気楽に読んでください、呼吸のおはなし ~その25~

記事
コラム
特に前回の文章なんかには如実に表れている傾向なのですが、本当に、普段はワークショップで実際にお互いの姿や声や息遣いを感じながら進めていくことを、文章のみで伝えようとする試みに疲れと、眠気が出ております。
自分でも、初期の頃の楽しい感じが段々と影を潜めて来ているのを隠せません。
なので、今日はちょっと挽回出来ればとは思っています。
昨日までにお伝えしました、その時々、体の使い方や在り様で体が自然に選択する呼吸、それをそのまま素直にさせてあげましょうという提案、伝わっておりますでしょうか。
それでこの、そのまま素直に、手付かずの状態を本当に一定時間楽しめたなら、本当にそれだけで心身のリラックス感は増しますし、これに勝る自己肯定はありません。
こんなにも自分で自分を信頼・信用する体験を具体的に味わえるのは呼吸ならではのことだと感じます。
しかし、社会生活を営む上で、このように呼吸を肯定し眺めているだけではなかなか解けない、ほぐせない緊張やこわばりが心身に根深く棲みついていることも事実かと思います。
今日はその、枷を外す工夫に付いて考えていきたいと思います。
前回は、ストレッチなどで腕を伸ばしたり挙手する動きは自然の摂理から言うと息を取り込む動きであると述べました。
これは、皆さんにもきっと馴染みのある、ラジオ体操第一のラストの"深呼吸"の動きです。
それから、筋弛緩法でよく出て来る、肩を上に挙げて、ストンと落とす、あれも原理は同じ、体の何処かが外側に向かって拡張することで吸気を呼び、その緊張を解放することで呼気になる、というパターンを、画一的に分かり易くした運動です。
但し、一定の音楽のリズムに合わせたり、皆で一緒に号令に合わせてやると、ちょっと意味合いが変わってしまうのでそこは要注意です。
このような動きと呼吸を例えば10人でやったなら、10人ばらばらの呼吸と動きのリズムや間が生まれてしかるべきです。
それで、例えば肩凝りの酷い方であれば、同じ腕を伸ばすにしても、その動きの主役である腕や指先と、今回改善したい肩凝りの部分の内部での繋がりを意識して伸びてみてください。
そして、前にも書いた通り、体を構成している皮膚や脂肪や筋肉や骨と骨の間にある椎間板などの緩衝材、それに内臓も、全てがゴムのような弾力のある材質ですから、それらが柔らかく形状を変えて伸びていくのを丁寧に感じながら動いてあげたなら、そう簡単には折り返し地点(息を吐くタイミングのこと)には辿り着かないのが段々と体レベルで分かって来ます。
このような感覚が目覚めて来ますと、ずーっと伸びていられるんじゃないかという錯覚に陥りそうな位、体が息をゆっくりと全身の隅々にまで行き渡るように取り入れるのを待ってあげられるようになって来ます。
この、待ってあげる間を持たせることで、凝りという、流れるべき何かが流れていなかった個所へも、その何かが流れ始めます。
ここで言うならば、伸びという一連の動きの仲間にその凝っている部分も加わるということです。
そうしてその時その吸気の終わりが来たら、体はひとりでに折り返し点、つまり呼気への転換点を見出してゆったりと息を排出し始めます。
それは、外見的に見た運動としては、伸ばしたり挙げたりしていた腕を降ろす、戻すこと、となって表れます。
それで大事なのは、これは、我慢して息を沢山吸い込んでいるのとは全く違うということです。
気持ち良く伸びることで、その動きに見合う分だけの空気を体が静かに取り込んでいる“状態”です。
この時、余りにも空気の流入が静かに行われますので、自分でも今息がどうなっているのか、取り込んでもいないし吐いているようにも感じないような、不思議な感覚に包まれます。
しかし、それは息を止めている状態とも全く違います。
まるでスポンジに水分が浸み込んで行くような感覚で、全身の細胞で丁寧にガス交換が行われている、極めて静かな状態です。
体の何処にも凝りとかこわばりが無い、ナチュラルな健康体であるならこんなことをする必要は無いのですが、これは、一旦抱え込んでしまって長い付き合いになっている慢性的な過緊張を解く為の取り組みです。
もし興味がある方は、こういった呼吸と体の動きをほんの数回、たったの一回でもかなりの違いが出ますが、試したみてくださると嬉しいです。
そうして、その後暫く、何もせずに自分の呼吸がどうなったか、普段凝り固まっている部分がどう感じられるか、全身に広がる呼吸本来の姿でいうところの、全身の一部としてリフレッシュして戻って来てくれた感じがするかどうかを、楽しみながら味わって頂きたいのです。

つづく
サービス数40万件のスキルマーケット、あなたにぴったりのサービスを探す ココナラコンテンツマーケット ノウハウ記事・テンプレート・デザイン素材はこちら