【シュールな超ショートショート】「挑発」など
「挑発」その美術館には妙な絵が展示されている。額縁の中に鏡がはまっており、鑑賞者の姿が映るようになっているのだ。作品のタイトルは、「美術館巡りが趣味の意識高い自分」「「だからだ」」ねぇパパ!見えないんだけど!そこで足の爪を切るのやめて!どいてってば!っていうか、なんで映画館のスクリーンの前で爪を切るの!?他の観客の人たちにも迷惑でしょ!?しかも恋愛映画なんだよ?台無しじゃん!そもそもさぁ、私は彼氏とのデート中なんだよ!?ねぇパパ!聞いてるの!?「だからだ」ってなに!?「入れ歯業廃業」ババアは入れ歯を外し、洗浄液に漬けた。そして空っぽの口を開け、頬の内側に小さな小さな棚を立てかけ、そこに置けるサイズのパンを置いた。棚にはパンを掴むトングと乗せるトレーも。舌の根元にはレジを起き、喉チンコの辺りにはレジ打ち係。喉の奥はキッチンで、数人のパン職人を配備した。口が居抜きになった、ということだ。店長はもちろんババア。「ふぁぁ、いらっすぁひ!(さぁ、いらっしゃい!)」「さすがのアメリカンサイズ」やっと、ようやく、遂に、とうとう近づいて来たと思ったら、それは蜃気楼だった。3塁はまだか。「社会勉強」「『タトゥー』という文字を彫ってください」そういうサムい依頼をする奴がいる。キャリア40年の彫り師である私に、(気の利いたギャグだろ?)(こういうメタ的な発想、凄いだろ?)という顔をして、ありふれた戯言を吐きやがるのだ。私はそういう連中を許さない。麻痺毒を盛り手術台に縛りつけ、「やめろ!やめてください!!」そう喚く奴の頭蓋骨を開き、脳の表面に「バカ」と彫ってやるのだ。気の利いたギャグだろ?こういうメタ
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