企画を通すために必要な情報とは何か?
初っ端から極意をお伝えしたいと思います。
企画書でもっとも大切なことは、通したい対象つまり決裁者が決裁するための情報です。
これはおそらくどの業界、どのような相手でも同様だと思います。
こう書くとごく当たり前なのですが、大半の企画書・プレゼンターはこれをできていないのです。
正確に言うと、欲しい情報を勘違いしているのです。
例:ゲーム企画書の場合
私は立場上ゲームプロデューサーとしてやっておりますので、ゲームの企画書を例にしてみたいと思います。
当然ゲーム企画ですので、「どういったゲームか、何がおもしろいのか」が説明されます。
ゲームやアニメなどはよく制作スタッフなども紹介されたりします。
そのゲームを作るのに必要な予算や開発期間、売上予測なども記載されます。
版権物(IP)を扱うゲームだったり、会社間で協業するような場合は、開発費や売上のシェアなども発生したりしますので、その辺りも●%かなど情報が含まれたりします。
ここまでは大体どの企画書でも記載されているので、近しい資料を作られた或いは目にした方も多いのではないかと思います。
ただ、この時点では
ゲーム内容や座組から予測された「リターン」と、開発費「リスク」との天秤で決断しないといけなくなります。
ここでほとんどのゲーム企画書は「ゲームの面白さや遊び方」に注力され、プレゼンターも「こんなに面白いんです!」と熱量をそこに込めています。
相手がゲームをプレイするお客様であれば、面白さが価値となりそれに対する対価となりますので、存分に面白さを伝えれば買ってもらえる(企画通過)かもしれません。
また、面白さを「リターン」で換算できる決裁者などはこれで通ることもあるかもしれません。
しかし多くの場合において決裁者がゲームの"中身"でリターンをイメージすることは少なく、いくら面白さを語ってもプレゼンターの主観となり判断しかねるのです。仮に決裁者自身が面白いと思ってもです。つまり論より証拠です。
逆に言えば例えばアンケートなりで多数の人が「買う」と答えたデータでもあれば決裁者がつまらないと思っても通る可能性が上がる、ということです。
ところがそこまで具体的な証拠となるデータを集めるのは至難の技です。
そこで何をするかというと市場分析であったり、有名クリエイターや人気声優などを起用するといった「数字の積み上げ」によって企画書上の説得力を膨らますのです。
どれくらいのプレイヤー数が期待できるのか、良いものが作れる実績があるのか、ファンがどれくらいいてその人のツイートなどでリーチさせることが容易なのか、など企画書上の武器が増えます。
※正直言うと、今どきのゲーム企画書はこれだけ書いても、競合他社が当たり前にやっていたりするので珍しくもなく、当然他にも武器が必要になってきます。
大義名分とは何か?
前項で何が言いたかったかと言うと、(相手にもよりますが)ゲーム企画書なのに重要視されるのはゲームの中身そのものよりも、売れる可能性或いはリスクを下げられる可能性を定量的に示すことになります。
色々なパターンが考えられます。
・成功しているIPを活用しよう
・既にあるリソースを活用してリスクを抑えよう
・その方向性を攻めると良さそうというマーケティングデータがある
・今後の活躍を見越して失敗してもいいから若手にやらせよう
etc...
極端に言えばゲームの題材やシステムがなんであれ、「成功しそう」と思ってもらえることが必要です。そのために必要な情報が企画の大義名分となります。
念の為お伝えすると、ゲームの中身を説明する必要がないわけではなく、当然面白くなくていいわけではありません。ゲームの中身に関してもより説得力が必要となります。
大切なのは「成功しそう」と思ってもらえる情報があればあるだけ有利になります。
勿論それがゲームの中身になることもあり得ますが、昨今コンテンツが豊富にある中でそれを見出すのは中々に骨が折れることだと思います。
ましてや思いつきの「面白そう」というシステムで、遊び方だけ説明されている企画書が通ることはほぼ間違いなくないと思って差し支えありません。
(そういうのを"ウェルカム"とする方、企業も中にはありますが...)
★ゲームの中身だけ切り取ったお話も少しずつしていこうと思います。
例えばターゲット「30代男性」と書かれた企画書は私ならリテイクします...
それはなぜか?
詳しくはご相談ください