「マニュアルを作っておいて」と言われたとき、最初に決める3つのこと

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ビジネス・マーケティング
「マニュアルを作っておいて」と言われて、手が止まっていませんか。

原因はやる気でも文章力でもありません。何を書くかを決める前に、書き始めようとしていることにあります。最初に3つだけ決めてしまえば、あとは手を動かすだけになります。

■ 1.読む人を「1人」に決める

「新人向け」では広すぎます。「来月入ってくる、経理経験のない中途社員」くらいまで絞ります。

読む人が決まると、書かなくていいことが決まります。相手が知っている用語は説明しなくていい。知らない用語は必ず説明する。この線引きができないと、詳しすぎて読まれない資料か、雑すぎて使えない資料のどちらかになります。

■ 2.「どこから、どこまで」を先に切る

業務は前後で繋がっているので、書き始めると際限がなくなります。

・どこから始まるか(例:前月末の売上締めが終わったら)
・どこで終わりか(例:請求書を送付し、送付済みリストに記録したら)

この2点を先に文字にしておきます。範囲が決まっていないマニュアルは、いつまでも完成しません。

■ 3.手順の横に「なぜそうするか」を書く

ここが一番大事で、一番飛ばされます。

例えば、こう書かれた手順。

① CSVを出力する ② 取引先ごとに分ける ③ 部長に確認してもらう

これだけだと、書いていない状況が起きた瞬間に止まります。ところが、

③ 部長に確認してもらう(金額の最終責任は部長にあるため。確認前に送付すると、間違いがそのまま取引先に届く)

と一行足すだけで、読み手は「では部長が不在のときは代理承認者に回そう」と自分で判断できます。

手順だけを書いた資料は「作業を代行させる資料」ですが、理由を書いた資料は「判断を引き継ぐ資料」になります。属人化を解消したいのであれば、必要なのは後者です。

■ よくある失敗

・完璧を目指して、完成しないまま放置される
→ 8割の精度で一度完成させ、使いながら直すほうが早く価値が出ます。

・画面キャプチャだけが並んでいる
→ 画面が変わった瞬間に全部使えなくなります。何をしたいのかを文字で書いておくと、資料の寿命が延びます。

・「例外は現場で判断」と書いてある
→ その現場判断ができる人が辞めるから、マニュアルを作っているはずです。例外こそ書きます。

■ 最後に

この3つを決めてから書くと、A4で10〜15ページ程度にはまとまります。逆に、決めずに書き始めると、何ページ書いても終わりません。

なお、私は業務マニュアル・手順書の制作を代行しています。実際に制作したマニュアルの全文を見本として公開していますので、「どのくらいの粒度で書けばいいのか」の物差しとしてご覧いただけます。ご自分で作られる場合の参考にしていただいても問題ありません。
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