【立派なのはキミじゃない】
人は、危機に直面したり、痛みや葛藤を
感じると、自分を守るための防衛反応が
働く。これを「防衛機制」というのだが、
13の「防衛機制」の中から12回目の
今日は、「同一化」の話をしたいと思う。
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「同一化」とは、「外界の対象を模倣し、
対象と同じように考え感じ、その対象と
一体化したかのように振る舞って、その
対象を内在化する無意識的な心の働き」。
子供が「仮面ライダー」等になりきって、
「弱い者いじめは許さない!」と勇敢に
いじめっ子に立ち向かうのがそうだろう。
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「強きをくじき、弱気を助ける」ような
使われ方をされればいいが、これがもし、
いじめっ子が「仮面ライダー」になった
つもりで、「俺が正義だ!」と間違った
理屈を振りかざしたらことだ。偉いのは、
人類の平和のためにショッカーと戦って
いる「仮面ライダー」であり、その志を
くみ、「悪は許さん!」という強い心を
持つことは非常に結構。そういう意味で
対象を内在化するのなら言うことはない。
但し、ここで自分自身が「仮面ライダー」
であるかのように、「俺が正義だ!」と
自らの行い全てを立派なものであるかの
ような考え方は、痛みや葛藤を感じない
ないように自分を守るための防衛反応が
働いている可能性があり、周囲を不快に
させ、人間関係構築の妨げになると思う。
対象を内在化するだけで自分まで同じに
なれる訳ではない。対象を手本に自身が
研鑽を重ねないと対象には追い付けない
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