棚卸しは合っているのに、原価が4万円合わない。最初にどこを見るか

棚卸しは合っているのに、原価が4万円合わない。最初にどこを見るか

記事
ビジネス・マーケティング
ある飲食店の店長さんが、

「棚卸しをしたら、理論原価との差が4万円あると言われた」

という悩みを書いているのを読みました。

再カウントしても数量は合っている。

不正も疑って確認した。

それでも、

4万円の差が消えない。


店舗側からすると、かなり苦しい状態だと思います。


ただ私は、この話を読んだとき、

「その4万円は、どこで計算されたのだろう」

という方も気になりました。



 店舗の棚卸しが合っていても、差は出ます


私は以前、飲食チェーンの本部側で、

店舗から上がってくる数字を集めて計算する仕事をしていました。

つまり、

「原価がこれだけ合っていません」

という数字を出す側にいたことがあります。


そこで感じたのは、

店舗から上がってきた数字が正しくても、

集めたあとの処理で数字が動く余地がある

ということでした。


複数のデータを集める。

条件をそろえる。

対象外を除く。

計算する。

店舗ごとに結果を返す。


このどこかがずれれば、

店舗で棚卸しを何度やり直しても差は消えません。


だから私は、

「原価が合わない」

という結果だけを見て、

すぐ店舗側の原因とは決めないようにしています。



私自身、最初の見立てを外したことがあります


現金管理の集計で、

商品券が現金の過不足へ正しく反映されない問題が出たことがありました。


最初に考えたのは、

「店舗の種類によって処理方法が違うのではないか」

という仮説です。


ところが、

実際のデータを一件ずつ確認すると違いました。


差を分けていたのは店舗の種類ではなく、

レジ側ですでに処理されているか、まだ処理されていないか

でした。


入力方法を2つに分けて組み直し、

最後は、

1店舗・1日分の800円

がどこから入った数字なのかまで戻って確認しました。


全体を見ると、

それらしい仮説は簡単に作れます。


でも、

1件まで下りると、その仮説が外れることがあります。


 もちろん、店舗側に原因があることもあります


反対に、

本部側の計算だけを疑えばよいわけでもありません。


実際に、

廃棄の登録が抜けていたり、

棚卸しの数え方がそろっていなかったりすることもあります。


だから私は、

「店舗と本部のどちらが悪いか」を先に決めない

ようにしています。


先に探すのは、

どの行から差が出ているのか

です。



元の表から、別の方法でもう一度計算する


差を確認するときは、

集計後の結果だけを追いかけるのではなく、

元データから別の方法でもう一度計算します。


そして、

元の集計結果と並べます。


以前、運送事業者さんの運行データで同じ確認をしたときには、

・二重に数えられていた行
・除外するはずだった乗務10件の数え落とし

が見つかりました。


最初は、

入力側の問題ではないかと考えていました。

でも、違いました。


これも、

結果だけを見ていたら分かりにくかった部分です。



 差が分かっても、最後は人の判断が必要です


差が出ている行が分かれば、

すべて解決するわけではありません。


その差が本当に誤りなのか。

業務上、正しい処理なのか。


そこは、

実際の運用を知っている人の確認が必要です。


私がやっているのは、

「4万円合わない」という大きな結果を、そのまま店舗へ返すのではなく、確認する場所をできるだけ小さくすること


店舗へ、

「もう一度全部数えてください」

と返す前に、

まず集計側をもう一度組み直す。


それでも差が残れば、

差が出ている行を見ながら店舗側の記録を確認する。


原価が合わないときは、

私はこの順で切り分けています。



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となっています。


割引があるから原価を調べる、という話ではありません。


ただ、

「棚卸しは合っているはずなのに、毎月なぜか原価がずれる」

という状態が以前から気になっていた方にとっては、

一度切り分けてみるきっかけにはなると思います。


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