しつこく商業、特に飲食店の立地戦略に関して語ってきました。それほど重要だと思っているからですが、今回は適正立地の見つけ方の参考にとばかり色々なお店の適正に関して考察してみようと思っています。
集合している施設の性格上その場所に於いての飲食ビジネスチャンスの重点度が変わります。
集まっている業種が工業であるか商業であるか、官公庁であるか、農業というべき地域であるかによってそれぞれが成立していく要件が変わってきます。つまり店舗の役割が変わってくるという事なのです。
飲食店のビジネスチャンスは時間帯ごとにその需要が変化していきます。
一般的にはランチタイムとディナータイムに分類されるかと考えられます。
さて、問題はその立地周辺の環境がどうあるのかという点です。
工場地区を背景にしている場合だと、従事者の休憩時間や出勤退社時間は一斉にという場合が多いですから、ランチタイムのニーズとしては早い、安いという点が優先され、なおかつボリュームがあってうまいという要素が必要という事です。こう考えるとこの地区での業態は・・・牛丼屋、弁当店、カレー店
ど提供時間が短く、又廉価という条件下で成立しやすい店たちという事になります。一方テーブルレストランにおいても、す早い提供が望まれかつ毎日のことですから日替わりランチというものを用意し、そのメニューに集中していただきくことによって日常の対応をしていこうといった動きと、サービス価格のドリンクをつけて牛丼屋と差別化しようともくろんでいます。
圧倒的に昼の人口が多い場所として工場のある地区の昼食ビジネスは比較的安定していくものです。それがお客の「ルーティン」になりやすいからですが、これが不特定多数のお客が多い立地だとそうはいきません、通常のメニューの魅力が最低限必要であり、かつ広い商圏が背景にないと成立しにくくなり、競合も激しいものであります。前者が固定的な職場となっている場合、後者は移動することによって仕事をしている場合と考えたらわかりやすいと思います。
30年ほど前に私は新宿の高層ビルにあるテナント19店舗の総合コンサルをしていた時期がありましてた。そのビルは40階建てのオフィスビル、最上階に300席程の大型居酒屋が入っていてそこそこ広範囲からのお客で賑わっていていました。私が担当したのは地下一階のフロアに於いてのリーズナブルなお店の診断と適正売上の判断でした。(依頼先はこのビル管理をしているデベロッパーで適正家賃がどのレベルかを調べたいという事でした)商品とサービスの関係性に関しての知識も得たかったのでしょう。
ビル内での従事者は約8,000人、その方たちの昼食需要を賄う席数はテナントの席数でいえば1,000人の収容があるという計算になります。さて、どれくらいのお客がこのテナントにてランチしているのだろうかと各社の従業者からアンケートをとり分析するという事になったのです。
新宿という特殊性として昼食難民という言葉があるように巨大なマーケットを有している日本一の街です。高層ビルの数々はすべて同じように飲食テナントを抱えており、よほどの時間的余裕がない限りよそのビルを使う事は在りません。ということはビル内でのランチというケースが多いものと予想できます。さて大まかな結果としては回答いただいた約25%が一階にあるコンビニ弁当、約50%の割合で館内の飲食店を利用しているという事になって人数にすると約4000人、1000席の稼働数が3回転となります。平均してランチの3回転は収益を得るための客数としては満足いくものではありますがあとは店舗の運営力いかんで夜の集客がどうあるかという事。どの店も夜はアルコールを置き居酒屋ニーズを取り込もうとしていましたが、それぞれの経営努力によって差は出ていました。
ここで言いたいのはやはり同一時間でのニーズの取り合いにおいては圧倒的な商圏人口が必要であるという事が分かってきました。新宿界隈のどのオフィスビルも同様でしょう。
これ以上の売上を稼ぐには、外部からの入店を促すことがポイントです。
ちなみにR社というファミリーチェーンレストランは新宿地区に業態を変え9店舗の布陣を構え、顧客獲得を成功させていました。
地方都市は当時どのような様相であったかというと近隣ランチ需要という事に関するとやはり立地との関係が根強いという事です。
夜主体の繁華街ではやはりランチは弱い時間帯となり、百貨店を核とした商業地は主婦層に人気の店がはやり(インバウンドも侮れませんね)インスタグラムの効果によって女性客を集客しているケースがよく見受けられます。
いずれにしても背景となる誘導施設の性格を見極めながら、店舗けんがくしてみるのも面白いかも・・・
今日の落書は👇