時代とともに、これまで時間をかけていたことが、どんどん楽になっています。
私も、文章をまとめたり、考えを整理したりするときにAIを使います。
人間が時間をかけていたことを、あっという間に形にしてくれる。
便利ですよね。
ちょっとした疑問や相談なら、AIとのやり取りで解決することもあると思います。
けれど、複雑な気持ちが絡む話になると、返ってきた答えを読んで、
「そうなんだけど、それができないから困っているんよね」
と思うこともあるんです。
相手と距離を置いた方がいい。
自分を大切にした方がいい。
嫌なことは断った方がいい。
頭ではわかっている。
でも、断ったあとの相手の顔が浮かぶ。
離れたら、自分が後悔するかもしれない。
自分の気持ちさえ、よくわからなくなっている。
そんなとき、整った答えだけでは、気持ちがついてこないことがあります。
では、人に相談すれば、それだけで違うのでしょうか。
私は、相談を受ける側にも問われることがあると思っています。
知識を持つこと。専門性を磨くこと。
それはもちろん大切です。
そのうえで、自分自身はどう生きているのか。
人には「挑戦しましょう」と伝えながら、自分は失敗しない場所にいようとしていないか。
「自分と向き合いましょう」と言いながら、自分の困りごとは見ないふりをしていないか。
これは、私自身にも問いかけていることです。
前の記事では、何も変わらない毎日を望んでいた私が、なぜ新しいことを始めているのかを書きました。
自分でやってみると、簡単にはいかないんですよね。
決めたのに迷う。
わかっていたつもりなのに、できない。
一歩進んだだけで、思いがけない不安が出てくる。
でも、実際に経験するからこそ、気づくことがあります。
「頑張ればいい」と言われて苦しくなる気持ちも。
誰かの何気ないひと言に、もう一度やってみようと思えることも。
そういう経験が、自分の言葉の引き出しになっていくのだと思います。
もちろん、自分が経験したことが、そのまま相手に当てはまるわけではありません。
だからこそ、「私もそうだったから、あなたもこうすればいい」で終わらせずに、その人の話を聞く。
同じ「つらい」という言葉でも、何がつらいのかは一人ひとり違いますからね。
私はこれから、知識を伝えるだけでなく、その人の迷いや事情に合わせて、一緒に考えられることが、ますます大切になると思っています。
教科書に書いてある言葉を、そのまま渡すだけでは届かないことがある。
うまく話せない気持ちを、急かさず聞いてもらえた。
自分でも気づかなかった本音を、言葉にしてもらえた。
そんなやり取りの中で、心が動くことがあります。
私が相談のお仕事で大切にしたいのも、そこです。
誰かとの関係で苦しくなっている。
どうしたらいいか、何度も考えている。
答えを探してきたけれど、まだ動けない。
そんなときは、今の気持ちを聞かせてください。
私の個別相談では、今抱えている悩みや、言葉にしづらい気持ちを入り口に、
何がいちばん苦しいのか。
本当はどうしたいのか。
今の自分にできることは何か。
一緒に整理していきます。
考えがまとまっていなくても、うまく説明できなくても大丈夫です。
私自身も、挑戦して、迷って、また取り組んでいる途中です。
その中で得てきた経験と言葉を、目の前の方のために役立てていきたいと思っています。
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