学校で“問題児”と呼ばれる“ギフテッド”⑨

学校で“問題児”と呼ばれる“ギフテッド”⑨

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コラム

空気が読めないのではなく、読みすぎる子


ナギは、空気が読めないと言われた。

でも本当は、読みすぎていた。

先生の声が少し硬くなったこと。

友達の笑顔が本当は笑っていないこと。

教室の端で一人だけ会話に入れない子がいること。

全部見えてしまった。

見えるから、放っておけない。

放っておけないから、口を出す。

口を出すと、空気が壊れる。

そしてナギが叱られる。

「みんなで楽しくやっていたのに」

ナギには、それが分からなかった。

楽しく見えることと、誰も傷ついていないことは違う。

ある日、ナギは何も言わないことにした。

教室は平和だった。

笑い声も戻った。

でも、端の席の子は、やっぱり笑っていなかった。

ナギはノートに書いた。

「空気を読むとは、傷ついている人を見ないふりすることですか」

その問いに答えてくれる大人は、まだいなかった。
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