宇宙銀行残高紹介レポート
本日の静謐監査結果をお知らせします。
今回の監査対象は、
「人の人生まで背負おうとして、なぜか自分の舞台袖で疲労困憊している魂」
です。
自分の人生でいっぱいいっぱいでいいです。
むしろ、それが正常です。
人の人生まで背負い始めると、宇宙銀行の残高は一気に目減りします。
やさしさの名義で出金しているつもりでも、実際には「過干渉」「証明欲」
「わかってもらいたい欲」「救済係を辞められない昭和の癖」などが、毎月しれっと引き落とされている場合があります。
非常に巧妙です。
銀行口座なら不正利用で止められますが、魂の口座は本人が「これは愛です」と言い張るので、処理が長引きます。
まず戻るべきは、自分の舞台です。
誰かの人生をどうにかしようとする前に、
自分は今日、何を食べたいのか。
誰と会いたいのか。
何を見たくないのか。
どんな場所にいると体がゆるむのか。
そこを確認することです。
「自分ファースト」という言葉に、少し罪悪感を持つ人もいるかもしれません。
ですが、宇宙銀行的には、自分ファーストは浪費ではありません。
基礎預金です。
自分が機嫌よく暮らしていること。
自分の体調を無視しないこと。
好きでもない人に無理に会わないこと。
いいね回りという名の社交的参勤交代をしないこと。
これらはすべて、魂の残高を守るための正当な管理業務です。
「好きな人としか会わない」と決めるのは、閉じることではありません。
人間関係を広げるより、濃くするという選択です。
薄いご縁を大量に抱えて、通知音に追われ、誰に向けて笑っているのかわからなくなるより、
来てくれた人、すでにいる仲間、自分の言葉をちゃんと受け取ってくれる人を大切にする。
その方が、宇宙銀行の利率は上がります。
もうひとつ重要な監査項目があります。
ワクワクは、頭で探すものではありません。
ノートに書き出しても、分析しても、AIに相談しても、もちろん少しは見えてきます。
でも最終的には、やってみないとわかりません。
動いてみる。
出してみる。
会ってみる。
やめてみる。
黙ってみる。
踊ってみる。
そして体に聞く。
頭はとても優秀ですが、時々、会議を長引かせすぎます。
議題は「人生」で、参加者は不安・常識・過去の私・謎の世間体。
そんな会議、早めに散会でよろしいです。
ワクワクは、もっと身体的です。
それは時に、静かな「こっちかも」という感覚で来ます。
時に、「もう黙っていられない」という衝動で来ます。
時に、昨日までの自分の延長では絶対に選ばなかった窓から、風のように入ってきます。
新しい風を入れてください。
昨日までの自分は、もう過去世です。
昨日の自分が怖がっていたことを、今日の自分が少しだけできることがあります。
昨日の自分が「これは無理」と思ったことを、今日の自分が「まあ、やってみるか」と言えることがあります。
魂の残高は、大きな成功だけで増えるわけではありません。
人の人生を背負わなかった日。
嫌な誘いに乗らなかった日。
好きな人とだけ話した日。
自分の体調を優先した日。
昨日の延長ではない、小さな窓を開けた日。
そういう日に、静かに入金されています。
本日の監査所見。
あなたは、もっと人のために頑張る必要はありません。
まず、自分の舞台に戻ってください。
そこに立っているだけで、伝わる人には伝わります。
そして伝わらない人を、もう肩に乗せて歩かなくていいです。
宇宙銀行は、救済係を辞めた人に、なぜか利息をつける傾向があります。
不思議ですが、よくあることです。
Makiko