「向いている仕事がわからない」から抜け出すキャリア支援を行う、国家資格キャリアコンサルタントの井上です。2時間の構造化インタビューで“腹落ちする適職”を言語化します。
自己分析サービスもキャリアコーチングも受けた。けれど、「自分に向いている仕事」が結局わからない——。
そんな“自己分析迷子”“キャリア迷子”になっている方へ、今回は、仕事の向き不向きを見極めるための「2つの判断軸」についてご紹介します。
この内容は、以前私がラジオでお話した内容をベースに書き起こしたものです。
「どの仕事が合っているのか判断できない」「向いていると言われた仕事に違和感がある」そんな悩みを抱える方に、少しでもヒントになれば嬉しいです。
「向いている仕事」の判断にも落とし穴がある
「話すのが得意だから営業向いてるよ」
「細かい作業が得意なら事務が合うんじゃない?」
よくあるアドバイスですが、こうした“ざっくりした向き/不向き診断”がうまく機能しない理由はひとつ。
👉 仕事は“複数の要素”でできているからです。
例えば営業職。
話すのが得意な人は確かに向いていそうに見えます。でも、実際は…
・顧客情報を集めるリサーチ力
・相手の話をじっくり聞く力
・提案書をまとめるロジカル思考
・クレーム対応のストレス耐性
など、「話す」以外の要素もかなり多く含まれています。
つまり、「○○が得意だから向いている」というシンプルな考え方だけでは、うまくいかないケースがあるのです。
判断軸①:とことん「行動」にフォーカスする
まずひとつ目の判断軸は、とことん「行動」に注目するという視点です。
「人と話すのが好きだから営業で成果が出るはず」と考えたとき。
それはその方の1つの側面を切り取った上で行う推測ですよね。
でも先ほど記載した通り、仕事は複数の要素でできており、
「人と話すのが好き」であるとしても、必ずしも営業としての成果に直結するかは分からない。また成果は環境や相手、タイミングにも左右されます。
そこで注目してほしいのは、
✅ 自分が“心地よく取り組める行動”は何か?
✅ “無理せずに出来てしまう行動“は何か?
です。
そして、その行動を多くの時間続けることが求められるような仕事は何か?を考えてみたり、
複数挙げられた行動を網羅的に含んでいる仕事は無いか?を考えてみることが大切です。
分かりやすい例で言うと、
「誰かの話をじっくり聞くのが自然にできる」という人は、
「傾聴」を多くの時間求められる仕事(カウンセラー、インタビューアー、BtoC関連の業務など)には、無理なくパフォーマンスを発揮できる可能性があると推測できますよね。
判断軸②:「業務プロセス」を洗い出して、自分の“ストレスポイント”を探す
2つ目の判断軸は、業務の流れ(プロセス)と、自分のストレスポイントの関係を確認することです。
向いている仕事というのは、「全工程が楽しい」仕事ではありません。
(これはあまり現実的ではありません)
どちらかと言えば、
「苦にならない工程が多い仕事」
これが長く続く仕事の特徴です。
たとえば「人が話しやすい空気を作ることが出来る」という理由で、転職エージェントのキャリアアドバイザーの仕事を選んだ場合。
実際には、
・スケジュール管理や業務処理能力が求められる
・ミッションに沿った提案をスピーディーに行う必要がある
など、想像よりもタスク管理能力とスピード感が求められる側面があるため、これに適性が無い人である場合、苦労することが多いかもしれません。
このギャップが生まれてしまうのは、事前に業務のプロセスを細かく把握していなかったから、と言えます。
実践!業務プロセスの洗い出し方
次のような方法で、自分が気になる仕事の“全体像”を把握してみましょう。
・仕事内容をできるだけ細かく書き出す(求人票だけでなく体験談やブログも活用)
・それぞれの工程にかかる時間の割合をざっくり想定する
・それぞれの工程について、自分がどう感じるかを3段階で評価(好き・まあまあ・ストレス)
これをやってみるだけで、「実際に向いている仕事」かどうかが見えてくるはずです。
自己分析に限界を感じたら、第三者の視点を活用しよう
自分ひとりではどうしても客観視できないという方は、第三者のアドバイスも活用してみてください。
・転職エージェントにその仕事の業務プロセスを聞いてみる
・実際にその仕事をしている人に話を聞く
・ChatGPTなどAIツールを使って業務プロセスを確認する
など、最近は情報を集める方法も豊富です。
まとめ:向き不向きを判断する2つの軸
最後に、今回の話を整理します。
✅1.“心地よく取り組める行動”は何か?“無理せずに出来てしまう行動”に注目する
→それらの「行動」が、業務内で多くを占めている仕事を見極めよう
✅ 2. プロセスを洗い出し、「ストレスポイント」と「時間の割合」を見て判断する
→ 苦にならない作業が多い仕事を選ぼう
自己分析を実践しても、ピンとこない理由の多くは「行動とプロセス」の視点が抜けているからかもしれません。
自分を責めるのではなく、視点を変えてみること。
これが、キャリアに納得感を持てる第一歩です。
ご覧いただき、ありがとうございました。
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