住宅の日当たりの基礎 - 快適な暮らしの第一歩 _太陽光の方位別特徴

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今回は、住宅購入を検討されている際に日当たりと方位が及ぼす影響について解説いたします。今回は、東西南北の4方向の太陽光の光の特性について説明していきます。
窓面積が大きいから明るい家ではありません。南面の窓面積と北面の窓面積が住宅に及ぼす明るさの影響が同じでない事は感覚でも分かりますよね。
東西南北の太陽光には、その方位毎に特性が大きく異なります。方位別の太陽光を取り入れられるような窓配置にしなければなりません。方位別の特性を無視すると逆に不快な光となる場合もあります!
また、日本の地理的な位置上、春夏秋冬により太陽光は角度や日照時間が異なります!理科の授業で習いましたね。こちらも考慮しなければなりません。

1. 南向き
住宅の明るさを向上させる上で一番重要な方位の光です。効果が高いです。
南向きの住宅(南に対して90度)は一日を通して最も日照時間が長く、冬場の太陽の光を最大限に取り入れることができます。これにより、自然光による暖房効果が高まり、暖房負荷が軽減されます。冬場は南面の1階掃き出し窓(16520サイズ)で電気ストーブ1台分の熱量を得る事が可能です。まさに太陽による無料暖房です。電気代高騰しておりますのでありがたいですよね。また、自然光がたっぷり入ることで、室内が明るく、心身の健康や生活の質にも良い影響があります。ただし、それだけの熱量を得ることが出来るので、夏場の日射熱を適切にコントロールしないと相当暑くなってしまいます。冬は太陽光と熱を享受したい、夏は太陽の熱を遮蔽したい。相反する項目をいい所取りしなければなりませんが、季節により日射角度は異なるので簡単です。夏場の太陽光の入り具合を確認し、ちょうどよい庇の出幅を検討すれば良いのです。
冬は日射が低く差し込みますので、庇の影響は受けずに明るさと熱量を得られます。

2. 北向き
北向きの住宅は、一日を通して日照時間が短く、冬場は暖房効果が低いとされています。しかし、夏場は直射日光が少ないため、室内の過熱を抑えることができます。北向き住宅では、断熱性能の向上や適切な暖房設備が重要であり、自然光を取り入れるために、窓の配置や明かり取りの工夫が求められます。北向きの部屋や建物だからといって、諦めて窓を削除してはいけません。太陽による光は、直射日光以外にも空気中で拡散した光からも明るさ得られます。北向きのマンションや曇りの日でも明るいのはその為です。ですので、北向きかつ明るさが欲しい部屋には、窓を大きくとって下さい。明るさがそれほど必要ない北向き窓は小さくしてもかまいません。窓からの熱損失を減らせます。

3. 西向き
西向きの住宅は、午後から夕方にかけて日照時間が長いですが、夏場の日射熱が強くなることがデメリットです。冬場は日照時間が短く、暖房効果も南向きに比べて低くなります。したがって、遮熱対策や断熱性能の向上が重要となります。西向き住宅では、夕方の日射による過熱を防ぐために、日よけや遮熱ガラス、熱を逃がす通風設計が必要です。
夏場の西日は必ず対策をするようにしてください。夏の西日は長い時間差し込み室内の温度上昇効果が高いです。寝苦しい夏を想像してください。西日で蓄熱してしまったのです。夏場の西日対策は庇では対処できません。何故ならば夏場の西日は低く差し込む為、庇など関係無いのです。外付けのシェードなどが一番効果的です。

4. 東向き
東向きの住宅は、朝日をたっぷりと取り込むことができます。寝起きや朝食の時間に明るさが欲しいならば、東面の窓を大きくしてください。しかし、冬場の日照時間が短く、暖房効果は南向きに比べて低くなります。夏場は日射熱はそれほど高くありません。

これらの各方位ごとの特徴を理解し、ご自宅の土地や周辺環境に合った窓配置やサイズを検討する事が重要です。また、住宅の方位だけでなく、周囲の環境や建物のデザイン、窓の配置や明かり取りなども日当たりに影響を与えます。そのため、住宅購入時には将来周辺環境や住宅がどうなるのか予想もしながら検討しなければなりません。
今回考慮していませんが、窓ですのでプライバシー性も考えて下さいね。
窓を大きく取ったが隣の家の給湯器だったり、隣の家のLDKと視線が常に合うようだったら、常にカーテンを閉めてしまいますので、意味有りませんので。

日当たりの良い明るい住宅は、住宅の省エネ性能や快適さに加え、心身の健康や生活の質にも影響を与えます。たとえば、自然光が十分に入る住宅では、ストレスが軽減され、気分が良くなることが報告されています。学校の教室の窓が南面に面して窓が大きい理由がそれにあたります。明るい教室だと生徒の気分や学習意欲が向上するからです。

住宅や土地購入を検討されている皆さんが、これらの情報を参考に、自分にとって最適な日当たりと方位の住宅を見つけられることを願っています。最後に、住宅の購入や建築は建ててから・買ってから後悔しても遅いです。

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