売りたい、貸したい時に用意すべき書類は何が必要なのか、不動産業としている人でも完全ではないことがあります。
一般的に貸したい、賃貸では必要となる書類は少ないです。
特に箱物のアパートの場合、名前だけ異なっていても内容が同じ場合が多数ある住宅会社系では、権利関係の確認程度で良いことがあります。
基本的な構造や設備、間取りまで「同じ」だからです。
築年数が違うだけ、名前が変わっているだけ、のことが多いです。
その客づけを専門に行う会社も多いです。
フランチャイズで契約し、優先的に客づけができます。
その代わり、ロイヤリティを系列会社に支払うことになります。
典型はコンビニです。
高額です。
一国一城の主と言えば聞こえは良いのですが、名ばかりの主のケースも
多々見受けられます。自分の店なのに、営業方針や品揃えなどを本部に強要されていることがあります。値下げすら認めていませんでした。
中には強引に店舗を閉鎖し、その店の隣に新店舗を作ったケースもありました。基本的に、FCの本部が有利になるように仕組まれています。
住宅メーカーの箱物ではない物件の場合、特に戸建ての場合は色々と調査が必要になってきます。
まず、似ていることはあっても同じ建物はないことが常です。
そうすると、人と同じで体型は似ていても症状は全く違うことがあります。
家の健康診断から始めます。
物理的な検査と、法律上の検査を並行して進めます。
先に調べておくべきは、法律上の検査です。
ここから必要な書類が出てきます
登記識別情報=昔の権利証
建物なので、建築確認関係の書類、確認済み証
固定資産税のわかる書類、公課証明書など
リフォームしている場合、工事内容がわかる書類
所有者本人が確認できる書類
共有の場合、持分が価格の過半数になることがわかる書類
火災保険の加入が確認できる書類
別紙で記入してもらう、告知事項の有無
設備品の取扱説明書
補償付きの場合、確認できる書類
家の鍵
このくらいは用意していただくべきです。
通常、何が必要なのか理解していないことが多いです。
このくらいを準備していると、とてもスムーズに進めることができます。
売買の場合、権利関係が重要になります。
特に残債務がある場合です。
現時点の債務の金額、延滞の有無が大切です。
支払っているが、厳しいケースもよくあります。
または、依頼するときから延滞するケースもあります。
延滞=競売コースが近づきます。
最近の競売は、延滞開始から競売開始までの期間が短いです。
金融機関は特別措置法が終了しているので、法があるときのように
任意売却に応じる必要がなくなりました。
金融機関もいきなり競売ではありません。
より回収金額が大きい方で検討します。
金融機関といっても、通常は融資をした金融機関が相手ではありません。
保証会社との交渉になります。
この保証会社の担当者次第です。
聞く耳を持たない者もいます。
非常に横着だったり、横柄だったり、無礼だったりすることもよくあります。
競売になる、その直前の場合、あまり良いことはありません。
追い込まれて、売るしかないという状況になる前に、手を講じることが重要です。
法令上の調査も建築時と現在で法の規制が変わっていることがあります。
最近では災害に関連した内容が変化していることがあります。
土砂災害、水害等です。
擁壁も問題です。
建てた時は適法でも、現在では不適法、既存不適格のケースもあります。
田舎の場合、都市計画区域外の場合もあります
それが人口が増えたことで、準都市計画区域に格上げされることがあります。
すると、建築時は関係なかったことが、後で重要になることがあります。
区域外から区域内になることで、最も大切なのは接道義務です。
既存不適格の証明ができれば良い場合もありますが、接道義務を満たさないと
なると、通常は金融機関の融資は不能になります。現金での売買のみとなります。大きなデメリットになります。ただでさえ田舎なのに、さらに足枷がついたような状態になることがあります。
物理的な調査も重要です。
何の問題もない、という事例は少ないです。
何らかの不具合があることが多いです。
設備の故障、漏水、劣化、のような比較的わかり易い内容であれば、対応はし易いです。しかし、内部に問題がある場合、配管の見えない部分に劣化がある、建物が少しだけど傾いている=不同沈下。その傾きの角度は何度なのか、が
重要になってきます。全く傾いていない家は、まずありません。
家具や家電等の重量で完全な水平を維持することは難しいからです。
基準以内かどうか、が大切になります。
よくビー玉を転がすケースがありますが、あれは正しいとは言えません。
基準内でも傾きは容認されている角度があるので、転がるからです。
事件や事故の有無は精神的に影響します。心理的瑕疵と言われます。
まだ具体的な基準は法で明示されていませんが、そう遠くない時期に基準が
明示されるようです。
何が告知すべきで、何が告知不要なのか、業者にとって非常に重要な要素です。不要なら言わなくても良い、と裁判等であれば言えることになります。
しかし、倫理的には、関係者には正しく伝えるべきと思います。
最も良くないのは、故意に隠すことです。
そのようなケースでは、依頼を受けるときに挙動が怪しく感じることがあります。聞かれなかったから言わなかった、と居直ることがあるので注意しています。開き直ると、居直るは使い分けが必要です。意味が異なるからです。
貸す、売る、これが昭和の初期頃であれば、今のように法律も多くなく、簡単でした。仲介人を周旋屋と揶揄することもあったようです。
しかし、今は違います。
なぜ、宅建が士業にされたのか。
本物のプロでないと危険なほどに役割が重要になったからです。
依頼するときは、できる限り予習をしてから進むべきと思います。