皆さんがもし留学・ホームステイ経験、語学スキルなどがあれば、それは即戦力となるスキルであり皆さんの才能です。企業もそのスキルや才能を高く評価してくれると思います。
就活での間違いの1つは、そのお持ちの国際経験や語学スキルを活かすことにこだわりすぎて、本当に好きでやりたい天職に出会えうチャンスを失ってしまうことです。
皆さんの経験やスキルは、道を切りひらく手段であって目的ではありません。
この過ちに陥ってしまう理由は、ずばり、国際ビジネスの業務がどのようなものか、ぼんやりとした認識しかないために、ついつい、持っているモノに焦点が行ってしまうためです。例えば以下をご覧ください。
国際ビジネスのモデル
①日本企業の国際部門
②日系グローバル企業のビジネス部門
③外資グローバル企業の日本法人
④海外ベンチャー企業の日本法人
例えばこの4つに業界(銀行、保険、IT、機械製造、自動車・・)や職種(営業、企画、マーケティング、技術開発、バックオフィス等)をかけると、何処の誰の命令を受け、誰に対して仕事をするかも、異なってくるのがわかります。その結果、海外出張の有無、海外勤務の有無、キャリアパスの広がり、求められる資質やスキル、獲得できる報酬が違ってきます。
例えば①はどの業種も海外出張も海外勤務もありますが、③や④となると営業や技術開発の職種は本国やアジアのハブ拠点にトレーニングや打ち合わせで海外出張があれど、日本国内のユーザにビジネスをしているのが基本なので、ほぼドメスティックな仕事になります。そのかわり、同じ営業スペック、技術スペックでも、①や②の同業他社に比べると、③や④のサラリーは高めになります(①や②の会社はそれを補う福利厚生や退職金制度などがありトータルではまた逆転するかもしれません)。
と大雑把に解説しましたが、きちんと業界や会社を特定しながら、どの方向に進むかを考えなければ、「自分が理想とする仕事とは違う!」となるかもしれません。
同じように国際展開の目的です。
上記の①や②の企業では、海外進出の目的として、
A.海外企業を買収し買収先に出向する
B.海外支店で働く
C.海外生産拠点での管理業務
D.海外拠点での自社製品販売マーケティング業務等
があるかもしれません。業種によりA~Dのウエイトがどの程度かの比重も違いますし、また、A~Dで皆さんに求められるスキルや資質、得られる経験と、その市場価値や汎用性も異なります。
例えば、Aを身に着けると、海外企業で現地人と対等に働くスキルが身に付きます。今時、シリコンバレーや欧州にいくと、平均給与はべらぼうに高い(それだけ報酬も多くなる)の道が切り開かれます。一方、Bは、海外にいながらも日本からくる出張者のアテンドで週末はゴルフに、そして夜は日本食レストランに行き、海外にいながらも日本以上に日本的な生活が海外で待ち受けています。
Cは、例えば日本メーカで世界をリードする製造品質があり、海外拠点でその品質管理を実行するスキルができると、その日本の高い技術スタンダードを欲しいとする競合海外メーカーや、あるいは同業他社の日本メーカの海外工場を任されるために引き抜かれるかもしれません。
一方でDは、現地人に製品を販売するマーケティングするので、現地人のマーケティング感性には叶いません。日本のマーケティング意向をくみながら現地マーケティングを推進する、というつなぎ役といったスキルのため、現地企業への転職は難しいかもしれません。しかし、現地に進出する他の日本企業の現地法人に採用され、マーケティングスキルを活かすことで、その国に長く滞在していく道が切り開かれるかもしれません。
ものすごく単純化して書きましたが、大事なのは、国際スキル(経験や語学力)を使う目的で会社を探すのではなく、こうしたグローバルにさまざまな広がりがあるなかで、自分が好きで歩みたい道がどこに向かっているかを理解し、それに即した企業形態、海外進出目的の会社を選んでいくことです。
世界は素晴らしく学べるものは無限です。そうした広い視点で皆さんの見えている世界を補完させていただきながら、最高の世界が広がるキャリア選択ができるよう応援します。
なお、自分の天職を見つける方法論もあるので、それはまた記事を書くようにします。