用予定だったり、既にお家の内装がミニマルな場合は、長方形でももちろん素敵です!
日本のお家の構造や私たちの文化を考え、個人的に正方形をご提案しているだけですので、長方形でも勿論綺麗に飾ることができます。
実際のお部屋の飾り方についてのお勧めは、次回のブログでご紹介いたします。
さいごに
本日は「ラインアートってどうやって飾ればいいの?」のその1、額について見ていきました。
私なりのおススメやお勧めしない物など色々と書きましたが、一番大切なことは…
アートに正解はありません!
皆さんが良いと思ったものを思ったように飾る
ことが、芸術(特にモダンアートの世界)においては一番なのです。
他人が変だと思おうが、上で上げた基本とずれていようが、ご自分が好きであればどうかそのスタイルを貫いてくださいね。
それでは次回は、
「ラインアートってどうやって飾ればいいの?」その2
実際にお部屋に飾る時のオススメ方法、配置などをお話していきます。
ポストカードやハンカチなど、ギフト用に考えていらっしゃる方は、グッズへの活用方法の紹介(その3)をお待ちくださいませ。
それではまた。
次回お会いできるのを楽しみにしております。
アニー