誰かに「本当にしっかりしてるね」「いつも優しくてすごいね」って褒められたとき、胸の奥がキュッと締めつけられるような、なんとも言えない空しさを感じたことはありませんか?
周りは笑顔で、自分のことを心から評価してくれている。
それなのに、自分の心の中だけが冷ややかで、どこか遠くからその光景を眺めているような感覚。
「みんなが褒めてくれているのは、本当の私じゃない」
「だって私は、嫌われないように、うまくやっていくために、理想の自分を一生懸命演じているだけなんだから」
そんな風に思ってしまうと、せっかくの温かい言葉も、自分を追い詰める刃のように感じられてしまいますよね。
僕もこれまでに、仕事や人間関係、生きづらさに悩むたくさんの方とお会いしてきました。
そして、同じように「演じている自分」と「本当の自分」のギャップに苦しんでいる声を、たくさん聞いてきたんです。
でもね、まずあなたに知ってほしいのは、あなたがこれまで「仮面」を被って誰かの前で努力してきたことは、決して嘘つきでもズルいことでもないということです。
あなたが演じてきた「良い子」や「しっかり者」の自分は、あなたがこの厳しい社会や人間関係の中で、自分の心を守るために一生懸命作ってきた、大切な「鎧(よろい)」だったんですよね。
嫌われたくなかったから。
周りをがっかりさせたくなかったから。
誰も傷つけずに、平和に過ごしたかったから。
そこには、あなたなりの優しさと、生き抜くための切実な努力があったはずなんです。
だからね、まずは「上手に演じてここまで頑張ってきた自分」を、どうか責めないであげてください。
褒められたときに空しくなるのは、あなたが嘘をついているからではなくて、あなたの心が「本当の私にも気づいてほしいよ」って、小さな悲鳴をあげている証拠なんです。
演じている自分ばかりが評価されると、「本当のドロドロした自分や、ダメな自分を知られたら、みんな離れていってしまうんじゃないか」という恐怖も大きくなってしまいますよね。
その恐怖があるからこそ、ますます仮面が外せなくなって、空しさのループにはまり込んでしまうんです。
でも、少しだけ考えてみてほしいんです。
あなたが演じているその完璧で優しい姿も、実はあなたの中にある優しさや配慮がベースになっていると思いませんか?
全く根 incoming のないものを演じることなんて、人間できませんから。
仮面も含めて、それもあなたの一部分なんです。
だけど、もしもその仮面が重すぎて息苦しくなってしまったなら、ほんの少しだけ、仮面の隙間をつくってみてもいいのかもしれません。
いきなり本当の自分を全部さらけ出す必要なんて、まったくありませんよ。
信頼できる人の前でだけ、ほんの少しだけ「今日はちょっと疲れてちゃった」「実はこれ、苦手なんだよね」って、弱音をポロリとこぼしてみる。
100%完璧な自分じゃなくて、60%くらいの少し不器用な自分を、チラッと見せてみるんです。
そうやって少しずつ「本当の自分」を外に出したとき、相手がそれを受け入れてくれたら、そのときもらえる「大丈夫だよ」という言葉は、きっとあなたの心の奥深くまで温かく染み渡っていくはずです。
完璧じゃなくても、誰かの期待通りの自分じゃなくても、あなたはここに生きているだけで、とっても価値がある存在なんです。
どうか一人で抱え込まずに、あなたのペースで、少しずつ心を緩めていってくださいね。
僕はいつでも、あなたのそのままの姿を応援しています。