07. 「やりたい仕事」がなくたっていい

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学生さんの就活支援をさせて頂いているとよく、「相談には来たんですけど、特にやりたい仕事がないんです。すみません…。」という声を聞きます。

最近の「好きなことを仕事にしよう!!」という世間の風潮に後ろめたさを感じるようです。
ただ思うのは、新卒として就活する時期に、やりたい仕事・好きな仕事なんて本当に分かるのか?ということ。

皆さんは如何だったでしょうか?

採用面接で学生に対して、「志望理由」や「入社後にやりたい仕事」をガンガン聞いてる面接官の方だって、自分は適当に会社選びましたっていう方も少なくないんじゃないかと思っています。(笑)

自分の将来の結婚相手やパートナーに出会うことと同じように、自分がやりたい仕事を見つけることって、そんなに一筋縄ではいかない気がしています。

なぜなら、まず第一に、世の中で1万7千種以上ある職種(独立行政法人「労働政策研究・研修機構」によると)の中で、やりたい仕事をピンポイントで見つけるって、とても運命的なことだと思うから。

(もしくはその人が、これから新しい職業を創造するのかもしれませんが!)

第二に、仕事はやってみないと分からないことだらけだから。

そのため、現時点で特にやりたい仕事・いきたい業界がない学生さんには、
①自分と相性の良い仕事 や、
②働く上で自分が大切にしたい価値観に合致する仕事
という軸で選ぶことも選択肢の一つだということをお伝えするようにしています。

運命の異性を見つけることは難しいけど、気の合う異性を見つけることはそんなに難易度高くなかったりしますよね。

①自分と相性の良い仕事、に関しては、ホランドの六角形モデルが分かりやすいかと思いますし、私自身よく実務で活用しています。

六角形の意味を説明しながら、自分の性格や特性に合った職業群を確認していきます。
(もし自己理解そのものが不足している場合、VRTカードなどを使ったワークを実施すると良いかなと思います。)

②自分が大切にしたい価値観に合致する仕事、に関しては、シャインのキャリアアンカーが活用できます。

全般管理、自律/独立、生活様式、、、本人が「働くこと」において何を重視したいのかをカウンセリングで明確にした上で、それにマッチする職業をご紹介することもあります。

色々書きましたが、言いたかったのは、職業選択において、無理して「やりたいこと」にばかり重きを置かなくても良いということ。

できること(Can)が増えていけば、やりたいこと(Will)が見えてくることもあります。

また、その人に「実現したい夢」があったとしても、スーパーの理論にあるように、人には、職業人以外にも複数の役割があるので、その夢を必ずしも「仕事」という形で叶える必要もないのではないかと思います。

日々現場でそんなことを考え、色んな思いを抱える学生と向き合いながら、私自身学び続けております。

今後も、キャリア理論に関すること以外に、現場で感じたこと・思うことも時折整理して記事にしていけたらと思います。

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