先方から提示された業務委託契約書を見るときに、気を付けていること

先方から提示された業務委託契約書を見るときに、気を付けていること

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コラム
取引先から業務委託契約書が届いたとき、「よくある内容だから」と、そのまま署名していないでしょうか。

契約書を作成した側のひな形には、その会社の仕事の進め方が反映されています。自分たちの認識や実際の取引と合っているかは、別に確かめる必要があります。当事務所では、特に次の点に注意して確認します。

「何を、どこまで行う契約なのか」

まず、契約書と見積書、仕様書、メールで合意した内容を照らし合わせます。「関連する一切の業務」という文言があれば、追加の作業まで当初の報酬に含まれてしまわないか。修正対応は何回までか。完成した成果物の引渡しを約束するのか、一定の業務を行うのか。仕事の輪郭が曖昧なままでは、後から「そこまで頼んだつもり」「そこまでは引き受けていない」という食い違いが生じます。

「いつ、いくら支払われるのか」

報酬額だけでなく、支払条件も確認します。たとえば「検収完了後に支払う」と書かれていても、検収の期限や判断基準が決まっていなければ、支払時期の見通しが立ちません。追加作業の費用、交通費などの実費、中途終了時の精算方法も、実際のお金の流れに合わせて確認します。

「どこまで責任を負うのか」

損害賠償、第三者からの請求、秘密情報の漏えいなどについて、一方だけが広い責任を負う内容になっていないかを見ます。委託料に比べて責任の範囲が大きすぎないかは、特に注意したいところです。

成果物の権利についても同様です。「一切の権利を譲渡する」という条項が、今回の制作物だけでなく、以前から持っている素材やノウハウにまで及ばないかを確認します。

「途中で終わったらどうなるのか」

契約が予定どおり最後まで続くとは限りません。先方の都合で中止になった場合、それまでに行った作業の報酬はどうなるのか。制作途中のデータや預かった情報はどう扱うのか。契約終了後に残る義務は何か。仕事の「終わり方」を決めておくことも大切です。

契約書の確認では、気になる条項をすべて直そうとするより、事業への影響が大きい点から優先順位を付けます。そのうえで、相手方にも説明できる修正案を考えます。

先方から提示された契約書に署名する前に、一度、実際の仕事の進め方と照らし合わせてみてください。条文の一行が、後の仕事の進めやすさを左右することがあります。

南本町行政書士事務所 代表 特定行政書士 西本

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