08. 働く「目的」と「目標」

記事
学び
キャリアコンサルティングにおいて、働く「目的」や「目標」について、クライアントと考える機会が多々あります。

そんな時に、「そもそも目的と目標の違いって何ですか…?」とご質問頂くことが結構あるので、今日の記事で整理してみたいと思います。

あくまで私の整理ではあるのですが…

目標とは、目的達成のための指標。定量的で具体的なもの。

目的とは、何かをする意味、大義名分。目標の先にあるもの。

と捉えています。

両者の違いを理解し、自分のキャリアにおける目的と目標を明確に持つことが、主体的なキャリア形成をする上で大切な要素となります。

その分かりやすい例として、イソップ寓話の「レンガを積む3人の男の話」があります。

あるところに、建築現場で働く3人の男いました。

通りがかった旅人に「何をしているのか?」と聞かれた男たちは、それぞれこう答えました。

男A:「レンガを積んでいるんだ」
男B:「金を稼いでいるのさ」
男C:「町の大聖堂を造っているんだ!」

この話の中で、彼らに共通しているのは、目標です。

1日に〇〇個のレンガを積む、〇月〇日までに大聖堂を完成させる、といった目標です。

しかし、この仕事をする目的は、全員違います。

男A:特にない
男B:生活費を得ること
男C:町の人、ひいては社会の役に立つこと

このように、外から見ると同じ仕事をしていても、その仕事の持つ意味は人によって大きく変わります。

仕事における「目標」というのは、会社や上司に決められるものもありますが(例:営業ノルマ)、目的はその人だけのものです。

そして、目的を持って仕事に向き合っているかどうかが、仕事へのモチベーションや成果に影響します。

日々忙しく仕事をこなしていると、自分の働く「目的」を忘れ、あくまで目的を果たすための「手段や目標」であるはずのものが、目的にすり替わってしまうことがあります。

そうすると、目標達成に追われる感覚に陥り、「何のために仕事をしているんだろう…」と、仕事がしんどくなってきます。

そんな時は一度立ち止まって、自分の内にある「目的」へ目を向けてみると、自分の置かれた状況の見え方も変わってくるかもしれません。
サービス数40万件のスキルマーケット、あなたにぴったりのサービスを探す