思い出「透明・迷子」

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【百貨店】





9歳の時
埼玉県の三郷団地に住んでいた。

この頃
三郷駅に「イトーヨーカドー」があった。

このイトーヨーカドーは
三郷市民にとって
百貨店みたいな位置付け。
°˖☆◝(⁰▿⁰)◜☆˖°

なので
高い買い物をする時は
みんなイトーヨーカドーで買い物をした。

しかもこのお店は
欲しい物がない時
取り寄せてくれて送ってくれる。
ワーイ♪ヽ(*゚ェ゚*)ノ

まさに何でも買える
三郷団地市民にとって
夢の百貨店だった。

でも
三郷団地から三郷駅に行くには
徒歩じゃ遠すぎて行けず
車を使わないとならない。


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【遊技場】





ある日我々家族は
イトーヨーカドーに買い物に行って来た。

ここに来ると我々兄弟は
真っ先に屋上につれってってもらう。

それは
屋上に遊技場があったからだった。
+ (o゚・∀・) + ワクワクテカテカ +

その遊技場には
なんと!無料で乗れるゴーカードがある!
ワァ─o(´・∀・`)o─ィ♪

我々兄弟は
毎回それが目当てで
イトーヨーカドーに行くのが
凄く楽しみだった。

いつも母親に屋上につれってってもらい
我々がゴーカードで遊んでいる間
母親が買い物を済ませてくる。

そして
1時間くらいすると
母親が迎えに来てくれた。


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【駄菓子】





買い物が済むと
屋上に母親が迎えに来て
帰る時に必ず「綿菓子」を買ってくれた。
\(^_^)/\(^_^)/

その綿菓子は
砂糖を真ん中に入れて
自分で作るタイプの綿菓子機。

しかも1回50円と安く
その綿菓子機で母親が
1回で我々兄弟2人分を作ってくれた。

綿菓子の量は
見るからに少なめだった。
(´・ω・`)ショボーン(´・ω・`)ショボーン

でも
母親の綿菓子作りのテクニックは
たった1回で2人分均等に作るから
毎回「凄いな」と感心してた。

そして
その綿菓子を食べながら
スズキアルトを止めてある
専用駐車場に向かった。

しかし今日は
この駐車場に向かう途中
ある事件が起きた。


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【迷子】





駐車場に向かっている最中
ふと横を見たら弟がいない。

俺は
母親にそこの事を伝えて
近くを探したけど
弟が見つからない。

どうやら弟は
迷子になってしまったようだ。
オロ((ヾ(*'д';*)ノシ))オロ

そして母親は
迷子受付に行き
店内放送をしてもらう事にした。

15分位店内放送をしていたが
弟が全然見つからない。

俺は
もしかしたら
駐車場に向かったのかもしれないと感じ
母親と駐車場に行ってみた。

しかし
ここにも弟がいなかった。
ヽ(д`ヽ≡アタフタ≡ノ´д)ノ


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【最後の希望】





俺は
駐車場に来ても弟がいない事が心配で
もう1度店内を探しに行った。

そして母親は
もう1度迷子受付に行き
弟が来てないか確認しに行った。

でも結局
弟が見つからず
ふと誘拐が頭をよぎった。
(;゚Д゚)マサカ

しかし
もう1つだけ居場所の可能性があり
その場所に最後の希望をもって
向かってみる事にした。

その場所は
歩いて家に帰り
家で待っている可能性だった。
オロオロ((;д;`≡´;д;))オロオロ

この時既に
1時間くらい経過してて
まだ弟が見つからず
歩いて帰った可能性を信じるしかない。


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【たいした奴】





そして我々は
自動車に乗って我が家に向かってみた。

三郷駅から家まで歩くと
俺の足で30分位かかった。

そんな距離を
当時6歳だった弟が歩けば
1時間位かかるかもしれない。

そんな距離を
まさか歩いて帰るなんて
この時半信半疑だった。

そして
家に到着したら
なんと!弟がドアの前で待っていた!
(*'▽')ヨカッタ~

俺と母親は
物凄くホッとして
母親とその場で腰を抜かしてしまった。

そして俺は
弟に「よく駅から歩いてこれたな~」と
凄く感心してしまった。
∑(゚Д゚)スッ、スゲー!!


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【おもちゃ屋の前】





その後弟に
我々とはぐれた時
どこにいるか聞いてみた。

そうすると
「歩いてたらおもちゃ屋があって
欲しいおもちゃがあったから入ちゃった」
そう言ってメソメソ泣きだしてしまった。

この時から俺は
弟が「やる時になればやるやつなんだ」
そう感じて一目置くようになった。
スゲ━ヽ(゚Д゚)ノ

その後また
イトーヨーカドーに行った時は
おもちゃ屋の前を通る時
必ず弟を確認する様になった。

しかし
ある日もう1つ事件が起きてしまう。

それは
俺も引っかかった事がある
「ウィンドウトラップ」という物だった。

このトラップは
当時俺のクラスで有名な
凄く危険なトラップだった。
アワワワワ(((゚д゚; )))ワワワワッ



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【魔法のガラス】





イトーヨーカドーのおもちゃ屋の隣に
貴金属屋さんがあった。

そこには
凄く綺麗なショーウィンドウがあり
綺麗な時計が飾られている。
ヾ(*´∀`*)ノ

その綺麗な時計を見つけた弟は
ショーウィンドウに向かって
手に取ってみたいのか
小走りして向かって行った。

しかし!
そのままスピードを落とさず
ショーウィンドウのガラスに
正面衝突してしまった!

弟は
その場で尻もちをついて
頭を抱えて大泣きし始めてしまう。
( ;´∀`)ウワ~ン

このショーウィンドウのガラスは
子供目線じゃ見えにくい
魔法の光学迷彩ガラスで
俺も何度か発見できずに衝突してた。

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