友人から「これ美味しかったから食べてみて!」と、ちょっとしたお菓子をもらったとき。
胸の中にパッと広がるのは、純粋な「わーい、ありがとう!」という喜び……ではなくて。
「うわ、お返しはどうしよう?」
「次に会うときまでに、何か同じくらいのものを準備しなきゃ」
そんな焦りやプレッシャーが、瞬時に勝ってしまうことってありませんか。
せっかく相手が優しさでくれたものなのに、素直に喜べない自分に対して「私ってなんて可愛気がないんだろう」と落ち込んでしまったり。
でもね、まず最初にお伝えさせてください。
そんな風に感じてしまうあなたは、決して冷たい人でも、ひねくれ者でもありません。
むしろ、誰よりも相手のことを大切に思っていて、気配りができて、とても誠実な心の持ち主なんです。
相手との関係を大切にしたいからこそ、「もらいっぱなしにして失礼があったらどうしよう」「相手の気持ちにちゃんと応えたい」という責任感が、人一倍強く働いてしまうんですよね。
お菓子を受け取った瞬間に、頭の中で「お返しの手配タスク」が自動的に立ち上がってしまう。
それって、あなたの心がずっと「誰かのために」と頑張り続けている証拠でもあるんですよ。
心理カウンセラーのうさぴょんです。
僕は、日々のカウンセリングを通してみなさんの心に触れるなかで、こうした「優しすぎるがゆえの生きづらさ」を感じている方にたくさん出会ってきました。
ちょっと立ち止まって考えてみてほしいんです。
あなたにお菓子をくれたお友だちは、どうしてあなたにそれを渡してくれたのでしょうか。
「これをお返しとして倍返ししてほしいな」なんて期待して渡したわけでは、きっとないはずです。
ただ純粋に、「これ美味しかったから、あなたにも食べてほしいな」「好きな人の笑顔が見たいな」という、とってもシンプルで温かい気持ちからだったのではないでしょうか。
あなたが「美味しい!」と笑顔で食べてくれること。
実は、それこそが相手にとって一番の「お返し」であり、最高のプレゼントなんです。
モノをもらったからといって、必ずしもモノで返さなきゃいけないというルールはありません。
「お返しをしなきゃ」という義務感で頭がいっぱいになってしまうと、相手が届けてくれた本当の優しさや美味しさを味わう余裕がなくなってしまいますよね。
それって、とってももったいないことだと僕は感じます。
だから、次に小さなおすそ分けをもらったときは、無理にお返しの品を探そうとしなくて大丈夫ですよ。
その代わりに、とびきりの笑顔で「ありがとう!すごく嬉しい!」と伝えること。
そして、食べたあとに「すごく美味しかったよ!」とメッセージをひとこと送ったり、感想を伝えること。
それだけで、お互いの心は温かいエネルギーで十分に満たされます。
それでも「やっぱり何か返さないと落ち着かないな」と感じてしまうときは、「今すぐ返す」のではなく、「いつか私が美味しいものに出会ったときに、思い出したら渡そう」くらいに、時間をゆっくり未来に伸ばしてみてください。
期限のない「いつかのお楽しみ」にしておけば、プレッシャーではなく楽しいワクワクに変わっていきますからね。
あなたはもう、十分に周りの人に配慮し、優しさを届けてきています。
だからこそ、誰かから差し出された小さな優しさは、どうか両手を広げて、そのまま素直に受け取ってみてくださいね。
あなたが受け取って微笑んでくれるだけで、世界はちゃんと優しさで巡っていきます。
あなたの毎日が、もっと軽やかで心地よい笑顔で満たされますように。