戦略とは

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ビジネス・マーケティング
「戦略」という言葉は元々軍事用語で、「戦争に勝つための総合的な計略」のことです。ではビジネス用語としての戦略は? WEB辞典で調べると、「組織を運営していく上での、将来を見通した方策」、「ある目的を達成するために大局的に事を運ぶ方策」などと書かれています。グロービス(ビジネススクール)は、経営戦略を「企業の持続的競争優位を確立するための基本的な考え方」と定義しています。これらを総合すると、戦略とは「目的を達成するための基本方針」と解釈できます。まずは目的がいるわけですね。逆に言うと、目的がないものは戦略ではない、ただのスローガンです。よくある例えは「登山で目指す山頂が目的、複数ある登頂ルートの中から選択したルートが戦略」というもの。

戦略を仕事の中で実際に描くと、どんな構成になるでしょう。戦略は非常に多種多様で解釈も緩く、これだという定型はありません。みんな「なんとなく作ってる」のです。経営企画部門がフォーマットを作ったりしますが、決定版はないし、よく変わります。でも、あえて独断で一般的構成を書いちゃいますね。事業戦略をイメージして書きますよ。

①ミッション(使命/無期)、②ビジョン(姿/有期)、③現状、④課題、⑤目標(数値/状態)、⑥課題解決の方向性(方針)、⑦課題解決の打ち手、⑧具体的活動計画/担当/納期、⑨組織・要員体制、⑩予算計画、以上の10項目です(順番は変わります)。⑤④が目的で、⑥がルートという感じですね。つまり10項目全部が広義の戦略で、④⑤⑥が狭義の戦略。戦略と言うからには④⑤⑥があることを必ず確認しましょう。

さて、日本で「戦略」という言葉が使われだしたのは、いつごろからでしょうか? 答えは1885年。伝えたのはドイツ人のメッケルです。兵学教官として陸軍大学校に着任したメッケルが、戦略の概念(と言葉)を指導しました。と私は受講した研修で教わりました。日清・日露戦争、太平洋戦争を経て、企業経営にも応用され、現在に至っている戦略。本当に多種多様な使われ方をしています。

「戦略とは選ぶこと=捨てること」という人もいます。総花的なものは戦略ではない。「絞りを効かせた選択」が重要ということです。一方で長期戦略では「分散」も重要と言われます。要は種をまいて将来の選択肢を増やす。いずれにせよ、戦略はその本質をよく理解して策定しなければなりませんね。

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