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朗読動画:盆とんぼ【ちょっと切ない不思議な物語】

 おはようございます。ブログを閲覧いただきありがとうございます。 youtubeにて「語り部朗読BAR」というチャンネルを運営しております。 自身で小説を書き、声優さんに朗読していただいたものに動画編集をして公開しております。 たまに作者自身の北条むつき朗読もございます。 良かったら閲覧いただけると大変喜びます。 本日ご紹介の一本は、数年前の秋口の頃、ショートショートを毎日のように書いて、webのショートショートガーデンというコンテストに応募しようとしていた時に作ったお話しです。 良かったら朗読動画と一緒に小説も読んでいただけると嬉しいです。 タイトルとは違い、あーなるほどって感じのコメディです。・朗読動画もご用意しております・文字をお読みになりたい方は、動画の下に小説(文字)がございます。◉盆とんぼ作 者:北条むつき語り手:ムラサキリンコ ばあちゃんが死んだ。夏祭りの今日、葬儀が行われた。 夏のお盆に、突然ばあちゃんは、静かに眠るように逝ってしまった。 久しぶりに妻の早紀江を連れて車で一時間の場所にあるばあちゃん家(ち)に帰省していた。通夜も葬儀も親族とばあちゃんの身近な友人たちのみが集まり済ませた。 お盆の週末にばあちゃん家でゆっくり過ごすのは、何年ぶりだろう。 今思い出すのは、小さい頃の俺とばあちゃんとの懐かしい夏の思い出だった。 夏頃になると、よくばあちゃん家に毎年のように遊びに帰っていた。実家はばあちゃん家から三十分ほどの同じ島内で、母親や父親に怒鳴られた際にも、三十分の距離を歩いてばあちゃん家に行き、慰めてもらう。それほど俺はばあちゃん子だった。 ばあちゃんは昔なが
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朗読動画:バースデイLINE【ゾワッとするラブコメ】

 おはようございます。ブログを閲覧いただきありがとうございます。 youtubeにて「語り部朗読BAR」というチャンネルを運営しております。 自身で小説を書き、声優さんに朗読していただいたものに動画編集をして公開しております。 たまに作者自身の北条むつき朗読もございます。 良かったら閲覧いただけると大変喜びます。 本日ご紹介の一本は、ちょっとゾワッとするラブコメです。初めて小説を硬い時の作品?と呼べるのかわかりませんが、お話です。 初めて書いた時はもう少し長かったのですが、ショートショートの賞に応募する様にもっと短くしたお話です。賞はかすりもしませんでしたが、ここから私の終雪生活が始まったお話でもあります。 お話「バースデイLINE」と言うタイトルですが、会社帰りに届いたLINEから始まる恐怖の瞬間の物語です。良かったら動画を閲覧していただけるとありがたいです。・朗読動画もご用意しております・文字をお読みになりたい方は、動画の下に小説(文字)がございます。◉バースデイLINE作 者:北条むつき語り手:日向あおい 帰宅中に不倫相手のユミからLINEが入った。 今日は何がいい?「今日はあなたのバースデーね? 夕食何がいい? 大好きなロールキャベツ? それとも大嫌いなビーフシチュー?じゃあ、19時に待ってるわ」 後妻とは結局うまく行かず、こう言う事になっている。また同じ過ちを繰り返すのかな? 子供はまだ小さく、誕生日だと言っても気にも留めない。なんせ連れ子は懐かない。 いつものように明かりの灯ったアパート。中から料理中なのか香しい匂いがする。可愛らしくデコレーションされたドアベルを鳴
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【1分ショート朗読】:失恋一寸法師 デタラメ昔話

おはようございます。ブログを閲覧していただきありがとうございます。ショート朗読始めました。語り手、作者本人、北条むつき+αです。当チャンネルは作者北条むつきのチャンネルなので、声優さんに混じり作者本人も登場させてください。期待はずれだったら、ごめんなさい。1分のショート朗読なので、サクッと聞けます。・朗読動画をご用意しております。・文字をお読みになりたい方は、動画の下に小説(文字)がございます。・ショート朗読はこちら⏬◉失恋一寸法師作者 北条むつき朗読 北条むつき+α むかーしのことじゃった。じいじとばあばが住んでました。お天道様に願いをしたある日、小さな子が産まれました。名を一寸法師と名づけました。 ある日一寸帽子は、都に行きたいと川を降り都へ。 そこで姫の遣いとして一緒に過ごす日々。 ある日、姫の護衛で山に入りました。 姫は赤鬼と青鬼に食べられそうになった時、一寸法師の力で倒し。 鬼たちに家宝の打出の小槌を貰いました。 打出の小槌を振った姫は、一寸法師を大きくしました。 大きくなった一寸法師を見た姫は言いました。「えっ、そんなに不細工だったの? 嫌い!」一寸法師は姫に振られて、泣いて里へ帰りましたとさ。◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇ ここまで本文を読んでいただき、ありがとうございます。いかがでしたか? 動画内容もしくは、小説がよければ、いいねを押してください。励みになり大変喜びます。 その他動画も多数ご用意しております。
「語り部朗読BAR|北条むつき」の動画上部のロゴマークをクリックして、チャンネル登録お願いいたします。
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【1分ショート朗読】失恋ももたろう デタラメ昔話

おはようございます。ブログを閲覧していただきありがとうございます。ショート朗読始めました。語り手、作者本人、北条むつき+αです。当チャンネルは作者北条むつきのチャンネルなので、声優さんに混じり作者本人も登場させてください。期待はずれだったら、ごめんなさい。1分のショート朗読なので、サクッと聞けます。・朗読動画をご用意しております。・文字をお読みになりたい方は、動画の下に小説(文字)がございます。・ショート朗読はこちら⏬◉失恋桃太郎作者:北条むつき朗読:北条むつき(+α) むかーしのことじゃった。鬼が村を荒らした事件があった。 桃から生まれた桃太郎は、村で暴れた鬼を退治すべく、動物を連れて、鬼ヶ島にやってきた。「鬼! いるなら出てこーい!」桃太郎は叫ぶ。すると大きな鬼が現れた。「なに? あんた?」鬼を見た瞬間、桃太郎は驚愕した。鬼は大女で、しかも超絶美女だった。一目惚れした桃太郎は言った。「何故、村で暴れた! 一目惚れしたから許すが、理由が知りたい」鬼は答えた。「彼氏が浮気したからよ」桃太郎は聞き返す。「俺の嫁さ、なってくれ!」鬼は言う。「帰って! タイプじゃない!」桃太郎はフラれ村へ帰りグレた。◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇ ここまで本文を読んでいただき、ありがとうございます。いかがでしたか? 動画内容もしくは、小説がよければ、いいねを押してください。励みになり大変喜びます。◉youtubeを運営しております。
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朗読動画:恋愛小説:欲に満ちた世界 第21話相談と言葉の意味

 おはようございます。ブログを閲覧いただきありがとうございます。 youtubeにて「語り部朗読BAR」というチャンネルを運営しております。 自身で小説を書き、声優さんに朗読していただいたものに動画編集をして公開しております。良かったら閲覧いただけると大変喜びます。・朗読動画もご用意しております。・文字をお読みになりたい方は、動画の下に小説(文字)がございます。◉連続小説ドラマ 欲に満ちた世界作者 北条むつき朗読 いかおぼろ◉第21話相談と言葉の意味 その日、私は姉のマンションを飛び出した。 由雄さんのあのいやらしい目つきと言葉に嫌気がさした私は、帰ってきた姉の言葉など無視して出ていった。 また数日ホテル暮らしでもしようと、駅前の昨日神崎さんと泊まったホテルに向かう。しかし今日は満室だということで、泊まることはできず、仕方なく私は大阪の繁華街をスーツケースを片手にウロウロとしていた。 また神崎さんに出くわすんじゃないかとコンビニに立ち寄り、飲み物を買った。だけど、その日は深夜帯でもないためか、ナンパ男にも、ましてや神崎さんにもできくわすことはなかった。 その時会社で考えていたことを思い出した。 昨日神崎さんに借りたホテル代を返す段取りで、神崎さんにメッセージを送ってみようと、今朝のホテルの朝食後、別れ際に交換したメッセンジャーアプリを立ち上げた。【お疲れ様です。昨日はありがとうございました。伊月です。昨日お借りしたお金を返却したいので、いつでもご連絡いただけるとありがたいです】 するとすぐに既読が付いた。「あっ!」と思わず声に出たら、すぐに返信が返ってきた。【お疲れ様です。昨日
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新春web作家応援企画 あなたのweb小説を声優朗読にて朗読動画にします。

おはようございます。ブログをご覧いただきありがとうございます。新春web作家応援企画 あなたのweb小説を声優朗読にて朗読動画にします。募集締め切りました。 沢山のご応募ありがとうございました。語り部朗読BAR|北条むつき本日は、youtubeチャンネル「語り部朗読BAR|北条むつき」からのお知らせです。・お知らせ動画をご覧ください。・動画の下に文字がございます。エブリスタ・カクヨムの紫綬企画にて、募集したところ……。エブリスタ:25作品以上カクヨム60作品以上!合計85作品以上!ご応募いただきました。1月7日23時59分59秒に応募締め切りました。多数ご応募いただきありがとうございました。短編:1000文字〜10000文字以内の作品中編:最大7万字までの作品ジャンル:恋愛・ラブコメ・コメディ・サスペンス・不思議話など文字数規定内の作品は全て読み、選考した上で、2022年3月より、youtubeチャンネル「語り部朗読BAR|北条むつき」声優さん朗読にて! 順次公開! 乞うご期待!◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆ ここまで本文を読んでいただき、ありがとうございます。いかがでしたか? 動画内容もしくは、小説がよければ、いいねを押してください。励みになり大変喜びます。◉youtubeを運営しております。
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朗読動画:恋愛小説:欲に満ちた世界 第20話ミスとミスリード

 おはようございます。ブログを閲覧いただきありがとうございます。 youtubeにて「語り部朗読BAR」というチャンネルを運営しております。 自身で小説を書き、声優さんに朗読していただいたものに動画編集をして公開しております。良かったら閲覧いただけると大変喜びます。・朗読動画もご用意しております。・文字をお読みになりたい方は、動画の下に小説(文字)がございます。◉連続小説ドラマ 欲に満ちた世界作者 北条むつき朗読 いかおぼろ◉第20話ミスとミスリード「ちょっと! 伊月さん? これ何?」「はい?」 朝井主任に呼び出された。「私が言ったのは、新鮮さって言ったのに、何故赤なの?」「えっ……? アピールポイントは価格じゃないんですか?」「違うわよ……。何を聞き間違えてるの?」「すっすみません……」 今日の私はミスばかりだった。先日入社したばかりのジャパンリビング。初日こそうまく事が運んでミスなく、褒められたものの、2日目はミスばかりが目立った。それに苛立った朝井主任の注意を受けていた。 やってしまった。昨日、由雄さんに襲われそうになった件とその後のナンパ、そして助けてもらった神崎さんのことなど、昨日から今朝にかけて色々ありすぎて、私は仕事が手につかない状態だった。 反省の意味をこめて少し一息入れて、気合いを入れ直そうとドリンクコーナーへ、コーヒーを入れ行く。 すると見崎《みざき》部長が打ち合わせが終わったようで、同じようにドリンクコーナーに現れた。「あら? 伊月さん。どう? 慣れた?」と聞いてくる。「あっ、まだちょっと、勝手がわからないところありまして……」 2日目にして慣れるわけもな
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朗読動画:恋愛小説:欲に満ちた世界 第19話ドキドキとタジタジ

 おはようございます。ブログを閲覧いただきありがとうございます。 youtubeにて「語り部朗読BAR」というチャンネルを運営しております。 自身で小説を書き、声優さんに朗読していただいたものに動画編集をして公開しております。良かったら閲覧いただけると大変喜びます。・朗読動画もご用意しております。・文字をお読みになりたい方は、動画の下に小説(文字)がございます。◉連続小説ドラマ 欲に満ちた世界作者 北条むつき朗読 いかおぼろ◉第19話ドキドキとタジタジ さっきまで一緒にお酒を飲み、そして過去を少し知った神崎さんと同じホテルにいると言うだけで、何故か私はドキドキしていた。 こんなドキドキ感は、学生時代に付き合うか付き合わないかの寸前の同級生と、夏の花火を見た後のちょっと甘酸っぱい思い出以来だ。 あの時と違うのは、私が完全に神崎さんの気持ちにおんぶに抱っこで、助けてもらっていると言うことだ。情けないとも思ったが、私は神崎さんの事をもっと知ってみたくなった。今日の彼のちょっと悲しげに話す顔と、その後に見せた笑顔のギャップが何故か気になって仕方がなかった。 小さなビジネスホテルの一室。頭の痛さを感じながら、私は酔いを冷ますため、さっき軽くシャワーを浴びた。さっきまでこの部屋に神崎さんがいた様子を思い出す。 ちょっと恥ずかしくなった。 朝食付きとか言ってたな……。朝、また会えるのかな? なんて事を妄想していると、部屋の暖かさとは別の熱い感情が押し寄せてくる。 どうしたんだろう。私、今夜はもう神崎さんにどっぷりだ……。 サエさんのことを話してくれたからだろうか? いや、偶然とは言え、ナンパ
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朗読動画:恋愛小説:欲に満ちた世界 第18話サエとの思い

 おはようございます。ブログを閲覧いただきありがとうございます。 youtubeにて「語り部朗読BAR」というチャンネルを運営しております。 自身で小説を書き、声優さんに朗読していただいたものに動画編集をして公開しております。良かったら閲覧いただけると大変喜びます。・朗読動画もご用意しております。・文字をお読みになりたい方は、動画の下に小説(文字)がございます。◉連続小説ドラマ 欲に満ちた世界作者 北条むつき朗読 いかおぼろ◉第17話救命と今の気持ち 神崎さんはお酒を飲むと泣き上戸になった。いきなり私を助けた日のことを思い出したのか、歯を食いしばり、顔を歪めてその場に項垂れた。 私は、その神崎さんの真意を知りたくなった。「私、神崎さんのこと、もっと知りたいです……」 そう諭すように言った後だった。神崎さんはゆっくりと口を開きながら、目頭を抑えながら話し始めた。「ごめん……。思い出すつもりなかったんだけど、伊月さんと昔を重ねてしまったよ……」「何があったんですか? 聞いていいものなら、私……。神崎さんの事をもっと知ってみたいです」 普通なら、躊躇してもいいことなのに、今の私があるのは、この人のおかげだと思うと聞かずにはいられなかった。ゆっくりと神崎さんは話し始めた。「僕が学生時代のことなんだ……。幼馴染を救えなかったんだ。あの駅のホーム。同じなんだよね……」「……えっ……」少し戸惑い、私は思わず声に出した。「幼馴染の同級生、サエって言う子でね。いじめられっ子でさ、ちょっとした自慢から、いじめられるようになってさ……。ずっと俺はそばでそれをみていたんだけど、何もできなかったんだ……
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朗読動画:恋愛小説:欲に満ちた世界 第17話救命と今の気持ち

 おはようございます。ブログを閲覧いただきありがとうございます。 youtubeにて「語り部朗読BAR」というチャンネルを運営しております。 自身で小説を書き、声優さんに朗読していただいたものに動画編集をして公開しております。良かったら閲覧いただけると大変喜びます。・朗読動画もご用意しております。・文字をお読みになりたい方は、動画の下に小説(文字)がございます。◉連続小説ドラマ 欲に満ちた世界作者 北条むつき朗読 いかおぼろ◉第17話救命と今の気持ち 神崎さんはお酒を飲むと泣き上戸になった。いきなり私を助けた日のことを思い出したのか、歯を食いしばり、顔を歪めてその場に項垂れた。 私は、その神崎さんの真意を知りたくなった。「私、神崎さんのこと、もっと知りたいです……」 そう諭すように言った後だった。神崎さんはゆっくりと口を開きながら、目頭を抑えながら話し始めた。「ごめん……。思い出すつもりなかったんだけど、伊月さんと昔を重ねてしまったよ……」「何があったんですか? 聞いていいものなら、私……。神崎さんの事をもっと知ってみたいです」 普通なら、躊躇してもいいことなのに、今の私があるのは、この人のおかげだと思うと聞かずにはいられなかった。ゆっくりと神崎さんは話し始めた。「僕が学生時代のことなんだ……。幼馴染を救えなかったんだ。あの駅のホーム。同じなんだよね……」「……えっ……」少し戸惑い、私は思わず声に出した。「幼馴染の同級生、サエって言う子でね。いじめられっ子でさ、ちょっとした自慢から、いじめられるようになってさ……。ずっと俺はそばでそれをみていたんだけど、何もできなかったんだ……
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朗読動画:恋愛小説:欲に満ちた世界 第16話 泣きと私の気持ち

 こんばんは。ブログを閲覧いただきありがとうございます。 お正月はいかがお過ごしですか? もう早いもので、三が日も本日で終了しますね。あっという間の明けた新年、もう三日も経ったのかという勢いです。 明日らかお仕事の方も多いかと思います。そんな日の前日にゆったり朗読を聞いて気分をリセットしませんか? youtubeにて「語り部朗読BAR」というチャンネルを運営しております。 自身で小説を書き、声優さんに朗読していただいたものに動画編集をして公開しております。良かったら閲覧いただけると大変喜びます。・朗読動画もご用意しております。・文字をお読みになりたい方は、動画の下に小説(文字)がございます。◉連続小説ドラマ 欲に満ちた世界作者 北条むつき朗読 いかおぼろ◉第15話 強さと優しさ 男は神崎さんの言葉にも躊躇せずに、まだ私に声をかけてくる。「誰? 知り合い? ねえ、いいじゃん俺とどっか行こうよ?」 男は私の二の腕を取りながら、強引に自分の車の方へ私の腕を引き寄せる。「いやっ!」 私は思わず小さく叫んだ。すると神崎さんの言葉が私たちの間に入る。「やめてやれ。嫌がってる!」 その言葉にも男は「チッ!」と舌打ちをして神崎さんに杭かかろうとした。「何? あんた? 俺はこの子に用があんの。黙ってろや!」 一色触発的な感じで男は私の腕を取り強引に引きづろうとする。「いや……」 その小さな拒否反応を示した時だった。距離あったはずの神崎さんが私たちの近くに急にダッシュして、私と男の腕の間に入り、男の肩に軽く手を当てた。そっと乗せたはずの神崎さんの手と指が男の肩をぐっと握った。「……いってぇ……あん
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朗読動画:恋愛小説:欲に満ちた世界 第15話強さと優しさ

 おはようございます。ブログを閲覧いただきありがとうございます。 youtubeにて「語り部朗読BAR」というチャンネルを運営しております。 自身で小説を書き、声優さんに朗読していただいたものに動画編集をして公開しております。良かったら閲覧いただけると大変喜びます。・朗読動画もご用意しております・文字をお読みになりたい方は、動画の下に小説(文字)がございます。◉連続小説ドラマ 欲に満ちた世界作者 北条むつき朗読 いかおぼろ◉第15話 強さと優しさ 男は神崎さんの言葉にも躊躇せずに、まだ私に声をかけてくる。「誰? 知り合い? ねえ、いいじゃん俺とどっか行こうよ?」 男は私の二の腕を取りながら、強引に自分の車の方へ私の腕を引き寄せる。「いやっ!」 私は思わず小さく叫んだ。すると神崎さんの言葉が私たちの間に入る。「やめてやれ。嫌がってる!」 その言葉にも男は「チッ!」と舌打ちをして神崎さんに杭かかろうとした。「何? あんた? 俺はこの子に用があんの。黙ってろや!」 一色触発的な感じで男は私の腕を取り強引に引きづろうとする。「いや……」 その小さな拒否反応を示した時だった。距離あったはずの神崎さんが私たちの近くに急にダッシュして、私と男の腕の間に入り、男の肩に軽く手を当てた。そっと乗せたはずの神崎さんの手と指が男の肩をぐっと握った。「……いってぇ……あんなぁ? 俺はこの子に……いぃ!?」 男の叫ぶ声が聞こえた瞬間、神崎さんは、男に手を宛てたと思ったら、足を払い、男をその場に転がしていた。 男も私も何が起きたのか、一瞬の出来事だった。男は無惨にもその場に転がり、肩を抑えて痛がっていた。「
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改めて新年のごあいさつ:バーテンダーふつたつみつきから

「新年あけまして、おめでとうございます! 昨年中はご愛顧賜り、誠 にありがとうございました」 「2022年、幕を開けましたね。あなたにとって昨年はどんな年でし た? また今年はどんな年にしたいですか? 世の中は目まぐるしく動 いておりますが、朗読で気持ちをリセットしていただけると嬉しいで す」 「本日はご挨拶のみとなりますが、引き続き本年度も、語り部朗読BAR をよろしくお願いいたします!」 「では、良いお正月をお過ごしくださいませ。バーテンダーふたつきみ つきからのご挨拶でした」◉新年のご挨拶動画をご用意しております。良かったらご挨拶のみですが、閲覧いただけるとありがたいです。◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆ youtubeにて「語り部朗読BAR」というチャンネルを運営しております。 自身で小説を書き、声優さんに朗読していただいたものに動画編集をして公開しております。良かったら閲覧いただけると大変喜びます。◉youtubeを運営しております。
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新年のごあいさつ。あけましておめでとうございます

「新年あけまして、おめでとうございます! 昨年中は動画を閲覧いただきありがとうございました」「2022年、今年はどんな年にしたいですか? 目まぐるしく、いろんな出来事が起こる世の中ですが、この語り部朗読BARの朗読動画でホッとできる時間を提供したいと思っております」「本日はご挨拶のみとなりますが、引き続き本年度も、語り部朗読BARをよろしくお願いいたします!」「では、良いお正月をお過ごしくださいませ。バーテンダーとオーナーの北条むつきからのご挨拶でした」◉新年のご挨拶動画をご用意しております。良かったらご挨拶のみですが、閲覧いただけるとありがたいです。◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆ youtubeにて「語り部朗読BAR」というチャンネルを運営しております。 自身で小説を書き、声優さんに朗読していただいたものに動画編集をして公開しております。良かったら閲覧いただけると大変喜びます。◉youtubeを運営しております。
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朗読動画:恋愛小説:欲に満ちた世界 第14話酔い覚めと声かけ

 おはようございます。ブログを閲覧いただきありがとうございます。 youtubeにて「語り部朗読BAR」というチャンネルを運営しております。 自身で小説を書き、声優さんに朗読していただいたものに動画編集をして公開しております。良かったら閲覧いただけると大変喜びます。・朗読動画もご用意しております・文字をお読みになりたい方は、動画の下に小説(文字)がございます。◉連続小説ドラマ 欲に満ちた世界作者 北条むつき朗読 いかおぼろ◉第14話 酔い覚めと声かけ ガラッと開いた襖から見えたのは由雄さんが無造作に部屋の入り口で立っている姿だった。 半目を開けたが、恐怖を感じた私は一瞬目を閉じた。どうしよう……。どう接したらいいかわからない。私どうなるんだろう……。と、不安に感じていると、由雄さんの小さな声が部屋に響いた。「寝てるか……」 と言った後、足を擦りながらこちらに近づこうとしているのがわかった。どうしよう。ここでびっくりして起きるのも変だ。どうしよう……。と思っていたら、私の肩に手か何かが当たった。 まずい……。このまま私、変なことされたら嫌だ! そう思った瞬間、ムクっと起きて、私は小さな和室の部屋の隅に体を捩った。「何するんですか!? 由雄さん?」 私は身を捩り、胸元を隠しながら、恐怖な顔つきになり由雄さんをみた。すると由雄さんは、酔っているのか、赤ら顔で躊躇することなく、「どうしたの? 何もしないよ?」と私に近づいてきた。 私は、由雄さんの目つきの危うさに膝下の、枕を握りしめ目を瞑った。「大丈夫……。姉には黙ってて……」 あまりの違和感とその言葉に恐怖を感じ、身を捩った。 赤い由
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朗読動画:恋愛小説:欲に満ちた世界 第13話褒めと酔いの夜

 おはようございます。ブログを閲覧いただきありがとうございます。 youtubeにて「語り部朗読BAR」というチャンネルを運営しております。 自身で小説を書き、声優さんに朗読していただいたものに動画編集をして公開しております。良かったら閲覧いただけると大変喜びます。・朗読動画もご用意しております。・文字をお読みになりたい方は、動画の下に小説(文字)がございます。◉連続小説ドラマ欲に満ちた世界作者 北条むつき朗読 いかおぼろ◉第13話 褒めと酔いの夜 大阪駅から電車で数駅いった駅にある、とある提灯街。その一角の居酒屋が今回、私がお呼ばれするジャパンリビングで働き始めた歓迎会の場所だった。 部署内での歓迎会。若干8名だったけど、私のために集まってくれてたことにとても感慨深かった。 見崎《みざき》部長が少し遅れてきたものの私の歓迎会は乾杯の音頭で始まった。開口一番、山江係長が、部下でもある富沢さんをいじろうと「この子はねえ、」などと始まったら、関西弁の山江さんの素のボケと富沢さんの上司いじりのツッコミが軽快で、楽しく飲んでいる席でのことだった。 朝井主任が、私に向かい笑顔になりながら口伝えした。「伊月さん、あなたすごいわよねえ。感心したわ。1日目は力が入るもので、あんなに上手に私の言葉を噛み砕いてデザインに表現くださるんだもの。すごいと思ったわ」 唐突に話すように、酔いも回ってきた頃、色目づかいの少し雰囲気のある目つきで私を見つめ、褒め称える。まるでその褒め方は、男性が女性を口説くかのような物言いで、私の酔いを少し覚まさせた。 と、その様子を見ていると、山江係長が、朝井さんを見て、私
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朗読動画:恋愛小説:欲に満ちた世界 第12話仕事ぶりと笑顔

こんにちは。ブログを閲覧いただきありがとうございます。 youtubeにて「語り部朗読BAR」というチャンネルを運営しております。 自身で小説を書き、声優さんに朗読していただいたものに動画編集をして公開しております。良かったら閲覧いただけると大変喜びます。・朗読動画もご用意しております。・文字をお読みになりたい方は、動画の下に小説(文字)がございます。連続小説ドラマ欲に満ちた世界作者 北条むつき朗読 いかおぼろ◉第12話 仕事振りと笑顔 今夜空いているかと、誤解する言葉を笑い飛ばしながら山江さんは、もう一度聞いてくる。それは男性としての言葉というよりも、仲間意識で言った言葉だとわかった時には、私の戸惑いも解けて一緒に笑っていた。「山江さんって、結構唐突に変なこと言うから気をつけてね?」 と、念押しで笑い合う富沢さんを見て、山江さんは「コラコラ、これでも係長なんだぞ!」と言う。 びっくりしながら受けごたえしていた私は、今夜の歓迎会のお誘いだと言うことに気づくと一緒に笑っていた。「こう言うおっちょこちょいな係長の部下は大変なんですよぉ〜」と促す富沢さんと山江さんとの息はぴったりで思わず、関西人の漫才を目の前で見ているようだった。 そんな楽しいランチタイムはあっという間に終わりを告げ、昼食終わりの10分前ベルが食堂に響いた。「さて、行きますか」 そう促す係長でもあり、ちょっとおっちょこちょいの山江さんに促されてみんな席を立ち部署に一緒に戻る。 その際、係長の山江さんが私に耳打ちするように小声で言ってきた。「朝井主任の厳しさは、勘弁してあげてね。部下ができることで楽しいんだと思うから」
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朗読動画:恋愛小説:欲に満ちた世界 第11話業務開始とお誘い

 おはようございます。ブログを閲覧いただきありがとうございます。 youtubeにて「語り部朗読BAR」というチャンネルを運営しております。 自身で小説を書き、声優さんに朗読していただいたものに動画編集をして公開しております。良かったら閲覧いただけると大変喜びます。・朗読動画もご用意しております。・文字をお読みになりたい方は、動画の下に小説(文字)がございます。◉連続小説ドラマ 欲に満ちた世界作者 北条むつき朗読 いかおぼろ第11話 業務開始とお誘い 午前9時を回り営業の神崎さんと別れ、セキュリティドアを抜けて営業部であろう男性たちが私を見ながら営業電話をしている横をすり抜ける。パーテーションに区切られた丸椅子が並ぶ少し変形型の一列のテーブルが置かれた場所で見崎《みざき》部長が「みんな少し業務を止めて!」と促す。すぐに部署の一列が部長と私を見る。「本日から、私たちの仲間となる伊月《いつき》さんです。では、簡単に自己紹介!」「本日からお世話になります!伊月美玲《いつきみれい》と申します。よろしくお願いいたします」「おねがしまーす!」 ほとんどが女性スタッフ。男性は2名の総勢8名の明るい声がこだました。早速、見崎《みざき》部長の指示で、一番手前の席に着くと、隣の女性に軽く挨拶をされた。「よろしくね? 私、富沢秀美《とみさわひでみ》。仕事でわからない事あったらいつでも聞いてね?」「あっありがとうございます」 私よりたぶん若いであろう女性スタッフがにこやかに笑う。するとその二つ隣のロングヘアーの女性が近づいてきた。「伊月さん? ちょっと業務の説明があるから、別室に来てくださる?」「はい
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朗読動画:恋愛小説:欲に満ちた世界 第10話安堵と緊張感

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朗読動画:恋愛小説:欲に満ちた世界 第9話意味深な言葉

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朗読動画:恋愛小説:欲に満ちた世界 第8話ごめんと苛立ち

 おはようございます。ブログを閲覧いただきありがとうございます。 youtubeにて「語り部朗読BAR」というチャンネルを運営しております。 自身で小説を書き、声優さんに朗読していただいたものに動画編集をして公開しております。良かったら閲覧いただけると大変喜びます。・朗読動画もご用意しております。・文字をお読みになりたい方は、動画の下に小説(文字)がございます。◉連続小説ドラマ 欲に満ちた世界作者:北条むつき朗読:いかおぼろ第8話 ごめんと苛立ち「わかってる? お父さん半熟好きだからね?」 今日会社を終わると、そのまま姉の家に行く予定の私は、朝早くに母に叩き起こされた。父との最後の食事。今度ここに帰ってくるのはいつになるかわからない。 そんな思いからか、謝って、ちゃんと自分の意思を通しなさないとずっとギクシャクのまま。今度は逆に余計帰って来づらくなるからと、母は父との朝食の機会を持たせようとする。布団をめくられ憂鬱感丸出しでキッチンへ。 先日の父の様子を見れば寂しいとは思うものの、どうしても父も頑固、私も頑固と、母はお互いの気持ちの埋め合わせをさせようと必死だった。 炊飯器のご飯はもうすぐ炊きあがるようだった。準備は万端なのだと母はガッツポーズをして散歩に行くと言って勝手口から出て行った。うちの朝は日本食。 私だけがパンだったが父は昔からご飯じゃないと食べない人間だ。 まずは味噌汁を作り、ネギを冷蔵庫から探そうとしたがなく、勝手口のプランタンからネギを調達してこようと扉を開けると、母がわかっていたかのようにネギを手渡した。なんだそう言う意味か……。 母はいない事にしてずっとそこ
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朗読動画:恋愛小説:欲に満ちた世界 第7話すれ違い

 おはようございます。ブログを閲覧いただきありがとうございます。 youtubeにて「語り部朗読BAR」というチャンネルを運営しております。 自身で小説を書き、声優さんに朗読していただいたものに動画編集をして公開しております。良かったら閲覧いただけると大変喜びます。・朗読動画もご用意しております。・文字をお読みになりたい方は、動画の下に小説(文字)がございます。◉連続小説ドラマ 欲に満ちた世界作者:北条むつき朗読:いかおぼろ第7話 すれ違い 面接を終えた私は、神崎さんに頭を下げた。二人で駅に向かう。さっきの笑顔の裏の笑っていない目つきが気になり何度もチラチラと神崎さんを目線だけ合わせようとする。 何度かチラ見をしていると、神崎さんが怪訝そうな目つきで私を見る。バレると視線をずらした。 以前ならもっと営業トークをバシバシしてくる感じだったが、何故か今、神崎さんは押し黙っている。なんでだろう……。 ちょっと気になり過ぎて、面接に受かったというのに先程のように嬉しくない。そんな思いで駅に着くと、さっきとは打って変わっての以前の笑顔を見せる神崎さん。「では、契約の書類自宅に送っておきますね。今日はお疲れさまでした。良かったです!」「…………」なんかあっさりしすぎてるけど……。何?……。 手を振る神崎さんは、その場から動こうとはせずに、私を見送ろうとしている。私が気にしすぎてるのだろうか。黙ったまま帰るのはと思ったので、形式上、頭を下げ改札を抜けても、気になり後ろを振り返った。私に気づき、慌てた様子で会釈をした。気にしすぎか……。 会釈を会釈で返し、足取りを軽くしてみようと、ツカツカとヒ
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朗読動画:恋愛小説:欲に満ちた世界 第6話笑顔の裏に

 おはようございます。ブログを閲覧いただきありがとうございます。 youtubeにて「語り部朗読BAR」というチャンネルを運営しております。 自身で小説を書き、声優さんに朗読していただいたものに動画編集をして公開しております。良かったら閲覧いただけると大変喜びます。・朗読動画もご用意しております。・文字をお読みになりたい方は、動画の下に小説(文字)がございます。◉連続小説ドラマ 欲に満ちた世界作者 北条むつき朗読 いかおぼろ第6話 笑顔の裏に ワークプロフェッショナルの面談を終えてから1週間後、紹介された会社の面接に臨む日の朝。 朝食を摂る父親は少し不機嫌な面持ちだった。先日面談から帰った夜、父親と私は喧嘩状態に陥った。 別に会社を辞めることで喧嘩になったわけではない。受ける会社が紹介予定派遣だからと言うわけでもなく、それは大阪に勤めるから、家を出ると言う理由からだった。大阪には姉夫婦がいるから大丈夫と説得はしたものの、父親は家を出てまで派遣の仕事をするべきではないと怒り心頭だった。 家から通える距離で仕事を探せと、何度も同じことを言われたが、私はその会社名と仕事内容に惹かれて意地の張り合いになったからだ。 お互いおはようの言葉もなく、朝食をすませると、さっさと父親は鞄を持ちガレージへと出て行った。 片付けを済ませて、自室へ入ると携帯が鳴る。和姉からだった。 面接に行く事は伝えてあった為、今日泊まりに来るのかの確認だったが、明日は出勤日のため、昼食だけ一緒に食べることだけ伝えて電話を切った。 電話を切った瞬間に、窓の外から車のエンジンをかけて苛立ちを隠せずドアを勢い良く閉める音
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朗読動画:恋愛小説:欲に満ちた世界 第5話夢を描く

 おはようございます。ブログを閲覧いただきありがとうございます。 youtubeにて「語り部朗読BAR」というチャンネルを運営しております。 自身で小説を書き、声優さんに朗読していただいたものに動画編集をして公開しております。良かったら閲覧いただけると大変喜びます。・朗読動画もご用意しております。・文字をお読みになりたい方は、動画の下に小説(文字)がございます。◉連続小説ドラマ 欲に満ちた世界作者 北条むつき朗読 いかおぼろ第5話 夢を描く 電話口の神崎さんの声。誰だかわからずに電話口に出た事を示した。思わず、耳元から携帯を離してしまいそうになり、緊張感が走り声が震えた。「……もしもし?どなた様?」「……あの……いっ伊月です」一瞬間が空いたが、すぐに大きな声で返答が帰ってきた。「あぁ!! 伊月さん! お元気ですか? 突然どうされました?」少し震えて、泣きそうな声で応えると落ち着いた口調で神崎さんの声が私の耳入ってきた。「もう仕事終わってるので、何か相談事なら、聞けますよ?」「あっ、あの……実は……ちょっと仕事の事と、家族の相談というか……」「ええ、長くなるようでしたら、どこかで落ち合いますか?」 突然の電話にも関わらず、快く話を聞いてくれそうな話しぶりに、私は安心し、自宅の最寄り駅まで来ていただけるという事で、カフェレストランで待ち合わせをする。 私は自転車で最寄駅まで到着し、先にカフェレストランに入って、コーヒーを頼んだ。しばらくすると、以前のスーツとは違う、紺色のスーツで神崎さんが慌てた様子で店内に入ってきた。「ああ、待たせてごめんなさい。ふう!あっコーヒーね」 店員に注文
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朗読動画:恋愛小説:欲に満ちた世界 第4話希望と迷い

 おはようございます。閲覧いただきありがとうございます。 youtubeにて「語り部朗読BAR」というチャンネルを運営しております。 自身で小説を書き、声優さんに朗読していただいたものに動画編集をして公開しております。 良かったら閲覧いただけると大変喜びます。・朗読動画もご用意しております。・文字をお読みになりたい方は、動画の下に小説(文字)がございます。◉連続小説ドラマ 欲に満ちた世界作者 北条むつき朗読 いかおぼろ第4話 希望と迷い 姉夫婦とコーヒーを飲んだ後、久しぶりに姉は自宅で休日を過ごすという事で、車は自宅に戻った。父と母がリビングでくつろいでいると、和馬君がおじいちゃんにあたる父親に「じぃじぃー!!」と嬉しそうな声でソファーへと飛び乗る。微笑ましい風景。そんな光景を見ると改めて死なないで良かったとホッと胸を撫で下ろした。部屋に戻ろうとすると、姉が結婚するまで共同で使っていた部屋がどうなっているのか気なるからと私の後をついてくる。部屋に入ると声を挙げる。「ああ!もう私といる頃より片付いてる!学生時代は散らかしまくりだったのにねえ。大人になったもんだねぇ?」 ベッドに腰掛け、辺りをキョロキョロしながら、私の本棚に目をやった。「ふーん、デザイン本ばかり!私にはさっぱりだわあ。あんたこれからもこの仕事続けるの?」「うーん? わかんないけど、身につけたものは大事にしたいなあ?」「もう結婚しちゃいなよ!」 突然飛び出したその言葉に瞳《め》が点になった。「あれ? その反応……。私に何か隠してない? 神崎さんのこと気に入ったとか?」 まさか……。そんなはずも無い。お礼を言った後に現
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朗読動画:恋愛小説:欲に満ちた世界 第3話お礼の先に

おはようございます。今日も寒いですねぇ〜。youtubeにて「語り部朗読BAR」というチャンネルを運営しております。自身で小説を書き、声優さんに朗読していただいたものに動画編集をして公開しております。良かったら閲覧いただけると大変喜びます。・朗読動画もご用意しております。・文字をお読みになりたい方は、動画の下に小説(文字)がございます。◉連続小説ドラマ 欲に満ちた世界作者 北条むつき朗読 いかおぼろ第3話 お礼の先に 姉が運転する車中の助手席に乗り、葛城《かつらぎ》に向かう。後ろで和馬君がチャイルドシートで旦那さんとじゃれ合っている。姉は安堵を浮かべ私にどんな男に助けられたのか問うてくる。「普通の男性だったなぁ?まぁ30前後ってところじゃないかな?」「で?で?年齢の他に?」「もう和姉《かずねえ》!どこに注目してんの?」「だってねえ?年頃の男女の行く末、気になるでしょう?」「もう!そんなんじゃないってば!」「イケメンだった?」「まぁ、切れ長の目に鼻筋の通った少し面長の感じ?」「スタイルも良さげ?」「だ・か・ら!……うーん、でも細身でも胸板は結構あったかも?」「もうちゃんとチェックしてんじゃないの!隅におけないよねぇ?あんたも」 そんな会話で、姉は私の恋になるかもしれない状況を楽しんでいるようだった。 私はお礼のため、姉に茶菓子店に行くよう伝えると、車は一路茶菓子店に寄りお茶菓子を購入する。再度、葛城へ向けて出発。葛城駅付近に辿り着く。駅前のロータリー。今日は土曜日。朝から昼にかけての時間帯なのにスーツの男性がベンチに腰掛けていた。それを見ると声が出た。「あの人だ!」「へえ……うー
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朗読動画:恋愛小説:欲に満ちた世界 第2話無理は禁物

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朗読動画:恋愛小説:欲に満ちた世界 第1話夢敗れて

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朗読動画:短編小説10本まとめ:滝音と朗読

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チャンネル登録お願いいたします。大人っぽく物語を語るBARをイメージしたチャンネル。恋の物語や、コメディや、ホラーなど声優さんの声で朗読が聴けます♪チャンネル登録お願いします。夜の寝る前の微睡みにお使いください。
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朗読動画:短編小説11本まとめ:波音と朗読3

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朗読動画:短編小説8本まとめ:波音と朗読02

youtubeにて「語り部朗読BAR」というチャンネルを運営しております。自身で小説を書き、声優さんに朗読していただいたものに動画編集をして公開しております。良かったら閲覧いただけると大変喜びます。・朗読動画もご用意しております。今回は、ショートショートのまとめ朗読、「波音と朗読02」です。まとめ朗読のため、文字を載せると随分と長くなりますので、今回は朗読動画のみでお願いいたします。◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇ ここまで本文を読んでいただき、ありがとうございます。いかがでしたか? 動画内容がよければ、いいねを押してください。励みになり大変喜びます。◉youtubeを運営しております。
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朗読動画:近未来ファンタジー:DEAD OR ALIVE ep3

youtubeにて「語り部朗読BAR」というチャンネルを運営しております。自身で小説を書き、声優さんに朗読していただいたものに動画編集をして公開しております。良かったら閲覧いただけると大変喜びます。・朗読動画もご用意しております。・文字をお読みになりたい方は、動画の下に小説(文字)がございます。◉DEAD OR ALVE 第3話作者:seara0216原案:北条むつき朗読:荘司 哲也 それから星は「DEAD OR ALVE」で戦い続けた。 星は順調にレベルを上げ、ランキングの上位へと上り詰めていった。 元々ゲーマーな彼はランキングの上位に到達し、力を手に入れるのにそう時間は掛からなかった。 それに加えて彼はこのゲーム内でランキングの覇者達をライバル視していた。 中でもこの「DEAD OR ALVE」でやたらと強いと称されているマッポ。 星は彼と何度も対決をし、負け続けていた。 だが、星は努力を重ね続けてついに最強と呼ばれたマッポに勝利した。 マッポに勝った星はゲームマネー1億ダリーを手に入れ、最初の頃に比べて今では悠々自適生活を手に入れ、ゲーマーとしてランキングの上位に君臨していた。「俺が一位か。案外早かったな」 星はそう呟いた。**** VRでゲームをしていた星を見ながら、東川景子は不満そうな顔をしていた。「……………」 景子は星の大学時代の友人だった。 彼女は大学時代に星に想いを寄せていた。 だが、社会人になってからは彼と会わなくなってしまい、お互いに疎遠だった。 しかし2年前に星と偶然街の中で再会をした。 それから二人は会うようになり、付き合って星の部屋で同棲
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朗読動画:近未来ファンタジー小説:DEAD OR ALIVE ep2➕【作家のご紹介】

youtubeにて「語り部朗読BAR」というチャンネルを運営しております。自身で小説を書き、声優さんに朗読していただいたものに動画編集をして公開しております。良かったら閲覧いただけると大変喜びます。いつもは自身で小説を書き、動画をアップしているのですが、原案は北条むつきですが、今回のお話は、seara0216さまに書いていただきました。seara0216さまは、ココナラで、物書きコンテンツを販売しております。小説内容が良ければ、seara0216さまに、小説をご依頼されてはいかがでしょうか?seara0216さまのフロフィールは下記に記しております。内容をよく読みご依頼されてみてはいかがでしょうか?・朗読動画もご用意しております。・文字をお読みになりたい方は、動画の下に小説(文字)がございます。◉DEAD OR ALVE 第2話作者:seara0216原案:北条むつき朗読:荘司 哲也 桜庭星は周囲を見渡す。 そこにはファンタジー風な洋風の建物や、酒場の風景が広がり、そこを行き通う人達は鎧や武器を身につけていた。『DEAD OR ALIVE』 ここは仮想世界での格闘ゲームの世界。 この世界ではランキング制になっており、ランキングが上に上がるに連れて、強さと賞金のマネーが発生する仕組みだった。 ゲーム内で発生する賞金は現実世界でも通常の金銭として使用が可能になっており、ゲーム内で頂点を目指せば目指す分だけ強さと金銭が手に入る仕組みとなっていた。 星は三ヶ月前から付き合い始めた彼女と同棲をしていた。 だが、彼は日々の仕事に謀殺され続けて10年間務めた会社を自ら辞めてしまった。 現
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朗読動画:現代ファンタジー小説:僕たちのヒーロー

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朗読動画:恋愛小説:手紙

youtubeにて「語り部朗読BAR」というチャンネルを運営しております。自身で小説を書き、声優さんに朗読していただいたものに動画編集をして公開しております。良かったら閲覧いただけると大変喜びます。・朗読動画もご用意しております。・文字をお読みになりたい方は、動画の下に小説(文字)がございます。◉手紙作 者:二月三月(ふたつきみつき)語り手:徳留璃沙 10年前に、名前の無い手紙が届いた。 開封せずに10年が経った今、開封しようと思う。この手紙は多分誰から届いたものか分かっていた。10年前私は出会い頭の交通事故に会った。毎日看病に来てくれていた恋人。 私を優しく介抱する姿に、この人を失いたく無いと思った日々だったが、私のわがままで、結局彼女は私の元を去って行った。 あれから10年。彼女は何をしているのだろうか? あれから10年。私はその10年間かかり、寝たきりの生活から脱出する事が出来た。 日の光を浴び、外を歩ける様にもなった。 だが、未だに仕事という仕事は出来ていない。 どうやって食いつないでいるのかと言えば、 それは、10年以上前にやっていた事業だ。 いわば実業家だった。 年収は有に5億はあっただろうか。 でもそれは出会い頭の事故で何もかも失った。 それは、我が社とのM&A契約の打ち合わせの帰り際だった。「社長!ちょっと強引な取り纏めではなかったですか?」「あぁ?そうか?これぐらいいかんと親会社にはなれんぞ?」「はぁ…そうですか?」 暴風雨の夜だった…。 社員の一人がタクシーを拾いますからと、国道脇でしばしタクシーが来るのを待とうとした。 丁度その時、社員の一人から電
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朗読動画:ホラー小説:とあるレンタルショップ+【声優さんの紹介】

youtubeにて「語り部朗読BAR」というチャンネルを運営しております。自身で小説を書き、声優さんに朗読していただいたものに動画編集をして公開しております。良かったら閲覧いただけると大変喜びます。【声優さんのご紹介】今回朗読していただいたのは、徳留璃沙さまです。徳留璃沙さまはココナラでも音声のコンテンツを販売しております。朗読を聞いて良かったら、徳留璃沙さまにお仕事を依頼してはいかがでしょうか?プロフィール紹介は、下部にございます。・朗読動画もご用意しております。・文字をお読みになりたい方は、動画の下に小説(文字)がございます。◉とあるレンタルショップ作 者:北条むつき語り手:徳留璃沙 紳士淑女が集まる街の、雑踏としたビル街の一角に、レンタルショップがある。 大手チェーン店とは違い、灯は薄暗く、いかにも夜の店っぽい雰囲気を醸し出している店だ。屋上はガレージになっており、地上二階のほぼ平家。十台あまりの駐車スペースがある。 ある車が一台、屋上駐車スペースに止まった。若い男女二人が、屋上駐車場から、一階のレンタルスペースへと階段で降りてくる。 薄暗い店内を見た瞬間、女は男に言葉をかけた。「健ちゃん、ちょっと怪しくない? アダルトショップみたいに薄暗いっし、ウケる!」「おお! そうだな。変なもん置いてそう。アハハハッ」 店内入り口付近には、子供用のおもちゃ箱。ガチャガチャが数台並べてある。その上には、DVDなどのポスターが貼られ、自動ドアがある。自動ドアが開くと、男女はケタケタと笑いながら、店内へと入っていく。 店内も薄暗いが、意外に広く、DVDやコミックコーナーなどが設けられてお
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朗読動画:恋愛小説:バースデイLINEが届く時

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朗読動画:ラブコメ小説:めざめ

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朗読動画:異世界ファンタジー小説:続・僕の中に関西人のおっさんが住んでいる。

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朗読動画:恋愛ホラー小説:ゴールストにもう怯えない【作家さんのご紹介】

youtubeにて「語り部朗読BAR」というチャンネルを運営しております。自身で小説を書き、声優さんに朗読していただいたものに動画編集をして公開しております。良かったら閲覧いただけると大変喜びます。いつもは自身で小説を書いて、声優さんに朗読してもらい動画作成して後悔しているのですが、今回の小説は、ココナラでも小説販売をされている紗月ゆきさまに書いていただきました。プロフィールは小説の下部に記載してございます。小説を頼みたい際は、プロフィールを確認の上、お願いしてみてはいかがでしょうか?・朗読動画もご用意しております。・文字をお読みになりたい方は、動画の下に小説(文字)がございます。◉ゴーストにもう怯えない作者:紗月ゆき朗読:Meg「いや、出たんですよ」「はい?」 私は必死にバイト先の先輩である賢太に訴えるも、彼は呆れた顔をしている。「幽霊です、私見たんです。昨日何気なく窓から外を見たら大きな影が見えましたし、家の中の配置も変わってるんです」「寝ぼけてる時の話なら聞きたくないぞ」「冷たくないですか!真剣に考えて!」「この間だって家に何か出た!って騒いでたら自分の影だったんだろ」「うっ……それは、でも今回は絶対おかしいんです!」 今のアパートに引っ越してきて少ししたところでその現象は起き始め、家賃が安かったこともあり私は事故物件ではないかと思い始めていた。賢太は一年年上の先輩で、同じ大学に通っている。私のお兄ちゃん的存在で、困ったことは全部相談してきた。「一人じゃ不安なんで見に来てくださいよ~」「はあ?!なんで俺が」「こんなこと頼めるのケン先輩しかいないんです!友達に話したら幽霊と
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朗読動画:金依頼ファンタジー小説:パラレルシフト・ドクター周平

youtubeにて「語り部朗読BAR」というチャンネルを運営しております。自身で小説を書き、声優さんに朗読していただいたものに動画編集をして公開しております。良かったら閲覧いただけると大変喜びます。・朗読動画もご用意しております。・文字をお読みになりたい方は、動画の下に小説(文字)がございます。◉パラレルシフト・ドクター周平作者:北条むつき朗読:水無月とあ。 白い二段式冷蔵庫の前で、一人座り込み、切っ先尖った刃物を握りしめ、両腕を震わせる。 首筋あたりに這わせ自問自答を繰り返す。 青年の名前は三先周平(みさきしゅうへい)。 短い人生だと、楽しい事などあったのかと、ジメッとした井戸の住人みたいに閉鎖的な人生だったことを悔やむ。幼少期から変わった子供だったと振り返っていた。 と言うのも、幼少期、人の後ろに何かぼんやりとした色が見えていたこと。 それを親に言うと「そんなもの見えるわけないじゃない。嘘ついちゃダメ」と言われたことと。 はたまた初めて見るテレビのアニメやドラマなどを、これ知っていると言う子供だったこと。「そんな事なんてあり得るわけないよ。また嘘はダメだよ。嘘つきは泥棒の始まり。あんたはもう喋っちゃダメ」と母親には罵られていたこと。 ブランコで遊ぶ友達に、危ないよ。怪我すると言った園児の頃のこと。 そのあとすぐに、友達はブランコから落ち怪我をする。それが幾度も重なると、次第に気持ち悪がられ、いじめが始まる。周平自身は人を助けたい。良かれと思って言ったはずなのに、逆効果になること。 いつの頃からか、自分を表現するのがとても下手になっていく。「僕は人を救いたいから本を読みたい」
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朗読動画:ラブコメ小説:屋台のピンキーリング【作家さんの紹介】

youtubeにて「語り部朗読BAR」というチャンネルを運営しております。自身で小説を書き、声優さんに朗読していただいたものに動画編集をして公開しております。良かったら閲覧いただけると大変喜びます。今回、物語の着想は北条むつきですが、小説自体は、ココナラでも小説コンテンツ販売をされている「佐伯歌夜」さまに書いていただきました。「佐伯歌夜」さまのプロフィールと販売コンテンツは小説下部に記載してございます。・朗読動画もご用意しております・文字をお読みになりたい方は、動画の下に小説(文字)がございます。◉屋台のピンキーリング作 者:佐伯歌夜(cloche)語り手:悠奈ゆかり 私は、今まで彼氏ができたことがない。 まわりのクラスメイト達は、彼氏ができた、彼女ができたとよく恋バナをしているが、私にとっては無縁の話題だ。 いつも私は聞き手に回って、友達の恋バナに対し、まるで赤べこのようにウンウンと相槌を打つだけ。 そんな、モテない歴イコール年齢の私は、せっかくの夏祭りだというのに、なぜか父親とお祭り会場を歩いていた。「ねぇ、なんでお父さんがついてくるわけ?お父さんと一緒に夏祭りに来る女子高生なんて、誰かにバレたら恥ずかしすぎるんだけど」「友達が、夏風邪ひいて来れなくなっちゃったんだろ? 1人で回るよりはいいじゃないか」「1人よりは寂しくないけど……」「それなら文句を言わない! お父さんと来るのが嫌なら、彼氏でも作りなさい」「それができるなら苦労しないよ」 どうせ男の人と歩くなら、彼氏が良かった。 どうして父親……。しかも普通のオジサンと、夏祭りを楽しまなければならないのか。 私は深いた
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【超個人的ニュース】と【朗読に最適!声優さんの紹介】いつもブログ・朗読動画を閲覧ありがとうございます。

おはようございます。いつも「ブログ」に掲載の「朗読動画」を閲覧していただきありがとうございます。いつもは動画ベースで「朗読動画」をご紹介させていただきておりますが、本日は、「超個人的ニュース」と合わせて「ココナラでのお仕事サービス:声優さん」を紹介させてもらえませんか?◉まずは超個人的ニュースあまりココナラでは他サイトのことは言えないのですが、ちょっと嬉しい気分もあり、ご紹介させてください。僕が日々創作している、小説・朗読動画をこちらのブログにも「朗読動画」として「小説」を一緒に掲載しているのですが、その「小説」が小説サイト「カクヨム」に先日公開した「盆とんぼ」が現代ドラマ週間ランキングで本日10月20日(水)時点で29位を獲得することができました。ココナラブログからの流入は多分無いと思いますが、こちらにてお礼を言わせてください。閲覧いただいた皆さまありがとうございます。そして引き続き応援よろしくお願いいたします。ココナラブログにも「同小説」と「朗読動画」を記載しております。まだご覧になっていない方は下記リンクからご覧いただけます。◉同小説のココナラブログ版⏬今後とも閲覧・応援よろしくお願いいたします。また朗読動画も掲載させていただきます。下記は私自身が運営しているyoutubeです。良かったら閲覧いただけると嬉しいです。◉声優さんの音声コンテンツサービスの紹介またこちらの「盆とんぼ」の朗読は、ココナラで声優の音声販売をされている「ムラサキ リンコ」さまにお願いしております。彼女の声は、女性はもちろんのこと、男性の声色も中性的な魅力がある声でこの「盆とんぼ」も朗読していただきま
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朗読動画:コメディ小説:それ、なんの影響だよ!

 youtubeにて「語り部朗読BAR」というチャンネルを運営しております。 自身で小説を書き、声優さんに朗読していただいたものに動画編集をして公開しております。 良かったら閲覧いただけると大変喜びます。・朗読動画もご用意しております。・文字をお読みになりたい方は、動画の下に小説(文字)がございます。◉それ、なんの影響だよ作者:北条むつき朗読:木下アルヴィン とある休日。昼下がりの公園。子供たちの声が賑わいを見せ、ブランコや鉄棒。砂場で戯《わたむ》れて遊んでいる、微笑ましい光景が広がっていた。 単身、子供の美鈴《みすず》と一緒に公園に来ていた。美鈴はひとり鉄棒で遊んでいる。砂場へ目を向けると、幼稚園児だろうか、小さな男の子と女の子、それぞれ四名が、お飯事《ままごと》のように戯れあう。 さながらテレビドラマのワンシーンのように家で寛《くつろ》ぐ、夫婦役と、別役に別れて演技をしているようだった。「おかえりなさい、あなた」「ああ、ただいま」「ご飯にしますか? それともお風呂?」「ご飯にしようかな。桜は、もう寝てるの?」「はい。さっき、迅《しゅん》くんが、来てたけど、もうぐっすりです。寝顔見ますか?」「そうだね。ちょっと桜、見てるくる」「ガチャ、どれどれ桜は寝てるかな?」「やばい、お父さんが来た。迅くん、隠れて」「うん。どうしよう。でもどこに?」「一緒にベッドに入ってたらわからない」「ガチャ。桜……。いい寝顔だ。飯でもするか」「アハハハッ。モゾモゾしたら迅くんったら。こそばいよお!」「お前、だっ、誰だ! うちの娘に何をした!」「お、お父さんごめんなさい」「僕、桜ちゃんが好きなんです。桜
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朗読動画:恋愛サスペンス小説:夫バンク+【おまけ付き】

youtubeにて「語り部朗読BAR」というチャンネルを運営しております。自身で小説を書き、声優さんに朗読していただいたものに動画編集をして公開しております。良かったら閲覧いただけると大変喜びます。・朗読動画もご用意しております。・文字をお読みになりたい方は、動画の下に小説(文字)がございます。◉夫バンク作者:北条むつき朗読:悠奈ゆかり 女同士の息抜きに学生時代の友人、紗栄子《さえこ》の家にお邪魔していた。最近の紗栄子はよく笑っている。 以前は夫の愚痴ばかり聞かせれ、距離をおいた時期もあった。でも何かが吹っ切れたのか、紗栄子は最近妙に楽しげだ。 そういう紗栄子が私は羨ましい。逆に私はここ最近、夫の愚痴を紗栄子に聞いてもらっている。昨夜連絡をとり、今日も日中に紗栄子宅にお邪魔していた。「ねえ、紗栄子? 最近機嫌いいね? どうしたの?」「そう? エヘヘッ……」 にこやかに笑う紗栄子。私は二人だけだと思い、突っ込んだ事を言う。「まっまさか、男できて、浮気とかしてんじゃあ?」「違うわよ!」 そこはハッキリと断る紗栄子だった。しかし次に聞き慣れない言葉を口にした。「夫バンク使ってるの!」「えっ……」 私は、その言葉に首を傾げた。それを見越してか、微笑みながら紗栄子は夫バンクを進めてくる。「あなたも、グチグチとずっと抱え込んでるんだったら、いっそお願いしたらいいわよ」 笑顔の紗栄子だが、嫌味を言われたのかと思い反論する。「ちょっと……。前は私も良く話を聞いてあげたじゃん! 何? 嫌味?」 騒ぐように言った私の言葉を遮るようにピシャリと言いのける。「違うわよ!」 すぐに切り返す紗栄子は、スマ
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朗読動画:近未来ファンタジー小説:パパ 2話まとめ

youtubeにて「語り部朗読BAR」というチャンネルを運営しております。自身で小説を書き、声優さんに朗読していただいたものに動画編集をして公開しております。良かったら閲覧いただけると大変喜びます。・朗読動画もご用意しております。・文字をお読みになりたい方は、動画の下に小説(文字)がございます。◉パパ 第1話作者:北条むつき朗読:徳留理沙 男性は、朝7:00に目覚ましで目が覚めた。セミダブルのベッドには、史奈《ふみな》が寝息を立てていた。 男性は、史奈を揺すり起こした。史奈はゆっくりと目を覚ました。「やだあ、今何時?」「7:00」「ああ、よかったあ。朝ご飯の支度するわね」「ゆっくりで、いいよ? 麗蘭《れいら》起こしてくる」 男性は、隣の部屋でひとり眠る娘の麗蘭の部屋をノックする。「はーい」 中からもうすでに起きているのか、娘の麗蘭の声がした。「パパね? もう麗蘭起きてるから大丈夫」 男性は、麗蘭の言葉を聞くと、無言でその場を離れた。男性は、史奈のいるキッチンへとゆっくりと動き、やってきた。「ああ、パパは、仕事の準備でもして、待ってて、あと45秒だから」 男性は、キッチン横にあるリビング部屋に行き、カーテンを遮光カーテンを開け、ブラインドへと切り替えた。 男性は、壁掛けモニタに言葉を出し、モニタの電源を入れた。画面上では、本日の天気予報と同時に、1日の占い予報が放送されている。男性は、史奈と、麗蘭を呼んだ。「ああ、ごめんごめん。パパ。これ大事だもんね」 史奈と麗蘭は慌てて、部屋にやってきて、モニタに釘づけになる。『11月A型生まれのあなた:今日は絶好の告白日和。良い出会いに巡り合
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朗読動画:サスペンス小説:未来ファンディング

youtubeにて「語り部朗読BAR」というチャンネルを運営しております。自身で小説を書き、声優さんに朗読していただいたものに動画編集をして公開しております。良かったら閲覧いただけると大変喜びます。・朗読動画もご用意しております。・文字をお読みになりたい方は、動画の下に小説(文字)がございます。◉未来ファンディング作者:北条むつき朗読:水無月とあ。 半年間音沙汰のない友人、御影《みかげ》から、突然一通のLINEが送られてきた。最近、巷《ちまた》で流行っているというクラウドファンディングアプリの情報があるからお前もやってみろと言う。『クラファンサイトの新しい版が出来たみたいなんだ。ちょっと興味あったらみてみー』 そんな軽いノリで送られてきたメッセージのURLをクリックしてサイトにジャンプした。 そこには『未来ファンディングフリー魔』と書かれたちょっと怪しげな文字と、あなたの未来を売り買いしませんか。という少し意味深なキャッチコピーが大々的に載り、今まであったようなクラウドファンディングサイトと同様に、各種個人のやりたいことと必要金額が掲載されていた。 未来を売り買いってどういうことだろうと思い、じっくりとサイト内の文字を読んでいく。【このサイトは、あなたの未来を売り買いできます。例えば、あなたがゲーマーになりたい場合。ある一定のゲームを習得するのに一年かかるとしましょう。その一年後の未来を誰かに買ってもらい、あなたはゲーマーとして賞金を稼ぐまで成長できるのです。それまでに必要な金額を指定し、未来を買ってもらう仕組みです。要は、あなたがなりたい未来を誰かに買ってもらい、それを目指す
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朗読動画:ちょっと切ない恋愛小説:波に想いをのせて

youtubeにて「語り部朗読BAR」というチャンネルを運営しております。自身で小説を書き、声優さんに朗読していただいたものに動画編集をして公開しております。良かったら閲覧いただけると大変喜びます。・朗読動画もご用意しております。・文字をお読みになりたい方は、動画の下に小説(文字)がございます。◉波に想いをのせて作者 北条むつき(ふたつきみつき)朗読 徳留璃沙 橙色に大きな太陽は雲に隠れながら青色を縁取る水平線へと沈んで行こうとしている。突然の突風。私の髪を靡かせる。「真澄、行くぞぉ!」 真斗が私を呼ぶ声。「待ってヨォ! この潮風にまだ吹かれていたい」「じゃあ俺車で待ってる。あと10分だけだぞ!」 真斗は手を上げて砂浜から堤防の階段を上がっていく。 私は気持ちの整理がつかずにただ風に吹かれ想いをこの海へと解き放つ。 私たちにとっての思い出の場所。この海には悲しい物語が眠っている。あれから2年経った。 あの日の今日は、この日と同じで台風明けの少し波が高い日だった。サーファー仲間と揉めていた。海まで来たものの波が高い事で、私と真斗は悠人を止めたのに………。「これぐらい乗り越えないとプロにはなれないよ!」「バカ! プロはこんな事しねーよ!」「そうよ。やめよう?危ない……」 私たちの制止も聞かず悠人は海へと入っていった。一瞬の突風。大きな波が待ち受けていた。意気揚々と手を上げて乗りこなす波が彼を襲った。 そこからの記憶が曖昧。真斗が叫び、私も叫んだ。真斗が海に入ろうとするが私が止めた記憶。 レスキュー隊が駆けつけて沈む彼を引き上げた。息をしていない。必死の救助活動。 だが……。 彼は戻
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朗読動画:近未来ファンタジー小説:DEAD OR ALIVE

youtubeにて「語り部朗読BAR」というチャンネルを運営しております。自身で小説を書き、声優さんに朗読していただいたものに動画編集をして公開しております。良かったら閲覧いただけると大変喜びます。・朗読動画もご用意しております。・文字をお読みになりたい方は、動画の下に小説(文字)がございます。◉DEAD OR ALIVE1作者:北条むつき朗読:木下アルヴィン 男は眠れずに、ベッドから起きた。2DKのアパートの寝室から出てキッチンに飲み物を取りに行く。お気に入りのマグカップを棚から出すと、冷蔵庫から取り出した牛乳を注ぎ、レンジで『あたため牛乳』に設定して1分待つ。 チンとレンジ音がした後、牛乳を取り出し、キッチン横のリビングとして使ってある部屋のソファーに座る。暗がりの中、時計を見ると午前1時を回っていた。 寝室では、付き合って3ヶ月の彼女が寝息を立ててぐっすりと眠っている。その最中、物音を立てずにパソコンを開いて起動させた。ノートPCの起動音とファンが深夜の小さな部屋に響いた。 男はオンライン(ネット)に接続し、とあるSteamサイトに接続した。深夜にゲームでもするつもりなのか、幾つものタイトルが並ぶ。中には新作と書かれたNEWマークのパッケージ写真がある。その中の一つ。ターミナルシティと書かれたパッケージロゴの写真上に、マウスポインタを持っていく。男は一口牛乳を口に流し込む。 30秒ぐらいの予告編のような映像が流れ始め、男はその映像を食い入るように見ていた。だが、少し違ったのか、男はポインタを別の画像に合わせた。 どうやら男は、タイトルに惹かれ、そのまま予告編を見る間もなく
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朗読動画:恋愛コメディ小説:遊びの女 ep1・ep2

youtubeにて「語り部朗読BAR」というチャンネルを運営しております。自身で小説を書き、声優さんに朗読していただいたものに動画編集をして公開しております。良かったら閲覧いただけると大変喜びます。・朗読動画もご用意しております。・文字をお読みになりたい方は、動画の下に小説(文字)がございます。◉遊びの女 リカ編作 者:北条むつき語り手:徳留 璃沙「私は、あなたの何だったのよ、答えなさいよ! 潤《じゅん》!」 あれだけ大切にされて、あれだけ一緒に楽しい日々を過ごしたはずなのに……。 女は、潤に叫び続けた。潤は、女に見向きもせずに、立ち去ろうする。女は悔しくて、悲しくて、堪らずに叫び続けた。「どういうつもりよ。また新しい女でも作るのね? そうでしょう?」 女は叫んだが、その叫びは潤には届かなかったのか、潤と女との距離は更に広まった。潤もこの女の叫びが聞こえていないはずはないと女はタカを括っていた。だが、女の声は、潤の足を止めることは出来なかった。「じゅーん! 何よ、あんた。私の事、遊びだったのね! 酷い、酷いわ」 それでも、女の声は潤には届かなかった。一緒に歩く女が潤に声をかけた。「ねえ、潤ちゃん? 潤ちゃんは、男の子なんだから、リカちゃん人形は卒業しないと、沙耶とはもう遊んであげないよ?」「うん、僕、もう人形さんより、同じクラスの沙耶《さや》ちゃんが好きだから、もう人形では遊ばない!」「おぉ! 偉いなあ、パパもそうした方がいいと思うぞ? 沙耶ちゃんありがとうな? 潤と遊んでくれて」「潤ちゃん、幼稚園でも人気者だよ? 潤しゃんのパパしゃん」「そうか。引っ越してきて、沙耶ちゃんって
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朗読動画:コメディ小説:SとM刑事(デカ)(Servant & Me:使用人と僕)ep2【後編】

 youtubeにて「語り部朗読BAR」というチャンネルを運営しております。自身で小説を書き、声優さんに朗読していただいたものに動画編集をして公開しております。 良かったら閲覧いただけると大変喜びます。 今回の朗読動画は前回の続き「SとM刑事(デカ)」の続き第3話からです。前回をご覧になりたい方は、前のブログをご覧ください。 タイトルはアダルトチックですが、アダルト表現は含まれておりません。 コメディ作品です。・朗読動画もご用意しております。・文字をお読みになりたい方は、動画の下に小説(文字)がございます。◉SとM Servant & Me刑事(デカ) この変態ドM野郎! 全てはあなたの為作 者:北条むつき語り手:ムラサキリンコ◉第4話これがある種 目隠しをされたまま、後手に縛られて正座をさせられている。その腿の上には重りが乗せれている。ズシリとした重たさに声を挙げたいが、猿轡で呻くことしかできない。 ましてや、目隠しをされたままの状態では、ここがどこかさえわからない。だが、先程入り口の鉄パイプが惹かれる様な古びた音で、ここが多分、牢屋かぐらいの検討はついた。 服の上から亀甲縛りで、全身を縛られている状態では、動けば縄が身体に食い込んでいく。それが心地よいのだが、堪らない……。「うぅ……」 このままもっと酷い事が待ち受けていると思うと、鼓動が高鳴る。潮風に吹かれていたボート上のあの鞭女が、僕を待ち受けているのかと思えたが、ボートから降ろされて、無言で連れて来られたのは、牢屋みたいな空間。 ここで、約小一時間、縄に縛られて悶える。 否、放置。 ん?「うぅぅぅぅぅぅぅうう!
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朗読動画:小説まとめ:波音と朗読:短編小説まとめ15本

 youtubeにて「語り部朗読BAR」というチャンネルを運営しております。 自身で小説を書き、声優さんに朗読していただいたものに動画編集をして公開しております。 良かったら閲覧いただけると大変喜びます。・朗読動画もご用意しております。・今回は朗読動画のみです。小説はまとめ動画ですので、長いので掲載は控えます。悪しからず。 波音と朗読と言って、波音をバックに朗読が流れる朗読動画です。夜の微睡みや癒しの時に使っていただけると嬉しいです。 こちらの動画は、小説のまとめ動画になっております。 ここまで本文を読んでいただき、ありがとうございます。いかがでしたか? 動画内容が良ければ、いいねを押してください。励みになり大変喜びます。◉youtubeを運営しております。
その他動画も多数ご用意しております。
チャンネル登録お願いいたします。大人っぽく物語を語るBARをイメージしたチャンネル。恋の物語や、コメディや、ホラーなど声優さんの声で朗読が聴けます♪チャンネル登録お願いします。夜の寝る前の微睡みにお使いください。
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朗読動画:ラブコメサスペンス:おっとり妻

youtubeにて「語り部朗読BAR」というチャンネルを運営しております。自身で小説を書き、声優さんに朗読していただいたものに動画編集をして公開しております。良かったら閲覧いただけると大変喜びます。・朗読動画もご用意しております。・文字をお読みになりたい方は、動画の下に小説(文字)がございます。◉おっとり妻作者:北条むつき朗読:Meg 私は特に美人と言われる存在ではない。至って普通。それに性格も大人しいとは昔から良く言われた物だ。そんな私を選んだ今の夫からは良い妻だといつも褒められる。 私たち夫婦は、この住宅街に3ヶ月前に越して来た。ご近所の関係も良好で、至って幸せで普通な生活をしている。結婚したのはこの住宅街に越して来る少し前だ。夫は気だても良く、私の世話を焼くのが好きならしい。 それに近所付き合いも積極的で、自治会などにも夫が自ら進んで色々とやっている。そのお陰か、私も夫に付いて世話係的な役目で自治会にお邪魔する事がよくある。その光景を見てか、近所では中々おっとりしていて、良い奥様じゃないかと噂が立てられている。夫もその事に対して自慢げで、嬉しいようだ。そのお陰か、夫との関係も今のところ良好。 それに私としては、夫の稼ぎもそこそこで、一般サラリーマンの平均年収以上は有に貰っている。中の上と言うところか。それでいて優しく頼もしいところ。それが第一に嬉しい。 夫と私の間にはまだ子供無く、夫には早く子供が欲しいとせがまれては夫婦生活に勤しむ毎日。 しかし私は子供があまり好きではない。それより新婚である今は、夫婦二人での生活を充実させたいと思っている。だから、近所付き合いは大事だ。
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朗読動画:不思議小説:朗読BAR物語

youtubeにて「語り部朗読BAR」というチャンネルを運営しております。自身で小説を書き、声優さんに朗読していただいたものに動画編集をして公開しております。良かったら閲覧いただけると大変喜びます。今回は、チャンネルの語り部朗読BAR自身が物語に登場します。閲覧していただき、いいねやチャンネル登録していただけると飛び上がります。(^^)・朗読動画もご用意しております。・文字をお読みになりたい方は、動画の下に小説(文字)がございます。◉朗読BAR物語#1:爽快な朝を迎える朗読BAR作者:ほうじょうむつき朗読:水無月とあ。「ああ、今日も疲れたなあ…。明日は休みだし、一人飲みでもするか?」 夜遅くに、仕事が終わり、飯より酒が恋しくなった俺は繁華街の路地を曲がる。すると何やら怪しげで、興味を惹かれる看板があった。「語り部・朗読BAR? 変わった名前のバーだな。どう言う店だ? ただのBARなのか? それとも……」 少しその名前に違和感と興味深さを感じ……。「いっちょ行ってみるか!」足はそのBARへと向いていた。カウベルを鳴らし店内に入った。 中は意外広く、賑わいを見せ、軽快な音楽が鳴り響く。 そして薄暗い店内にバーテンダーの声が響く。「いらっしゃいませ。お客様は当店初めてですね?」「あっ、ああ、そうだが……ここはBARなのかい?」「ええ、ここは語り部・朗読BARと行って、朗読や不思議なお話や音を楽しむバーです!」「朗読や不思議話!? 今時珍しくないか?」「ええ、流行りはしないですけど、廃れもしません。聞けば、今宵はいい夢が見れますよ!」「そっそうなの?」「ええ、結構お客様に評判ですよ!」
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朗読動画:コメディ小説:噂のアダルトショップ

タイトルを見て、引くかもしれませんが、コメディ小説です。アダルトな表現は含まれておりません。youtubeにて「語り部朗読BAR」というチャンネルを運営しております。自身で小説を書き、声優さんに朗読していただいたものに動画編集をして公開しております。良かったら閲覧いただけると大変喜びます。・朗読動画もご用意しております。・文字をお読みになりたい方は、動画の下に小説(文字)がございます。◉噂のアダルトショップ作者:北条むつき朗読:ムラサキリンコ「だから、俺でいいの?」「おお、行ってこいよ。お前のためだ。ただAV買うだけだろう」 俺、悠平《ゆうへい》と同級生である淳二《じゅんじ》と数名で、街中にあるアダルトショップ前でウダウダと会話を交わしていた。「だから、ここのアダルトショップって、以前から噂があるやつだろう?」「いいじゃんかあ? お前、丁度いいじゃん。卒業してこいよ。アハハハッ」 童貞の俺に淳二が声を掛ける。このアダルトショップ長政《ながまさ》には、以前からある噂がった。 週末の夜、十八時以降に来店すると、アダルトショップらしく、無名AV女優が宣伝活動のためか、イベントで来店した客をイベント終了後、一名が選出され、ある濃厚なサービスが受けられるという噂だった。 そしてそのAV女優とセックスが出来ると言う馬鹿馬鹿しい噂が、通う男子校に流れた。 一時は、学校内でも、十八歳未満の学生は、絶対に付近には近づかぬようにと、先生から注意喚起されるほどまでだった。 実際、店のイベントに行って、コトを成したというモテない男子の妄想話が学校中に広まった時期があった。 それは学校内でAVの流通が激
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朗読動画:ラブコメ小説:モテたい男子の自虐日記

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朗読動画:コメディ小説:桃から生まれたモモちゃん

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朗読動画:コメディ小説:とある本屋の話

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朗読動画:コメディ小説:僕の中に関西人のおっさんが住んでいる

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朗読動画:サスペンス小説 予告LINE1〜5話

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