【中編】フランチャイズ契約書で失敗しないための10のポイント|ノウハウ・テリトリー・本部の支援を行政書士が解説

【中編】フランチャイズ契約書で失敗しないための10のポイント|ノウハウ・テリトリー・本部の支援を行政書士が解説

記事
法律・税務・士業全般
「加盟店に提供するノウハウを、契約終了後も守りたい」

「加盟店の近くに新しい店舗を出店しても問題ない?」

「本部が提供するサポートは、どこまで契約書に記載すればいい?」

このようなお悩みはありませんか?

フランチャイズ契約では、加盟金やロイヤリティだけでなく、営業ノウハウの提供、営業地域、本部による指導・サポートなどについても明確にしておく必要があります。

これらの条件が曖昧なままでは、本部と加盟店の間で認識が食い違い、トラブルにつながる可能性があります。

例えば、次のようなケースです。

加盟店が本部のノウハウを第三者に開示する

本部が近隣に別の加盟店を出店し、営業地域を巡って揉める

加盟店が期待していたサポートを受けられない

マニュアルの改訂によって加盟店に追加費用が発生する

こうしたトラブルを防ぐためには、本部と加盟店の役割や義務を契約書で明確にしておくことが重要です。

前編では、加盟金・保証金、ロイヤリティ、商標・ブランドの使用条件について解説しました。

今回は中編として、次の3つのポイントを解説します。


4.ノウハウ・マニュアルの提供と秘密保持を定める


フランチャイズ本部は、加盟店に対して営業ノウハウやマニュアルを提供することがあります。

例えば、次のようなものです。

店舗運営マニュアル

接客マニュアル

商品の製造・調理方法

仕入れ・在庫管理方法

販売促進のノウハウ

従業員教育の方法

顧客対応のルール

これらは、フランチャイズビジネスの競争力を支える重要な情報です。

そのため、契約書では次の事項を明確にしておく必要があります。

提供するノウハウの範囲

マニュアルの使用目的

マニュアルの改訂方法

第三者への開示禁止

契約目的外での使用禁止

従業員等への秘密保持の徹底

契約終了後の返還・廃棄

契約終了後の秘密保持義務

マニュアルの改訂にも注意

フランチャイズ本部では、サービス品質の維持や業務改善のため、マニュアルを改訂することがあります。

しかし、改訂によって加盟店に多額の追加費用が発生する場合には、トラブルになる可能性があります。

実務上のポイント

本部がマニュアルを改訂できる範囲や、加盟店に新たな設備投資等を求める場合の手続についても検討しておくことが重要です。

ノウハウの保護と、加盟店の事業運営の安定性を両立させる契約設計が求められます。


5.営業地域・テリトリー権を明確にする


フランチャイズ契約では、加盟店が営業できる地域や、本部による近隣出店の可否が問題となることがあります。

例えば、加盟店が出店した後、本部が近隣に別の加盟店を出店させた場合です。

加盟店としては、顧客を奪い合うことになると考えるかもしれません。

一方、本部としては、事業拡大のために新たな店舗を出店したい場合があります。

そのため、契約書ではテリトリー権について明確にしておくことが重要です。

テリトリー権とは?

テリトリー権とは、一定の営業地域について加盟店に認められる権利を指します。

ただし、その内容は契約によって異なります。

例えば、次のような方式が考えられます。

独占的テリトリー

一定地域内で、本部が他の加盟店等を出店させないことを約束する方式です。

非独占的テリトリー

一定地域内での営業を認めつつ、本部や他の加盟店による出店も可能とする方式です。

実務上のポイント

契約書では、次の事項を確認しましょう。

営業地域の範囲

独占権の有無

本部の直営店出店の可否

他の加盟店の出店の可否

インターネット販売との関係

デリバリーサービスの営業範囲

営業地域の変更条件

特に、飲食店ではデリバリー、物販ではECサイトなど、店舗の所在地だけでは営業範囲を判断できない場合があります。

そのため、実際のビジネスモデルに合わせてテリトリー条項を設計することが重要です。


6.本部による指導・サポートの内容を明確にする


フランチャイズ加盟店にとって、本部からどのような支援を受けられるのかは重要な事項です。

例えば、次のようなサポートが考えられます。

開業前研修

店舗立地の選定支援

店舗設計・設備導入の支援

従業員教育

営業マニュアルの提供

販売促進・広告支援

定期的な経営指導

商品開発・メニュー開発

システムの提供・運用支援

しかし、「本部は加盟店を支援する」とだけ定めている場合、具体的にどこまで支援する義務があるのか曖昧になります。

サポートの範囲が曖昧だとどうなる?

例えば、加盟店が売上不振になった際に、本部に対して追加の経営指導や広告支援を求める場合があります。

しかし、契約書に具体的な支援内容が定められていなければ、双方の認識が食い違う可能性があります。

実務上のポイント

本部の支援内容については、次の事項を明確にしておくことが重要です。

支援の種類と内容

支援を実施する時期

研修の回数・期間

支援費用の負担

追加支援の条件

加盟店が負担する協力義務

また、本部による支援と、加盟店の売上・利益の保証は別の問題です。

本部が一定の支援を行うことと、加盟店の事業成果を保証することを混同しないよう、契約条件を整理しておく必要があります。


中編のまとめ|本部と加盟店の役割を明確にすることが重要


今回は、フランチャイズ契約書で確認したい10のポイントのうち、次の3つを解説しました。

4.ノウハウ・マニュアル

提供内容、使用条件、秘密保持義務を定める。

5.営業地域・テリトリー権

独占権の有無や近隣出店の条件を明確にする。

6.本部の指導・サポート

本部が提供する支援の内容と範囲を定める。

フランチャイズ契約では、本部と加盟店が継続的な関係を築くことになります。

そのため、双方の役割や義務を明確にし、認識の食い違いを防ぐことが重要です。

次回の後編では、仕入先・指定商品、契約期間・中途解約、競業避止義務、契約終了後の措置について解説します。


フランチャイズ契約書の作成は行政書士へ


「フランチャイズ本部を立ち上げたい」

「加盟店に提供するノウハウを保護したい」

「営業地域や本部のサポート内容を明確にしたい」

このようなお悩みはありませんか?

当事務所では、契約書作成に強い行政書士が、事業内容やご希望を丁寧にヒアリングし、実際のフランチャイズビジネスに合わせた契約書を作成いたします。

フランチャイズ契約書の作成をご検討の方は、お気軽にご相談ください。

※本記事は、フランチャイズ契約に関する一般的な法的事項を解説するものです。具体的な取扱いは、契約内容や適用法令等によって異なります。

サービス数40万件のスキルマーケット、あなたにぴったりのサービスを探す