【シュール散文詩】「大遅刻」など

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小説
「大遅刻」

 人類が3万年をかけて

 アフリカ大陸から世界中に広がるのを

 私はずっとハチ公前で待っていた

「忙しい人」

私はとにかく忙しい

スケジュール帳には秒単位で

大量の予定を書き込まないといけない

数にすると

一ヶ月につき30日×24時間×60分×60秒だから

実に259万2千個にもなる

これだけの予定を書き込まないといけないから

私はとにかく忙しい

「双眼鏡」

双眼鏡を買ったので

遠くのアパートにピントを合わせてみた

全ての部屋の住人が

俺に双眼鏡を向けている

流行っているようだ

「そうゆう種族」

 羽を生やしただけで

 全裸でも捕まらなくなった

「は?うざっ」

は?うざっ

彼氏が浮気したんだけど

しかも相手は私のドッペルゲンガー

は?うざっ

じゃあ私でいいじゃん

相手に怒りたくても会えないし

は?うざっ

もういいわ

彼氏のドッペルゲンガーと付き合うから

は?うざっ

それじゃ元のまんまじゃん

でも他の人は考えらんないんだけど

は?うざっ

「手垢」

あ、俺潔癖症だから

人が使ったノウハウとか使えないんだよね

「下請けの弱味」

 扇風機が首を横に振っている

 いいなあ

「靴の番い」

 うちの右の靴と左の靴からは

 右の靴ばかりが生まれる

 もらい手もいない

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