こんにちは、静謐監査官のMakikoです。
トイレに起きただけのはずが、気づいたら人生総決算が始まっている。
この現象、定期的に発生します。
演目はだいたい3本立て。
「老後破産スペシャル」
「孤独エンドロール」
「私の人生これでよかったのかドキュメンタリー」。
しかも無料。
しかも無限ループ。
監査官として申し上げます。
そのコンテンツ、制作費に見合っていません。
棚卸しをします。
40代以降の深夜不安は、20代のそれとは種類が違います。
20代の不安:「私、何者になれるんだろう」→可能性の不安。
40代の不安:「このまま何者にもならず終わるのか」→残り時間の不安。
地味に違います。
刺さり方が全然違う。
ここで監査官として一点、確認させてください。
「残り時間」、誰が計算しましたか?
年齢ですか。
世間ですか。
昔誰かにぼそっと言われた一言ですか。
それ、あなたの管轄の計算式ではありません。
よその部署から紛れ込んだ書類です。
「答え探し」という名の、終わらない残業について
不安になると、外側に答えを求めたくなります。
占い。
有名な誰かの言葉。
実績のあるメソッド。
「これで合ってますか」という確認作業を、延々と繰り返す。
監査官として現場を観察するに、これはレストランで隣の人のメニューをガン見しながら「私、何が食べたいんだっけ」と悩んでいる状態です。
隣の人はパスタ。でもあなたはカレーの気分かもしれない。
なのに「パスタのほうが正解っぽい」と注文して、
食べながら「やっぱりカレーだった」と思う。
これを人生規模でやっている人が、非常に多い。
外側への答え探しが終わらないのは、意志が弱いからでも、ネガティブだからでもありません。
自分の味覚を信用する練習を、長い間サボっていただけです。
サボっていた理由も分かります。
自分の味覚を信じて外れた時、誰のせいにもできないから。
責任の外注先がない恐怖、というやつです。
では今日、一点だけ
監査官は過剰な処方箋を出しません。
今日、ひとつだけ。
「これは私の管轄ではない」と返却してみてください。
親の期待かもしれない。
何年も前に誰かに言われた呪いの一言かもしれない。
「もう年齢的に遅い」という、出どころ不明の判定かもしれない。
それらは全部、あなたの管轄に無断で持ち込まれたよその案件です。
署名していません。受理した覚えもない。
丁重に、しかし明確に返却してください。
「いや、これはあなたの管轄です」と。
宇宙の規模から見れば、それは地味すぎる一歩です。
でも深夜の上映会は、少し静かになります。
少なくとも、3本立てが2本立てくらいになります。
Makiko