「……で、結局この資料で、俺に何を決めてほしいの?」
月曜朝、役員会の会議室。
営業企画部のKさんは、沈黙したまま座っていた。
時間をかけて準備した社内提案。
内容には自信があった。
デザインも整っている。
上司も「いい感じだな」と言っていた。
でも、一番肝心な“判断”が、そこで止まってしまった。
会議が終わったあと、上司がぽつりと漏らした。
「お前の話、悪くなかった。
でも、あの資料、社長が“どう判断すればいいか”分かりにくかったな。」
その夜、田中さんは自宅のダイニングで、資料をじっと見つめていた。
「内容を丁寧に説明すれば伝わる」と思っていたけれど、
「伝える」だけじゃなく「判断させる」ための資料構造が必要だったの
かもしれない・・・
◆意思決定者の“行動”から資料を設計する
実は、社内の決裁者(社長・役員・部長など)は、次のような行動
パターンで資料を見ています
【STEP1】最初の1〜2ページで「判断の対象」を掴もうとする
【STEP2】YES/NOを決めるための根拠があるか探す
【STEP3】導入後のリスクや効果をざっくり確認する
つまり、彼らは「読む」というより「判断を下すために見る」のです。
◆PowerPointが「通りやすい」理由
なぜWordよりPowerPointが適しているのか?
理由はシンプルです。
・ 情報が視覚的に整理されている
・ ページごとに1メッセージで思考が止まらない
・ 必要な情報にすぐジャンプできる
決裁者にとっては「早く判断できる」ことが最重要。
PowerPointはその情報設計に向いているツールなのです。
ではどうすればよかったのか?
◆通る資料の“構造”はこう作る
田中さんが次に作った資料は、構成から変えました。
ポイントは以下の3つ。
① タイトルで「判断対象」を明示する
NG:新規キャンペーン提案書
OK:【決裁依頼】新規キャンペーン(初期費用120万円/回収想定6ヶ月)
→ 「読まなくても伝わる」タイトルが、経営層の入口になる
② 最初の3ページで「YES/NOの基準」を明確にする
なぜ今やるのか(背景)
何を目指すのか(目的)
何を決めてほしいのか(要請)
これを1スライドずつ構成すると、判断が加速します。
ストーリーではなく“判断の地図”を最初に示すことが大切です。
③ 根拠は「文字」より「図と数字」で示す
たとえば…
実績グラフ(導入前後の変化)
コスト対効果表(投資額 vs 回収見込み)
リスクと対応策の一覧表
これにより、「判断を支える“逃げ道のあるYES」が作れます。
◆そして翌週・・・
同じキャンペーン企画を再提案した田中さん。
今回は、会議冒頭で社長が言った。
「この3ページ、分かりやすいね。数字もちゃんとあるし。
OK、やろう。」
資料を読み込む時間は、たったの4分だった。
◆まとめ:資料は“伝えるもの”ではなく“判断を引き出す構造物”
PowerPointは、ただのスライド作成ツールではありません。
「判断行動」を設計するツールとして使えば、稟議も承認も驚くほど
スムーズになります。
◆このようなご相談に対応しています
「社内提案で稟議が止まってしまう…」
「企画書に説得力が足りないと言われる」
「判断者目線の構成に整えてほしい」
ご要望があれば、資料構成とデザインを“通る型”に再設計
いたします。