外ではいつもニコニコ笑顔で、誰の話もしっかり聞いて、相手を嫌な気持ちにさせないように気を配っている。
そんな「完璧な良い人」を演じきって家に帰ってきた瞬間、どっと押し寄せる強烈な疲労感に襲われたことはありませんか。
玄関のドアを閉めた途端、張りつめていた糸がプツンと切れたように崩れ落ち、靴を脱ぐ気力すら湧かない。
服を着替えるのもおっくうで、誰とも話したくないし、家族やパートナーから声をかけられても一言も返すエネルギーが残っていない。
「どうして自分はこんなに疲れ果てちゃうんだろう」「家で優しくできない自分はダメな人間なのかな」なんて、自分を責めてしまう夜もあるかもしれませんね。
でもね、まずは自分に「今日もしっかり生き抜いたね、本当にお疲れ様」と声をかけてあげてほしいんです。
家に戻って一言も喋れなくなるのは、あなたの心が怠けているからでも、冷たい人間だからでも決してありません。
外にいる間、あなたが自分のエネルギーを100%、いやそれ以上に周りの人たちのために使い果たしてきた証拠なんです。
人の顔色を伺ったり、場の空気を壊さないようにいつも笑顔でいたり、相手の感情を受け止めて「聞き上手」で居続けたりすることは、実はとてつもないエネルギーを消費する作業です。
まるで、一日中ずっと重い荷物を抱えながら、笑顔でマラソンを走っているようなものなんですよね。
だからこそ、自分の城である「家」に帰ってきたとき、あなたの心と体は「もう限界だよ!バッテリー切れだよ!」と SOS を出しているんです。
バッテリーがゼロになったスマホが動かなくなるのと同じで、あなたの心も充電が必要な状態になっているだけ。
一言も喋れなくなってしまうのは、あなたがこれ以上傷ついたり壊れたりしないように、心が自動的に「緊急省エネモード」に切り替わって自分を守ろうとしてくれている素晴らしい防衛反応なんですよ。
人の話を聞くのが上手な人ほど、相手の感情や言葉を自分のことのように深く受け止めてしまう優しさを持っています。
その優しさはとても素敵な魅力ですが、同時に自分自身の心をすり減らしてしまう刃にもなり得るんです。
だから、家で喋れなくなっても、「今は充電中なんだな」と思って、どうか安心して脱力してください。
家族や大切な人に気を遣えない自分を責める必要はありません。
もし可能なら、「家に帰ったらすごく疲れて言葉が出なくなっちゃうんだ」と事前に一言伝えておいて、家では無言でボーッとする時間を自分にプレゼントしてあげましょう。
外でたくさん頑張って、誰かのために笑顔を咲かせてきたあなた。
家の中くらいは、良い人をやめて、不機嫌でも、無口でも、ただ横になっているだけでもいいんです。
あなたはもう十分に周りに気を配り、優しさを届けてきました。
今夜は温かい飲み物でも飲んで、自分のためだけに時間を使って、すり減った心をゆっくりと休ませてあげてくださいね。
僕も、あなたが自分自身の心をもっと大切にできるようになることを、いつでも心から応援しています。