素人力
「初心忘れるべからず」とはいいますが、これは素人のほうがときとして素晴らしいものをつくる、できるということでもあるかもしれません。映画監督で俳優のオーソン・ウェルズの1作目の映画は素人監督であるからこそ、常識にこだわらないものがつくれたといわれています。プロになり、仕事に慣れてしまうと、いつのまにか初心を忘れてしまいます。いままでのやり方にこだわり、発想力がふくらんできません。日本企業では、購買者からの意見やアイデアをよく取り入れて新製品をつくっていると聞きます。初心忘れるべからず。かんたんそうでとても難しいことです。政治家のなかにも最初は理想を抱いてはいり、いつのまにか政治屋になっているといわれることも。どうすれば初心を少しでも思い出すことができるのでしょう。私は今していることが好きであれば、初心を思い出せると思います。嫌々していることは、惰性的になり、あきらめと妥協で、結果、創造性のないものになってしまうのだと思います。
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