生ききる:樹木希林さんに学ぶ①

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コラム
樹木希林さんがお亡くなりになってからはや一年半が経ちました。
存在感のある演技力・映画プロデュース力とともに、2013年に全身にガンが転移している事を公表された事でも有名な俳優さんです。
内心はどうであったか定かではありませんが、私が拝見していた限りでは雑誌でもテレビでも映画のインタビューでも死への怖さや弱音をおっしゃっる事はありませんでした。
だからといって無理に快活さを表す事もありませんでしたが、淡々と役を演じておられました。
その淡々とした感じが力強く堂々とした役の人物像にはまり過ぎて、映画である事から離れドキュメンタリーのように感じられた事も多くありました。
「人生フルーツ」でのメイキング映像にて、こんな場面がありました。樹木さんがメイクさんに化粧をして貰う際、写真を見ながらメイク担当の方が「こんな風に…」と確認をしようとした場面で樹木さんは「それはあなたが考えるの」と諭されました。
この場面、皆さんだったらどのように受け止められるでしょうか。
一見すると、注意を受けているようにも見えますが、その言葉に私は「信頼しています」「自分で考動する事で成長し自信を付けなさい」というメッセージが込められているように思えました。
いつまでも我が残る方であれば「こうして、こうして」と細かく指示される場面ですが、その方の今後をみてのご発言に思われ、「自分が居なくなる」のを前提にしているような発言のが力強さを醸し出していました。
別の雑誌インタビューでもおっしゃっていましたが、健・病、善・悪、生・死、好・嫌・明・暗といった二元から離脱する生き方が役に表れ、それが「淡々と」「暖かく優しくそして」「力強く」感じられたのではないでしょうか。
人生100年と言われる程長寿の時代に突入しています。
少し前置きが長くなりましたが、そんな時代にあって樹木さんの生き方には二つ見習うべき点が
あります。
それは①二元と共に怒り・不安からも離れる②晩年迄働く、の二点です。
①二元と共に怒り・不安からも離れる
対立する二元の考え方は自分を守る為の選択・判断に必要ですが、周りに求める度合いや我は、強くなり過ぎると自分を苦しめる怒りや拾わなくていい不安を生じさせてしまいます。
病んだからこそ気付き得られる物、悪いと思っていた結果があったから別の道を歩むきっかけになる、死の怖さがわかったからこそ生きている今の貴重さがわかって丁寧に生ききるようになった…等表裏はどんどん変化していきます。いちいち気に留めていると惑わされて時間が過ぎてしまいます。
時に結果や現実を受け入れるまでに辛さを伴って時間が掛かる事もあります。
そんな時こそ樹木さんの淡々とした姿に中庸や表裏一体である事を思い起こし「今出来る事」から進めて参りましょう。
次回、「②晩年まで働く」についてお伝えいたします。
最後までお読み頂き、誠に有難うございました。
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