お気に入りのシャンプーやボディーソープのボトルの底に、ほんの少しだけ残った液体。
「あ、詰め替え用買わなきゃな…」
頭ではそう分かっていても、ドラッグストアへ行くのも、重いパックを買って帰るのも、そしてあの小さな注ぎ口から慎重にボトルへ詰め替える作業すらも、なんだかものすごく面倒くさく感じてしまうことってありませんか?
そして、ついにボトルを押しても空気がシュポシュポと鳴るだけの状態になったとき。
思わず水道の蛇口から水をチョロチョロと注ぎ入れて、シャカシャカとボトルを振ってしまう。
薄まった泡でなんとかその場をやり過ごし、「よし、明日こそは絶対に買おう」と心に誓うのに、次の日もまた同じように水で薄めて使ってしまう……。
そんな自分に対して、「なんてズボラなんだろう」「詰め替えくらいパパッとできないなんて、ダメな人間だな」なんて、自分を責めて落胆していませんか?
でもね、ちょっと待ってください。
心理カウンセラーとして多くの方の心に寄り添ってきた僕は、そんなあなたを責めるどころか、「なんて愛おしくて、健気なんだろう」と思ってしまうんです。
実はこれ、単なる「めんどくさがり」や「ズボラ」のせいではないことがとても多いんですよ。
シャンプーの詰め替えという、日々の生活の中では本当に小さくてささやかな作業。
それすらも「面倒だ」「億劫だ」と感じてしまうとき、あなたの心と身体は、あなたが思っている以上に疲れ果てて、エネルギーがすっかり空っぽになっているサインなのかもしれません。
毎日の仕事、身近な人との人間関係、将来への小さな不安や、目に見えないプレッシャー。
あなたは日々、たくさんのことに気を配り、自分のことよりも周りのことを優先して、本当によく頑張ってきたのではないでしょうか。
心と身体のエネルギータンクがギリギリの状態になると、脳は「これ以上、余計なエネルギーを使わないで!」と必死にブレーキをかけます。
その結果として、「詰め替えを買う」「詰め替える」というほんの少しの手間すらも、大きな山を越えるような大仕事に感じられてしまうんです。
だから、ギリギリまで水で薄めて使い延ばすその行動は、あなたが限界まで頑張ってきたからこそ出ている、心からのSOSなのかもしれません。
「もうこれ以上、自分に負担をかけたくない」という、無意識の自己防衛なんです。
だからどうか、「私って駄目だな」「僕ってなんてズボラなんだろう」なんて悲しい言葉で自分を責めないでくださいね。
水で薄まったシャンプーのシャバシャバした泡を見つめながら、「あぁ、今の私(僕)は、こんなに小さな作業もできないくらい疲れ切っていたんだな」って、まずは自分の頑張りを認めてあげてほしいのです。
そして、そんな状態でもなんとか工夫してその日を乗り切ろうとした自分を、どうか「よくやってるよ」と優しく労ってあげてください。
完璧に整った丁寧な暮らしじゃなくたって、全然いいんです。
水で薄めたシャンプーで頭を洗ったって、命が取られるわけではありません。
詰め替えなんて、心が少し元気を取り戻して「買ってみようかな」と思える日が来るまで、後回しにしたって大丈夫なんですよ。
もし今夜もシャンプーを水で薄めて使うことになったら、それはあなたが今日一日を懸命に生き抜いた証拠です。
「今日も本当によく頑張ったね、お疲れ様」
そうやって自分自身に優しい言葉をかけて、今夜はどうか温かいお風呂でゆっくりと身体を休めてくださいね。
あなたの心が少しでも軽くなって、あたたかい安心感に包まれますように。